最近、いろいろなブログやWEBページでソーシャルレンディングについて煽りが目立ちます。
それもあり、利率が高く投資初心者でも少額から始めやすい金融商品ということで注目度が高くなっていますね。
実際始める方も増え急成長しています。
しかししかし。。。すでにいろいろなトラブルも発生しており、リスキーな商品であることをご存知ですか?そのあたりのデメリットも知った上で始めましょうね。
今回はそんなソーシャルレンディングのデメリットについて考えてみたいと思います。
ソーシャルレンディングとは
ソーシャルレンディングとは簡単に言えばお金を借りたい人や会社とお金を貸したい個人をマッチングするサービスです。
海外では2000年前半ぐらいから存在しているサービスです。
日本ではmeneoが2008年から始めたのが始まりと言われています。
ですからすでに実積は日本でも10年あります。
なぜブロガーはソーシャルレンディングを煽るのか?
かなりのブログでソーシャルレンディングが推奨されています。これは何故なのでしょうか?
これはアフィリエイト収入の高さに原因があります。(もちろんそのブログによるとは思いますが)証券会社の口座開設などと比較してかなり高い報酬がソーシャルレンディングにはついているのです。
そのため多くのブログで推奨していると考えられます。
もちろん中にはソーシャルレンディングの将来性や利率に魅力を感じている方もいるとは思いますが・・・。
実際私の元にもソーシャルレンディング会社やアフィリエイト会社からかなり良い条件で記事を書いてくれとの依頼が時々きます。
中には1件口座開設だけで数万円なんてものも・・・
しかし、このサイト「お金に生きる」の場合には私が良いと思わないものしか紹介しないと決めているのでお断りしているのです。
そうでないと読者さまを騙すことになりますしね。
ソーシャルレンディングのデメリット
それではソーシャルレンディングのデメリットについて考えてみましょう。
貸し倒れリスクが高い
まず、一番に考えなくてはならないのが貸し倒れリスクです。
お金を貸した先の企業や個人がしっかり返済してくれれば利率は高いですし、お得な仕組みです。
しかし、わざわざソーシャルレンディングでお金を借りているということは銀行などの安い金利で借りられない方や企業である場合が多いということを認識してください。
つまり、貸し倒れリスクが高いのです。
貸し倒れになってしまえば元本が毀損してしまう可能性があります。
例えば某ソーシャルレンディングでは新興国の新しく事業を始める方への貸出を中心としています。しかし、貸出先の詳しい内容を見ていると事業計画もなくどう考えても回収できないだろ?って事業に貸していたり・・・そもそもその国の高利貸しに資金提供だけのようにもみえました。。。
もちろん募集してる案件の中には融資先との間で担保・保証に関する契約を結んでいるケースもありますのでその場合は少しリスクは減ることにはなりますが・・・。
つまり、どこに貸すのかを選別することが本当に大事になります。
しかし、その選別するのにソーシャルレンディング会社のWEBページから得られる情報ではかなり不足していると感じてしまうのは私だけでしょうか?
事業者リスク
また、もう大きな一つリスクがあります。それは事業者のリスクです。例えばソーシャルレンディングの運営事業者が倒産してしまう場合です。この場合には預けている資金が還ってこなくなる可能性がかなり高くなります。
証券会社等は金融商品取引法によって規制、統制されていますが、ソーシャルレンディングという金融商品に関する統一的なルールや解釈は、まだ定まりきっていないのです。
この辺りは仮想通貨の取引所と同様ですね。仮想通貨については下記の金融庁の発表を見ると怖くて取引できませんが、ソーシャルレンディングも同様の状況の可能性がありそうなのです・・・
金融庁はコインチェックのNEM(仮想通貨)流出事件をきっかけに仮想通貨交換業者への立ち入り調査を行っています。それに伴い開催された「仮想通貨交換交換等に関する研究会」(2018年4月27日開催 第2回)ではその立ち入り調査の結果につ[…]
みんなのクレジット事件
最近だと「みんなのクレジット」というソーシャルレンディング会社に業務停止命令を含む行政処分が下されたなんてこともありました。
これは誤った情報を表記していたことによるようです。
ちなみに「みんなのクレジット」もブロガーがこぞって推奨していましたね・・・自分も投資をしていた方も多いようですが。
事業者リスクについては規模が大きい会社、親会社が大きい会社を選べばある程度は回避できそうな気もしますけどね。
ソーシャルレンディング自体がまだ新しい仕組みであるためかなりの新興の会社が多いですからその辺りの選別が必要になります。
maneo事件
次は2018年に発生した「maneo事件」です。
maneoマーケットは当時ソーシャルレンティングの最大手だったんですよ。
老舗かつ最大手で起こった問題ということで当時話題になりました。
maneoマーケットで「グリーンインフラレンディング」(2021年3月8日債権者破産申立)という会社への融資ファンドとして、最大14%というかなりの高金利で約130億円集めます。
目的は太陽光発電や水力発電への投資といった当時話題のものでした。
しかし、実際は投資家から集めたお金はグループ企業への増資など他の目的で使われていたことが発覚したんですね。
これにより行政処分勧告が出されています。
前述した投資先リスクですね。
SBIホールディングスが損失補てん
また、SBIホールディングスが子会社であるSBIソーシャルレンティングが一部の貸付先の善管注意義務を十分に果たしていなかった可能性があることから損失を全額補填する予定と発表したなんてこともありましたね。
早期償還、延滞が発生するリスク
融資先が予定より早くお金を返してきた場合には、償還日前であってもお金が早く償還されます。つまり、予定どうりの利息がもらえなくなるってことです。
また、その逆に返済日に延滞する可能性もあり、予定日にお金が還ってこないという可能性もあります。ソーシャルレンディングは前述のようにそもそも銀行などから資金を調達できないケースに利用するケースが多いでしょうからそのリスクは高く、実際発生しています。
このあたりのリスクを知った上で投資をする必要がありますね。
途中解約は基本不可能
一度投資をすると基本的に運用期間中は解約不可能ということもデメリットの一つでしょう。
急な資金が必要となってもこちらの資金は使うことはできないってことです。ソーシャルレンディングを行う場合には別に動かさなくてよい余裕資金の範囲であることが絶対条件でしょうね。
また、前述のようにリスクが大きい貸出先に融資をするわけですからある程度毀損してもよいという考えも必要となります。
まとめ
今回は「ブロガーが薦めるソーシャルレンディング。しかし、始めるのは待って!!デメリットを知っておこう。」と題してソーシャルレンディングのデメリットについてみてきました。
利率だけ見れば大変魅力的な投資先ですが、利率が高いってことはそれなりにリスクも高いということを理解しておきましょう。
また、ソーシャルレンディングは事業者の倒産リスクなどたくさんのデメリットも存在しています。
それらをしっかり理解して納得した上で挑戦してくださいね。
これは投資型のクラウドファンディングなどでも基本的には同じですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
フェイスブックページ、ツイッターはじめました。
「シェア」、「いいね」、「フォロー」してくれるとうれしいです