原価率とは

いまさら聞けない「原価率」、「掛け率」、「利益率」。消費者も知っておきたいビジネス用語

少し前にZOZOタウンの前澤社長がアパレル業界の原価率を暴露したことでかなり話題になりました。覚えている方も多いでしょう。

「原価率」ってなんとなくは耳にしますが、実はよくわかってない方が多いんですよ。また勘違いしている方もかなり多いです。

今回は消費者の方もぜひ知っておきたいビジネス用語として「原価率(げんかりつ)」、それと同じような言葉の「掛け率(かけりつ)」、それらに大きく関係してくる「利益率(りえきりつ」について見ていきます。

原価率とは

まずは原価率についてみていきましょう。原価率とはどういうものでどのくらいが相場なのかが分かれば消費者として買い物する時とくに値引き要求するときなんかに有利に働きますよ。ぜひ知っておきましょう。

原価率の概要

原価率とは専門的に言えば「売上に対する原価の割合のこと」を指します。簡単に言えばその商品作るためにいくらかかったかの割合です。

原価率の計算式は以下のとおりです。

原価率=原価÷売上高×100

ちなみにZOZOタウンの前澤さんはこんな発言をしていました。

1万円で売られている洋服の原価はだいたい2,000円〜3,000円くらい

つまり、先程の計算式に当てはめると原価率は20%〜30%ってことですね。

これだけ聞くとかなり儲けててけしからん!!とおもう方も多いかもしれません。

そんな方に知っておいてもらいたいのが原価には人件費(工場の従業員の給料などは入る場合もあり)や家賃、広告費、そのほかの経費などが含まれていないってことです。

つまり、2,000円で作った洋服を1万円で売って8,000円儲けてもそこからもろもろの経費を差し引かなければ本当に儲かっているのかなんてわからないんですよね。

例えば1万円の服を100枚売りました。原価率は20%です。となれば原価は20万で80万の利益がでています。しかし、家賃50万、人件費50万円かかっていたとすればそのビジネスは赤字なのです。

業種ごとの原価率

ぜひ知っておきたいのが業界ごとの原価率です。内部事情となりますので詳しいデータは出ませんが損益計算書をみればある程度まではわかります。

だいたいこんな感じだと言われています。

製造業:扱っている商品により異なる
外食産業:30% (飲み物:3%〜4%)
小売業:50%〜70%
理容室:5%
美容室:10%
マッサージ:8%
これはあくまでだいたいの話で会社の考え方で大きく異なってきます。
例えば一時期話題となった「いきなりステーキ」や「俺のイタリアン」は原価率を60%くらいに設定して他の経費を下げたり、回転率を上げて採算をとるスタイルです。
また、外食産業でも扱っている商品によって原価率はかなり異なります。飲み物は基本的に原価率が低めですからそこが儲かるポイントなんですよね。水商売とよくいいますが、元手がかからず水を売るような商売って話から来ているのです。
製造業は扱っている商品によりかなり異なります。例えば化粧品なんかは原価率かなり低めです。その分広告費などにお金を回しているのです。ちなみに中小企業の経営調査結果によると製造業の原価率平均は75%位になります。

掛け率とは

掛け率という言葉もよく使われる言葉です。小売業などではこちらが当たり前に使われます。基本的には原価率と同じようなものですけどね。

掛け率とは簡単に言えば定価に対する卸値の割合のことです。定価とは商品やサービスを消費者に売る金額、卸値とはメーカーや卸売業が小売業に売るときの金額となります。

つまり、掛け率とはその商品を定価の何パーくらいで仕入れれるのか?という時に使うのです。

具体的にはメーカーから小売などに「7掛でお願いします」とかこんな感じに使われます。1000円が販売価格の商品ならば1000円の7割である700円で買ってくれってことですね。

再びZOZOタウンの前澤さんの話を持ち出して考えて見ましょう。

1万円で売られている洋服の原価はだいたい2,000円〜3,000円くらい

こちらの場合の掛け率は20%〜30%ってことですね。

値引きするとどうなる?

例えば前澤さんの例で掛け率20%の商品があったとしましょう。この場合どこまで値引きができるのでしょうか?

人件費やその他経費負担などを一切考えなかれば80%引きでちょうど利益がなくなるってことになりますね。

それ以上の値引きの場合はそれ単体で赤字となります。

上代、下代とは

同じような言葉で合わせて覚えておきたいのが「上代」、「下代」です。

上代とは

上代とは定価や販売価格のことを指します。先程の例なら1000円が上代です。

下代とは

下代は卸売価格のことを指します。先程の例ならば700円が下代です。

上代と下代の差がその小売店の利益となります。

利益とは

次に利益はなんのことを指すのでしょうか。なんとなくはわかる方が多いと思いますが、実は利益っていろいろな種類があるんですよ。

一般的にビジネスで使われるだけでもこれだけの利益があります。(他にも業界によってはあるでしょう)

粗利益
売上総利益
営業利益
経常利益
税引前当期純利益
当期純利益

ですからどこの利益ことを指しているのかしっかり理解しておかなりと話が食い違ってしまうってことにもなりかねません。

簡単に概要を説明しておきましょう。

粗利益

粗利益は売上から売上にかかった経費(売上原価)をひいたもののことを指します。小売業の方などは粗利益を利益と言っている場合が多いですね。

売上総利益

売上総利益も売上から売上にかかった経費(売上原価)をひいたもののことを指します。会計上の言葉が売上総利益で一般に使われる言葉が粗利益というだけです。基本的には同じですね。

営業利益

営業利益は売上総利益からその仕事をするためにかかった人件費や家賃などの経費を引いたものになります。つまり、本業の儲けを指すのが営業利益です。

経常利益

経常利益は営業利益からもらった利息、払った利息、為替の影響などを差し引いたものになります。経営者の方などはこの利益をさして利益と言っているケースが多いですね。

税引前当期純利益

経常利益から特別に発生した利益や損失を引いたものが税引前当期純利益です。税引きとは文字どうり法人税等を引く前ってことです。

当期純利益

前述の税引前当期純利益から法人税等を引いたものが当期純利益となります。会計士や税理士はここの部分を利益と言っているケースが多いですね。

利益率とは

では利益率はどうでしょうか?これも前述の利益と同様です。利益を売上で割れば出てきます。

粗利益率
売上総利益率
営業利益率
経常利益率
税引前当期純利益率
当期純利益率

このあたりは損益計算書の見方を覚えると理解が早いと思います。詳しくは下記記事を御覧ください。

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損益計算書の読み方

まとめ

今回は「いまさら聞けない「原価率」、「掛け率」、「利益率」。消費者も知っておきたいビジネス用語」と題してビジネスでよく出てくる消費者も知っておきたい用語をみてきました。

そんなに難しい言葉ではないけどしっかり理解できていないというケースも多いです。損しないためにもぜひどういう意味なのかをしっかり押さえておきましょうね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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