終身雇用が終わる

終身雇用が終わった後の働き方、生き方を考える。今のうちに準備しておきたい3つのこと

先日、経団連会長から衝撃の言葉が発せられました。終身雇用を続けるのは難しいというのです。

経団連・中西宏明会長「正直言って、経済界は終身雇用なんてもう守れないと思っているんです。どうやってそういう社会のシステムを作り変えていくか、そういうことだというふうに(大学側と)お互いに理解が進んでいるので」
出典:経団連会長”終身雇用を続けるのは難しい”(日本テレビ系(NNN)) – Yahoo!ニュース

終身雇用は日本式経営の中心として長いこと続いてきた仕組みです。それが終わるというのです。

年金をはじめ、現在の日本の様々なルールや制度は終身雇用を前提としてなりたっているとも言えます。そのため、終身雇用が終わるならばいろいろな変更が掛かってきてしまいます。つまり過度期に来ているとも言えるでしょう。

今回はそんな終身雇用が終わってしまったときにどのような働き方や生き方になるのか、今のうちにできることはないのかを考えてみたいと思います。

そもそも終身雇用とは

まずは今回の話の大前提である終身雇用とはなにかというところからみていきたいと思います。

終身雇用とはWiKIpediaによると以下のとおりとなります。

終身雇用(しゅうしんこよう)は、同一企業で業績悪化による企業倒産が発生しないかぎり定年まで雇用され続けるという、日本の正社員雇用においての慣行である。 長期雇用慣行(ちょうきこようかんこう)ともいう。
出典:WiKIpedia 終身雇用

簡単に言えばよほどのことがなければ定年まで雇用され続けるよってことですね。実は終身雇用は法律に定められているわけではありません。

日本の法律では解雇がかなり難しくなっており結果として終身雇用となっているのが正しいでしょう。

解雇権濫用の法理

労働基準法の16条に「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。と定めています。

つまり、よほどのことがない限り解雇は無効となってしまうんですね。仕事で使えない、遅刻が多いくらいでは基本的に解雇は無効となるでしょう。米国のドラマとかみてると上司が部下を気に食わないことですぐにクビにするシーンがあります。ああいうのは日本では通用しないんですよ。

そのため、経団連・中西宏明会長の言われるように終身雇用が終わらせるとすればこのあたりの法律改正をしないと難しいとは思います。

終身雇用のメリット

終身雇用のメリットは社員は基本的に定年まで働けます。それによりいくつかのメリットがあります。このあたりが日本式経営の強さだと言われた時代もありましたね。ただし、最近は転職も多くなってきていますので前ほどそういうメリットが少なくなってきていると言われていますけどね。

士気が高まる

会社への愛着や忠誠心士気(モラール)が増します。それにより社員の定着率や仕事への貢献も高まるはずです。それぞれの会社への貢献意欲も高くなり、チームワークが高まる効果も期待できるでしょう。

生活が安定する

また、生活の見通しが経ちますから将来計画が立てやすいってところがありますね。大学卒業して大企業に入って30歳で結婚して、子供を作って、35歳で家を建てて、65歳で定年。みたいな将来計画が立てやすいのです。

社員教育がしやすい

長期的な目で社員を教育しやすいというのもあります。例えば同じ仕事のスペシャリストとして育てたり、会社のいろいろな部署をジョブローテーションしてゼネラリストとして育てるなどが考えられます。やり方hは会社によってそれぞれですが長期的な目で教育できるというのは大きいですね。

終身雇用でなくてすぐ辞めてしまう可能性が高ければ会社としてはなかなか教育にお金を掛けれませんしね。

終身雇用のデメリット

逆に終身雇用の大きなデメリットや弊害として考えられることもあります。

フリーライダーが発生

解雇できないため、仕事しなくても首にならないという安心感からフリーライダー(タダ乗り)が発生してしまうリスクがあります。フリーライダーとは自分は仕事をたいした仕事をせず給料を貰おうと(タダ乗り)する社員のことです。

特に終身雇用で年功序列が組み合わさっている日本ではこの部分のデメリットがが大きいと言われていますね。高齢で給料が高いのに仕事をしない社員のことですね。あなたの回りにもいませんか?

実際に日本の労働生産性は米国の3分の2程度しかありません。OECD加盟36カ国中でも20位とかなり低いのです。これはフリーライダーの影響や年功序列の影響によるホワイトカラーが多すぎるのが原因と考えられています。

若者や女性の働く場が限られる

上記のフリーライダーの影響も大きいのですが、若者や女性の働き場が限られるというデメリットもあります。会社の必要としている従業員の数には限りがあります。しかし、終身雇用の場合には枠がなかなか空きませんから若者のチャンスは少なくなってしまいます。

また、終身雇用では結婚や出産などで会社を辞めたり、休職する可能性の高い女性を積極採用しない傾向もどうしてもでてしまうんですね。

このあたりも終身雇用のデメリットと言えるでしょう。

終身雇用が終わるとどうなるのか?

それでは終身雇用が終わるとどうなるのでしょうか?ちなみにすでに終身雇用とセットであった年功序列は徐々に廃止や縮小する企業も増えていたりしますね。

それでは終身雇用が終わるとどうなるのでしょうか?良い点もあればそうでない点も考えられます。

同一労働同一賃金の実現

現在、正社員、非正規社員などで給料の差などがあります。しかし、それもなくなり同じ労働をすれば同じ給料がもらえる同一労働、同一賃金となるでしょう。

働き方改革でも同一労働、同一賃金を実現しようとしていますが、本当の意味でできるとすれば終身雇用や年功序列が終わらないと難しいでしょう。既得権益が大きすぎるんですよね。

格差社会が進展

また、終身雇用が終わると前述のフリーライダー問題が解決します。そうなれば能力がある人はたくさんお金がもらえ、そうでない人は雇用されるのが難しくなるという格差社会が一段と進展する可能性が高いと考えられます。

今フリーライダーやっている人はちょっと困ってしまうかもしれません。

労働生産性が向上

日本経済に目を向ければ労働生産性は大きく改善されるでしょう。

フリーライダーや不要なホワイトカラーなど無駄な人件費が削減され、より効果を有む人に配分されるようになりますからね。

終身雇用が終わる前に準備をしておきたい3つのこと

それでは終身雇用が終わる前にどういう準備をしておけばよいのかを考えてみましょう。今回は特に私が重要だと思う3つのことについて見ていきます。

エンプロイアビリティを高める

まず一番大事なことはエンプロイアビリティを高めることです。エンプロイアビリティはあまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、employ(雇用する)とability(能力)を組み合わせた造語で雇用される能力のことを指します。簡単に言えば企業に欲しがってもらえる能力のことです。

とくにAIがどんどん賢くなってきています。単純作業ならば殆どの場合、人間がやるよりもAIのほうが正確になってしまうでしょう。一説には9割くらいの仕事がAIに置き換わってしまうという話もありますよね。

そのあたりも踏まえて企業に欲しがってもらえる能力を今のうちに磨いておく必要があるのです。

今自分が持っているスキルはどういうものがあり、それはどう活かせるのかを考えてみる整理してみるのもよいでしょう。自分のスキルの評価を知るにはおすすめは人材紹介会社なんかに登録してみることです。有望なスキルがあれば引き合いがたくさん来ます。逆にあまりいい引き合いがなければ自分のスキルを必要としている会社が少ないってことなのです。もしそうならば何を伸ばせば良いのかを考える必要がありますけどね。

また、資格の勉強なんかもおすすめですね。私もたくさん資格を持っていますがその殆どは社会人になってから自己啓発で勉強したものです。朝仕事行く前のカフェとか昼休みの時間、通勤時間などに無駄な時間を勉強に充てて取得することができました。自分の時間を振り返ってそのような無駄な時間はないのかを考えてみることも大事でしょう。

会社以外の収入を得る

もう一つが今勤めている会社以外で収入を得る状況を作っておくことです。簡単に言えば副業ですね。

昔と違いいろいろな副業手段がでてきています。それらをうまく使いある程度会社に頼らなくても生活できる環境を作っておくことも大事でしょう。

たとえば下記のようなシェアリングサービスやブログなんかは敷居も低めですね。

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副業してある程度の基盤ができれば仕事でも強気に動けますからね。

また、副業でなくても複数の会社に勤めたり起業したりというのも手です。週末カレー屋や週末コンサルタントなんて働き方をする方もいますがそういうことですね。キャリアを分散させるのです。分散投資のように仕事の上でも分散させた方が保険になりますね。ただし、複数の勤務や起業は許可してない会社もあると思いますのでそのあたりは就業規則をご確認ください。

老後資金は自分で準備

最後は老後資金の話です。現在の年金制度は終身雇用を前提として組み立てられた仕組みです。その前提が崩れてしまえが老後資金の計画も大きく変わってきてしまいます。先日も厚生年金加入が70歳以上納付義務にするという報道がありましたが、徐々に厳しくなっていく可能性は高いです。

また、終身雇用が終わってしまえば退職金という考え方も徐々に変わってきてしまうでしょう。それらも含めて自分の老後資金は自分で準備するくらいの考え方が必要かもしれません。

老後資金を捻出する方法については下記記事を御覧ください。特に個人型確定拠出年金(iDeCo)あたりはおすすめですね。

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まとめ

今回は「終身雇用が終わった後の働き方、生き方を考える。今のうちに準備しておきたい3つのこと」と題して終身雇用が終わってしまう前に準備をしておきたいことについて見てきました。

今回はあくまでも経団連の会長が発言しただけの話ですからすぐにどうこうなるわけではないでしょう。しかし、数年スパンでみると少子高齢化やAIの影響も大きく終身雇用や年功序列で経営していくのは厳しくなっていくのは目に見えています。そうなってから慌てないように今からしっかりとした準備をしておきたいところですね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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