大リストラ時代到来

大リストラ時代到来?自分を守るために知っておきたいこと、やっておきたいこと

今年に入りメガバンクなどで大規模なリストラが相次いでいます。

先日も損保ジャパンが全従業員の15%にあたる4000人のリストラを発表しました。そこで余った従業員は少し前に買収したグループ企業の介護部門に回すというリストラ策も話題になりましたね。

他にも今年に入りこれだけの大きなリストラが発表されています。

みずほファイナンシャルグループ 1万9000人
三菱UFJファイナンシャルグループ 9000人
三井住友ファイナンシャルグループ 5000人
野村證券 3000人
NEC 3000人
富士通 5000人
リコー 8000人
東芝 7000人

少し前までリストラと言うと工場の閉鎖など規模の縮小が中心でした。

しかし、現在のリストラの多くは業務効率化によるものとなっています。

特にAI(人工知能)やRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)で多く事務作業を自動化出来るようになっているホワイトカラーがリストラ対象となるケースが多いのです。

AIが仕事を奪うと数年前から言われて来ましたが少しずつ現実的になってきたのかもしれませんね。

そのため、この流れは当分続く可能性が高いのです。

そこで考えなければならないのがまず自分がリストラにあわないようにするには、あったらどうすればよいのか。ということでしょう。

今回はリストラから自分を守るために知っておきたいこと、やっておきたいことについて考えてみます。

リストラはこれから当たり前になるのか?

日本は他国と比較して労働生産性が低いと言われます。

日本の1人当たり労働生産性はOECD加盟36カ国中21位というデータもあります。もちろんOECD加盟国の平均を大きく下回っています。

その改善のために働き方改革というのもできましたが、正直これは枝葉の話と感じています。

労働生産性が低い一番大きい原因と思われるものは終身雇用による中間管理職多すぎ問題だからです。

例えば、古い会社で担当部長とか担当課長とかいう肩書があるケースがあります。

これは部下のいない部長や課長のことです。一人で部署、一人で長って・・・

無理やり肩書作っているんですよね。中間管理職多すぎ問題の象徴と言える話です。

なぜこんな現象が起こっているのでしょうか?

これは他の国と比較して日本は解雇法制が労働者有利なルールとなっているためです。

つまり、簡単にクビを切れないんですよ。

そのため、多くのリストラが解雇ではなく、配置転換や希望退職を募るのです。


多くのリストラは配置転換

例えば前述した富士通の5000人リストラは配置転換によるものです。

経理や総務などAIやRPAで仕事が減る間接部門の従業員を研修を通じて営業職やシステムエンジニアとして育成するとのこと。

それなりに歳のいった経理や総務の方が営業職やシステムエンジニアに転身できるとはなかなか思えません・・・

暗にやめてほしいといっているようなものでしょう。

昔パソナルームという問題になった話もありましたが、そこまで露骨にはできないのでしょう。

人手不足なのになぜリストラ?

ココ数年は人手不足も騒がれています。

人手不足で閉店する店や倒産する企業なんかがあるくらいです。

しかし、前述のようにリストラも多くなっています。

なぜなのでしょうか?

これは雇用のミスマッチによるものです。

今現在リストラになっているのはホワイトカラーを中心とした人たちで、AIやRPAでホワイトカラーは余る、余るだろうと言われているためです。

逆に人手不足になっているのはサービス業、建設、介護、IT業界(プログラマー)などで拘束時間も長く、きつい仕事が多いんですよ。

その仕事にホワイトカラーの人たちは回りたいとはあまり考えていないためにこのような現象が起こってしまっているのです。

前述の損保ジャパンのリストラ策(買収した介護会社に配置転換)が話題になったのもこのような現状があることが大きいのでしょう。

終身雇用は終わる?

すでに経団連会長の中西宏明氏やトヨタの豊田章男社長が終身雇用を維持するのは難しいとの発言もされていますね。

経団連・中西宏明会長
「正直言って、経済界は終身雇用なんてもう守れないと思っているんです。どうやってそういう社会のシステムを作り変えていくか、そういうことだというふうに(大学側と)お互いに理解が進んでいるので」
出典:経団連会長”終身雇用を続けるのは難しい”(日本テレビ系(NNN)) – Yahoo!ニュース

トヨタの豊田章男社長
「なかなか終身雇用を守っていくというのは難しい局面に入ってきたのではないかと」
「雇用を続けている企業にインセンティブがあまりない」
出典:トヨタの豊田章男社長 5月13日の記者会見

終身雇用は日本式経営の中心として長いこと続いてきた仕組みです。それが終わるというのです。

ただし、日本の法律では解雇がかなり難しくなっており結果として終身雇用となっているのが正しいでしょう。

解雇権濫用の法理

労働基準法の16条に「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」と定めています。

つまり、よほどのことがない限り解雇は無効となってしまうんですね。

仕事で使えない、遅刻が多いくらいでは基本的に解雇は無効となります。

米国のドラマとかみてると上司が部下を気に食わないことですぐにクビにするシーンがあります。ああいうのは日本では通用しないんですよ。

そのため、経団連・中西宏明会長の言われるように終身雇用が終わらせるとすればこのあたりの法律改正をしないと難しいとは思います。

経団連会長やトヨタの社長がこのような発言をするということは今後、労働生産性を是正して世界と戦っていくためにここに大きなメスをいれてほしいということを政府に向けて発信していると思われます。

もし、この法律自体が改正されればリストラはもっと当たり前になっていくでしょう。

リストラにあったときに知っておきたいこと

それではリストラにあったときに知っておきたいことを見ておきましょう。

日本の制度の多くは申告が必要です。

自分で知っておかないとお得な制度があっても利用できないのです。


失業保険(基本手当)

まず知っておきたいのが失業保険です。

存在は知っている人は多いですが、細かい内容までは把握していない方が多いです。

事前にある程度の知識は得ておきたいところ。

失業保険とか失業手当、失業給付は一般的によく使われる言葉ですが、正式には雇用保険の中の基本手当のことを指します。

雇用保険を掛けていた方が、離職した際に失業中の生活を心配しないで、新しい仕事を探し、1日も早く再就職していただくために支給されるものです。

失業保険をもらえるための条件

失業保険は雇用保険の被保険者(給料から雇用保険料を天引されていた方)が離職して以下の条件に当てはまる時に支給されます。

1.ハローワークに来所し、求職の申込みを行い、就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、本人やハローワークの努力によっても、職業に就くことができない「失業の状態」にあること。
2.離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12か月以上あること。
ただし、特定受給資格者又は特定理由離職者については、離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上ある場合でも可。

つまり、就職しようとする積極的な意思と就職できる能力があり、失業の状態である必要があります。例えば結婚などにより家事に専念し、すぐに就職することができないときは対象となりませんし、自営業を始めた(準備中も含む)場合も対象とはなりません。

勤務年数・退職理由によりもらえる期間が変わる

また、失業保険の特徴として退職理由や勤務年数によりもらえる期間が異なります。

リストラの場合には基本的に会社都合となりますが、会社都合退職とすることは会社側が嫌がるケースが多いのです。

会社都合退職としてしまうと助成金がもらえなくなる可能性があるのです。他にも採用に不利になるなんて理由も言われていますね。

退職理由によってもらえる期間が大きく異なることはしっておきたいところです。

詳しくはこちらの記事を御覧ください。

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国民健康保険の免除・減免

会社をリストラされてすぐ就職しない場合には国民健康保険に加入することになります。

サラリーマンの方が入る健康保険と比較して会社負担がありませんから割高なんですね。

そのため払うのがかなりきついという方も多いと言います。

そんな国民健康保険ですが、実はあまり知られていない全額免除されたり、一部免除(減免)される制度があるのです。

この辺りはしっておきたいところですね。

リストラの場合には全額免除は難しいかもしれませんが、減免はいただけるケースが多いです。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

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国民年金の免除・猶予

また、健康保険と同じく年金もすぐ就職しない場合には国民年金に加入することになります。

こちらも失業した場合は申請することにより、特例免除となり保険料の納付が免除となったり、保険料の納付が猶予となる場合があります。

免除されると将来もらえる年金も多少減りますからこのあたりは考え方しだいですね。

詳しくはこちらの記事を御覧ください。

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高年齢雇用継続基本給付金

高年齢でリストラ対象となった方に知っておいてもらいたいのが高年齢雇用継続基本給付金です。

60歳時点の賃金と比較して、60歳以後の賃金(みなし賃金を含む)が60歳時点の75%未満となっている方で、以下の2つの要件を満たす場合に支給されます。

1.60歳以上65歳未満の一般被保険者であること。
2.被保険者であった期間が5年以上あること。

なお、高年齢雇用継続基本給付金は再雇用が前提の給付金ではありますが、同じ会社で継続勤務する以外に転職して別会社で勤務する場合でも対象となります。

詳しくはこちらの記事を御覧ください。

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住民税の請求は遅れてくる

また、住民税についても知っておきましょう。

所得税は基本的に天引きでその年の分はその年に支払うのに対して、住民税は所得が確定してから翌年分を払うという仕組みになっています。

給料から引かれている住民税も実は6月から来年5月分が昨年分なんですよ。

つまりかなりタイムラグがあるんです。高額年俸をもらっていた野球選手などが現役を引退したあとに一番苦労するのが住民税っていいますね。引退してかなり経ってから(5月〜6月)請求が来ますのですでに使ってしまってお金がない・・・て話が多いのです。

つまり、会社をやめたとしても前年の所得があれば後から住民税の納付書が到着します。

その部分はあらかじめ知っておいて支払う金額を用意しておく必要があるのです。

詳しくはこちらの記事を御覧ください。

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リストラから自分を守るためにやっておきたいこと

それではリストラにあう前にどのような準備をしておけばよいのでしょうか?

私が重要だと思う3つをご紹介します。


エンプロイアビリティを高める

まず一番大事なことはエンプロイアビリティを高めることです。

エンプロイアビリティはあまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、employ(雇用する)とability(能力)を組み合わせた造語で雇用される能力のことを指します。

簡単に言えば企業に欲しがってもらえる能力のことです。

これからAIやRPAがどんどん賢くなってきています。

単純作業ならば殆どの場合、人間がやるよりもAIやPRAのほうが正確になってしまうでしょう。

そのあたりも踏まえて企業に欲しがってもらえる能力を今のうちに磨いておく必要があるのです。

今自分が持っているスキルはどういうものがあり、それはどう活かせるのかを考えてみる整理してみるのもよいでしょう。

自分のスキルの評価を知るにはおすすめは人材紹介会社なんかに登録してみることです。有望なスキルがあれば引き合いがたくさん来ます。

逆にあまりいい引き合いがなければ自分のスキルを必要としている会社が少ないってことなのです。

もしそうならば何を伸ばせば良いのかを考える必要がありますけどね。

また、資格の勉強なんかもおすすめですね。私もたくさん資格を持っていますがその殆どは社会人になってから自己啓発で勉強したものです。

朝仕事行く前のカフェとか昼休みの時間、通勤時間などに無駄な時間を勉強に充てて取得することができました。自分の時間を振り返ってそのような無駄な時間はないのかを考えてみることも大事でしょう。

エンプロイアビリティを高めておけばそもそもリストラにあってしまう確率も低くなりますし、もしリストラにあってしまったとしても転職や独立も容易になります。

会社以外の収入を得る

もう一つが今勤めている会社以外で収入を得る状況を作っておくことです。簡単に言えば副業ですね。

昔と違いいろいろな副業手段がでてきています。それらをうまく使いある程度会社に頼らなくても生活できる環境を作っておくことも大事でしょう。

たとえば下記のようなシェアリングサービスやブログなんかは敷居も低めですね。

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副業してある程度の基盤ができれば仕事でも強気に動けますからね。

また、副業でなくても複数の会社に勤めたり起業したりというのも手です。

週末カレー屋や週末コンサルタントなんて働き方をする方もいますがそういうことですね。

キャリアを分散させるのです。分散投資のように仕事の上でも分散させた方が保険になりますね。

ただし、複数の勤務や起業は許可してない会社もあると思いますのでそのあたりは就業規則をご確認ください。

老後資金は自分で準備

最後は老後資金の話です。最近年金だけでは2000万円足りないとの話が出ています。

リストラされてしまえばもっと必要になるのは当然です。

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そもそも現在の年金制度は終身雇用を前提として組み立てられた仕組みです。

その前提が崩れてしまえが老後資金の計画も大きく変わってきてしまいます。

それらも含めて自分の老後資金は自分で準備するくらいの考え方が必要かもしれません。

実際にどれくらい貯めなければならないのかは以下の記事を御覧ください。

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まとめ

今回は「大リストラ時代到来?自分を守るために知っておきたいこと、やっておきたいこと」と題してリストラ対策の話を見てきました。

今後もホワイトカラーを中心にリストラの波は続くと思われます。それに負けないように予め対策をしておきたいところですね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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