株価の乱高下が止まりませんね連日大きな下げ、上げを繰り返していています。
かなり下げ幅が大きいこともあるのでしょう、最近よくいただく質問があります。
というものです。
今回は株価暴落時の空売りについて考えてみましょう。
株価下落で儲かる空売りとは
空売りってなに?って方も見えるでしょうからまずはそちらから解説していきましょう。
「空売り」とは信用取引の一つです。
言葉の通り「空」つまり、株を持っていない状況で株を売ることです。
そんなことできるのか?と思われる方も多いでしょう。
簡単に言えば証券会社から株を借りて、その株を売るんです。
そして決済期日までに買い戻して株を証券会社に返す。
その差額で儲けを得る取引となります。
つまり、株価が下がる場合に有効な取引手法なんですよ。
空売りの例
例えば現在1,000円の値がついた株があったとしましょう。
この株が下がると予想して1,000円で100株で空売りしたとします。
株は証券会社から借りたものです。
株価が下がり900円になったときに株を買い戻し、証券会社に株を返します。
この場合は1,000円で100株ですから100,000円で売れ、買い戻しが900円で100株ですから90,000円となります。
差額の10,000円が利益となります(取引にかかる諸費用等は考慮していません)
空売りのメリット
空売りの最大のメリットは相場が下落局面でも儲けのチャンスがあるということです。
株は基本的にトレンド(流れ)に乗っていくのが良いと言われています。
現在の流れは完全に下げ方向です。
その流れに乗ろうと思えば空売りが当然視野に入ってくるのです。
新型コロナウィルスを発端とした株価の下げはかなり強烈ですからうまく空売りを出来た方は儲けがでているでしょう。
また、つなぎ売りと言っても株は売りたくないけどちょっと下げそうという時のリスクヘッジとしても使えますね。
最近ではつなぎ売りを利用して株主優待をゲットする方も多くなってきています。
買いは家まで、売りは命まで
今までみていくとかなり空売りは魅力的な仕組みです。
しかし、空売りは通常の株取引と大きく違うリスクがありますので上級者向けなんですよ。
自分で資金管理やリスク管理がしっかりできる人以外にはおすすめしかねるのです。
ですから「株価暴落時の空売りはやるべきなのか?」という質問をいただいたら基本的に
とお伝えしています。
その理由は大きなデメリットの存在にあります。
売りは青天井で損失が出る
有名な投資格言の一つに「買いは家まで、売りは命まで」というものがあります。
「買いは家まで、売りは命まで」とはそのままですが、株を買って失敗をしても家を失うくらいで済むけど、売り(空売り)で失敗すると命まで失うかもよってことです。
その理由は売りの損失は青天井だからです。
例えば1,000円の株があったとします。
株価が下がれば当然損失となりますが、その損失の上限は投資した金額です。
つまり、株価が0円になったときに投資した金額がまったく回収できない状態が最大です。
しかし、理論上売りの場合には損失が青天井なのです。
1,000円で空売りした株が2,000円になっても、10,000円になったりしても期限になったらその株を買い戻して証券会社に返さなくてはなりません。
特に今回のような急激に下げた段階だとその反動で急激に上がることは当然ありえます。
NYダウなどは2000ドル下がったと思ったら、1000ドル上がって、また1000ドル下がってみたいなことを繰り返していますよね。
個別銘柄で材料なんかがでたらならなおさらです。
ですから空売りを行う場合に資金管理やリスク管理がしっかりできていない場合はかなり危険なんですよ。
よく、確定するまで損じゃないと考えて損切りしない、出来ない人がいます。
しかし、空売りに関してはそれが命取りになりえますのでお気をつけくださいね。
追証が発生するケースも
空売りに限りませんが、信用取引を利用していると「追証」(追加保証金)が発生する事があります。
つまり、証券会社に入れているお金だけじゃ足りないから追加で入金しろよってことです。
コストがかなり高い
もう一つ、空売りにはデメリットがあります。
それはコストがかなり高いということです。
まず、株を借りてくるための費用として貸株料(金利)が発生します。
さらに売買手数料(片道無料の証券会社もあり)
特に大きいのが株が不足している場合に発生する逆日歩(品貸料)です。
これが銘柄や時期によってかなり高くなります。
1日1%前後かかるケースも・・・
例えば3/18でもっとも逆日歩が高いのは「ユーラシア旅行社」で1日2%となっていますね。
どれくらいの逆日歩が掛かるのか知りたい方は日本証券金融株式会社が毎日、品貸料率一覧を出していますのでそちらでご確認ください。
投資信託の信託報酬率を年0.0○%とかで争っていることを考えればかなり高い水準であることはわかっていただけると思います。
つまり、空売りで利益を得ようと思えばこのコスト分を跳ねのけるほどの下落がないといけないわけです。
空売りはコストが高く、青天井の損失の可能性があるため、しっかりその辺りをコントロールできる上級者以外にはおすすめできないのです。
インバース(ベア)型ETF
また、空売りと同じように下落局面で利益が出る商品が最近人気になっています。
インバース(ベア)型のETF(上場投資信託)や投資信託です。
こちらは空売りと違って信用取引口座を作る必要もありませんから気軽に始められる商品となっています。
実際、暴落が始めてから投資信託販売金額ランキングでも上位となっていますね。
まとめ
今回は「株価暴落時の空売りはやるべきなのか?」と題して空売りについてみてきました。
まとめると以下のとおりです。
●空売りの損失は青天井
●空売りはコストが高い
ですから基本的に空売りはおすすめしません。
自分でしっかり資金管理・リスク管理ができる上級者向けの仕組みですね。
株主優待のつなぎ売りはリスクはそれほど高くありませんので初心者でもそれほど問題はないでしょうが・・・
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最後まで読んでいただきありがとうございました。