確定申告期限内に間違いや漏れがあったら訂正申告でやり直しが効くぞ

2020年(令和2年)確定申告から青色申告特別控除のルールが変わることもあり、e-TAXを利用する人が増えているようです。

それに伴い、紙ではなかったような間違いが起こってしまったり、記載漏れが生じてしまう人も出ているようです。

また、私も2020年にハマってしまいましたが、下記のような罠にハマってしまうケースもあります。

そんなときにぜひ知っておきたいのが確定申告期限内なら簡単にやり直しが効くということです。
私も何度かやり直しの経験があります。
今回は確定申告期限内に訂正する方法を解説します。

確定申告期限前に気づいた場合

確定申告は普通の方は年に1回行うだけですから、どうしても間違いや漏れが生じやすいものです。

1年経っていると忘れてしまいますからね。

そんな間違いを発見した場合の対応方法を見ていきましょう。
間違いに気づいたタイミングによって対応が大きく異なるんですよ。

確定申告期限前に間違いや漏れに気づいた場合は対応がかなり簡単です。

もう一度期限内に確定申告をするだけなんですよ。

これは紙で出している場合でもe-TAX(電子申告)でも基本的には同じです。

2021年(令和3年)の確定申告期限

なお、2021年(2020年分の確定申告)の提出期限は新型コロナウィルス対応もあり、通常の年より1ヶ月遅くなっています。

  • 所得税及び復興特別所得税:令和3年4月15日(木)
  • 贈与税:令和3年4月15日(木)
  • 消費税及び地方消費税:令和3年4月15日(木)

上記までに間違い等に気づければ再提出だけでOKということです。

e-TAXの場合

まずはe-TAX(電子申告)の場合を見てみましょう。

申告期限内であれば訂正後の申告データを作成し、送信してください。特に、訂正したデータを送信した旨を税務署に連絡する必要はありません。

出典:国税電子申告・納税システム よくある質問 データ送信 より

つまり、再度送れば良いのです。

最後に送ったものに上書きしてくれるようです。

具体的な方法は難しくありません。下記のとおり、訂正して送りなおすだけです。

注意点としては上書きとなりますので訂正した部分だけではなく、すべての帳票を送信する必要があるってことですね。

  1. 「申告・申請等一覧」画面から再送信するデータを選択します。
    ※ e-Taxソフトから送信した申告データ等については、「申告・申請等一覧」画面の「状態」欄が「送信完了」となっています。
  2. 訂正する帳票を開き、内容を訂正した後で、『作成完了』ボタンをクリックします。
    ※ 基本情報を変更した場合は、すべての帳票の状態を「作成完了」にする必要があります。
  3. 「別名保存確認」画面が表示されるので、「申告・申請等名」欄に30文字以内で入力し、『別名で保存』ボタンをクリックします。
  4. 「署名可能一覧」画面から再送信するデータを選択し、電子署名を付与します。
  5. 「送信可能一覧」画面から送信します。出典:国税電子申告・納税システム よくある質問 データ送信 より

紙で提出の場合

紙で提出の場合も基本的に同じです。

誤った箇所を訂正した上で改めて申告書等を作成し、次の申告期限までに提出してください

所得税及び復興特別所得税:令和3年4月15日(木)

出典:確定申告書作成コーナー よくある質問 「申告の内容を間違えていたときはどうすればいいですか?」より

つまり、期限内なら再度作って出せばよいのです。

手書きだと再度作り直すのはちょっと大変ですけどね・・・

訂正申告が間に合わないケースもある

基本的に期限内なら再度提出するだけでOKですが、税金の還付があるケースで確定申告書を提出してしばらく経ってから間違いに気づいて再提出した場合などは税務署側の処理が進んでしまっているケースがあります。

そのような場合は訂正申告が間に合わない場合もあります。

間違えて申告した内容で税金が還付がなされてしまうのです。

最近は特にe-TAX(電子申告)での還付が早くなっていますしね。

その場合には確定申告提出期限後と同じように「更正の請求書」等の提出が必要となります。

更正の請求書とは計算誤り等により税額が過大であったり、還付金が少なかった方が正しい額に訂正することを求める場合の手続です。

>>所得税及び復興特別所得税の更正の請求手続

税務署でその内容を調査し、その請求内容が正当と認められたときは、減額更正が行われ、追加で還付されるなどします。

気づいた時点でなるべく早く確定申告書を提出した税務署に確認を取るのをおすすめします。

確定申告提出期限後に気づいた場合

確定申告の提出期限後に気づいた場合は少し面倒な作業が必要となります。

期限を過ぎた場合には申告した税額が実際より多かった場合と少なかった場合で対応が異なります。

税金を納めすぎていた、還付される税金が少なかった

確定申告の計算等を間違えて税金を納めすぎていたり、還付される税金が少なかった場合は前述した「更正の請求書」を提出します。

税務署でその内容を調査し、その請求内容が正当と認められたときは、減額更正が行われ、納め過ぎの税金が還付されます。

なお、更正の請求ができる期間は、原則として法定申告期限から5年以内です。

納める税金が少なすぎた、還付される税金が多すぎた

逆に納める税金が少なすぎた場合や還付される税金が多すぎた場合は「修正申告」により誤った内容を訂正する必要があります。

修正申告は専用用紙がありますのでそちらを提出します。

なお、修正申告もe-TAX(電子申告)で利用が可能です。

納める税金が少なかった場合は延滞税等がかかる場合がありますので早めに動くのが吉です。

つまり、納め足りなかった分に利息や罰則がかかってしまう可能性があるのです。

延滞税

なお、令和3年の延滞税は以下のとおりとなっています。

  • 納期限の翌日から2月を経過する日まで・・・・・・年2.5%
  • 納期限の翌日から2月を経過した日以降・・・・・・年8.8%

過少申告加算税

さらに税務調査により申告をしたり、更生を受けた場合は税額にプラスして税額の10%の過少申告加算税が課せられます。(修正前に納めた税額と50万円のうち多い額を超えた分については15%)

※修正申告書の提出が、調査通知以後、かつ、調査による更正を予知してされたものでない場合には、その提出により納付することとなった税額の5%(期限内申告税額と50万円のいずれか多い額を超える部分は10%)

重加算税

さらに悪質と判断された場合は重加算税が課せられます。

重加算税は納付する税額の35%(無申告等の場合は40%)とかなり重いものとなっています。

延滞税も過少申告加算税も重加算税もかなり大きいですから間違いに気づいたら早めに修正申告を提出するのがよいですね。

まとめ

今回は「確定申告期限内に間違いや漏れがあったら訂正申告でやり直しが効くぞ」と題して確定申告で間違えてしまった際の話を見てきました。

確定申告期限内なら訂正申告は難しくありません。

税務調査などで発覚したら面倒なことになりかねませんから、間違いに気づいたら早めに訂正しておきましょう。

訂正も紙での提出の方よりもe-TAX(電子申告)の方の方がかなり簡単ですね。

そういった意味でもe-TAX(電子申告)をする意味はあるかもしれませんね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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