11月28日にジャスダックに新規上場しますポエックの財務分析をしてみたいと思います。
ポエックが11月28日上場
ポエックが上場する11月28日は他にクックビズ、幸和製作所の2社が上場します。
また翌日もトレードワークスの上場が予定されており資金が分散する可能性があります。
しかし、北朝鮮問題や安倍政権の忖度問題などで一気に地合が悪くなる可能性もはらんでいますので注意が必要です。
なお、財務分析は目論見書で掲載されている直近2年によります。
ポエックのビジネスモデル
ポエックの事業内容は環境・エネルギー関連機器、動力・重機関連機器及び防災・安全関連機器の製造・販売業となっています。
それでは詳しく見ていきましょう。
ポエックの具体的なビジネス内容
ポエック三つの柱で環境の世紀に貢献しています。
具体的にはメーカーとしての防災、環境製品の製造。
商社としてのポンプ・送風機などの提供
そしてサービス部門になります
環境という事業ドメインを広く取り扱っている感じですね。
出所;ポエック目論見書より
環境エネルギー事業
主要な製商品は、環境関連機器としてポンプ類・撹拌機等の水処理機器、オゾンガス発生装置及びオゾン脱臭装置などの環境改善機器があり、エネルギー関連機器として熱交換器等があります。水処 理機器のうち、ポンプ類は国内メーカーとの代理店契約に基づき当社が仕入れ、販売するほか、他社が納入した機器(ポンプ類、撹拌機、オゾンガス発生装置、オゾン脱臭装置)の修理及 びメンテナンス等技術サービスによるストックビジネスとしての展開も図っています。
動力・重機等事業
主要な製品は、船舶用機械及び部品、プラント関係機器及び その他動力関係部品であります。船舶用機械及び部品は主に、大型の機械として船舶用エンジ ン台板があり、また小型精密部品として燃料噴射弁部品等があ ります。 船舶用エンジン台板は、エンジン本体部を構成するクランク 軸、主軸受の下部に設置される台底であり、当社の連結子会社 である株式会社三和テスコで製造し、販売しております
防災エネルギー事業
主要な製商品は、屋内・屋外消火栓、スプリンクラー消火設備用加圧送水装置であります。連結子会社である株式会社三和テスコが製造し、当社が販売、設置しております。また、装置の保守及びメンテナンス等技術サービスの提供も行っております。
ポエックの収益性
売上高総利益率
次に粗利の部分にあたる売上高総利益率からみていきましょう。
売上高総利益率をみることでその企業の商品力をみることができます。
27年度21.03%
28年度20.36%
と微減ですね。
そんなに悪い水準でもないので問題ないでしょう。
売上高営業利益率
次に本業の儲けを表す売上高営業利益率です。
27年度3.30%
28年度4.80%
こちらは微増ですね。
これは平均的レベルかもしれません。
上場前は販売費及び一般管理費は大きくなりがちですがそちらを抑えられた感じですね。
売上高経常利益率
次に利息や営業外収益を含めた売上高経常利益率をみていきます。
27年度4.05%
28年度3.41%
こちらも微減です。
営業利益率と比較して差があるのは有価証券売却益の差や受取配当金の差が大きいようです。
売上伸び率
売上げの伸びはこんな感じです。
27年度+10.48%
28年度+6.78%
とそれなりに伸びています。
収益性まとめ
売上げの伸びはそれなり、収益性もそれなりです。
ポエックの安全性
流動比率
次に短期的な支払能力をみる流動比率です。
27年114.68%
28年136.69%
と少し良化しています。
流動比率の目安は100%ですから問題全くありません。
ちょっと気になるところは現金預金の割合がかなり下がっているところですね。
売掛金等が増えています。
自己資本比率
総資産に占める自己資本の比率である自己資本比率はどうでしょう?
27年18.2%
28年16.5%
と少し下げています。
ただし、もともと悪くはないですから自己資本の面では大きな問題ありません。
キャッシュフロー
キャッシュフローは27年度
営業活動がプラス
投資活動がマイナス
財務活動がプラス
28年度は
営業活動がマイナス
投資活動がマイナス
財務活動がプラス
となっています。
両年ともフリーキャッシュフローがマイナスです。
ちょっと気になるところ・・・
特に28年度は営業活動がマイナスですからね。・・・
持分法による投資損益のマイナスがかなり大きいです。
子会社関連の問題のようですが・・・
安全性まとめ
自己資本比率は問題ありませんが、資金面で少し不安があります。
ポエックの株価
PER、PBR
PER、PBRをみるとそれなり割安です。
成長性もそこまで高くありませんがこの株価はありですね。
既存株主
既存株主はベンチャーキャピタルがいます。
ロックアップは90日、1. 5倍となっているので注意が必要でしょうね。
ストックオプションもそれなりに残っています。
この辺りの動向次第で初値形成後の株価に大きな影響がありそうです。
まとめ
今回はポエックの財務を中心に分析してみました。
そもそもの規模が小さいですので初値はそれなりにつきそうですけどね
ちょっとキャッシュフロー計算書が気になります。
抽選も外れましたし個人的に手を出さない株のパターンかな。
次回は初値予想をしてみたいと思います。
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