個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)はこのサイトでも何度も紹介している始めないのはもったいないかなりお得な制度です。
しかし、自分たちで商品を選択してく運用しなければならないため投資初心者には少しハードルが高いのも事実です。
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の商品選びは実はコツさえつかめばそこまで難しいものではありません。
今回は、そんな個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の誰にでもできる失敗しない商品選択の方法をご紹介させていただきます。
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の商品選びは自分でする必要がある
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)は老後資金を自分で運用する制度です。
そのため大きな特徴として運用商品を自由に選択できるという点があります。
国民年金や厚生年金などは自分で運用するわけではなくGPIFが運用してくれています。
逆に言えば自分でどの商品で運用するのかを決めなくてはならず投資初心者にはハードルが高いとも言えます。
そのため敷居が高くなり始められないという話も聞きますね。
ちょっと明後日の方向の規制となってしまっていますが、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)で扱える運用商品を35本以内にするという35本制限もそういった敷居を低くするために作られたルールではあります。
まずは商品選択をするために必要な準備から見ていきましょう。
まずは目標を考える→掛金・利回りを決める
まずは個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)で達成したい目標を考えます。簡単に言えばこういうことです。
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)で老後にいくら用意したいのか
それによりまず毎月いくら積み立てるのか(上限あり)が決まってきます。また、どれくらいの利回りで運用するのかが決まってきます。
例えば老後に3,000万用意したいと考えたとします。退職金などで2,000万円を見込んでいる場合に残り1,000万円を個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)で用意するとします。30歳の方を例にシュミレーションしてみましょう。
GPIF(年率3%)くらいで運用した場合
この場合、例えば年3%で運用すると以下の金額で行けば達成可能となります。
運用益3,700,000円
合計金額10,000,000円
年間210,000円ですから月の個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の掛金は17,500円です。
ちなみに利回り3%というのは現実的な数字です。例えば国民年金などを運用している日本最大の運営機関であるGPIFの過去からの年あたりの平均収益率がそれくらいとなっています。リーマンショックなどの時期を含めてもこれだけで運用できているんですよね。GPIFはアセットアロケーションを公開していますのでそれを真似していればこれくらいの収益率が得られたことになります。
かなり固く年1%で運用した場合
かなり固く1%で運用したとしたらどうでしょう。
運用益1,700,000円
合計金額10,000,000円
年間290,000ですから月の個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の掛金は24,166円となります。ただしこの場合、会社員の方だと個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の掛けれる上限を超えてしまいますね。つまり、1%で運用して10,000,000円を個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)で貯めるのは会社員の場合には無理ってことです。
ダウくらい(年7%)で運用した場合
また、ダウの過去からの平均的利回りである7%で計算すると下記の通りです。
運用益6,700,000円
合計金額10,000,000円
年間110,000円ですから月にすると9,166円。
月に約9,166円の積立で10,000,000円貯められてしまうんですね。複利の力恐るべしです。

減債基金係数を使おう
この計算をするのには減債基金係数という係数を使うと便利です。
減債基金係数は、将来の一定期間後に目標のお金を得るために、一定利率で一定金額を複利運用で積み立てるとき、 毎年いくらずつ積み立てればよいかを計算するときに利用します。
減債基金係数は先に利回りを決める必要はありますが、いろいろ試してみて月々の掛金を決めてくださいね。
減債基金係数は下記のサイトで計算が簡単にできますね。
減債基金係数
利回りを達成できるアセットアロケーション(資産配分)を考える
掛金と利回りが決まったら次にその利回りが達成できるアセットアロケーション(資産配分)を考えます。アセットアロケーションとは資産配分のことです。どの資産にどれだけ資産を配分するかを考えるのです。
アセットアロケーションをどうするかで投資結果の9割が決まると現代ポートフォリオ理論では言われていますね。それだけ重要なのがこの過程です。
利回り○%を達成できるアセットアロケーションを考えるのです。
例えば国内株10%、先進国株40%、国内債券10%、先進国債券40%といった具合ですね。
アセットアロケーションによって利回りがどうなるかは下記のツールを使うと便利です。
>>資産配分ツール
選択したアセットアロケーションによりどれくらいの利回りが見込まれるかがわかります。あくまで過去のデータですが参考にはなると思います。
アセットアロケーションについては詳しくはこちらの記事を御覧ください。

アセットアロケーションを考えるのが難しい・面倒な方はバランス型がおすすめ
アセットアロケーションを考えるのが面倒な方はバランスファンドを選択すればよいでしょう。SBI証券などでは前述のGPIFを模して運用してくれる投資信託などがあります。また、各社8資産に分散投資してくれるものなどアセットアロケーションを工夫した商品がいくつかあるはずですのでその中から選択するのです。
運用する金融機関を決める
アセットアロケーションまで決まればあとはどこの金融機関で始めるのかを決めます。
金融機関ごとに取扱の運用商品が異なります。ですから自分が決めたアセットアロケーションを達成できるできるだけ信託報酬が安い商品がある金融機関がおすすめですね。
今現在のおすすめは下記の金融機関になります。参考にどうぞ。

具体的な投資商品(ポートフォリオ)を決める
金融機関が決まればあとは具体的な運用商品を決めるだけです。自分の決めたアセットアロケーションのアセット(資産)ごとに信託報酬が最安値の商品を選ぶだけでよいでしょう。
ここまでくれば簡単ですね。
例えばSBI証券のセレクトプランで始めた場合にはこんな感じになります

定期的なリバランス
運用商品は一度決めたらそれでよいわけではありません。
より運用効率を上げるためには定期的にバランス調整が必要です。
例えば、こっちのアセット(資産)は好調だけでどこっちはいまいちということになると少しずつ当初に決めたアセットアロケーションとズレが生じてくるのです。
それを調整する作業をリバランスといいます。
リバランスをするとリスクを下げ運用効率を高める効果が期待できますので年に1度程度で構いませんので実行しておきたい所。
ちなみに個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)は口座内で何度売買しようが利益が出ても税金はかかりませんので無料でリバランスが可能です。
リバランスについて詳しくは下記の記事をご覧ください

まとめ
今回は「個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の商品選びは初心者には難しい・・・誰にでもできる失敗しない商品選択の方法をご紹介」と題して個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の商品選びについて見てきました。
今回のステップで運用商品を考えれば初心者の方でもしっかりとした商品選びができるはずです。
難しいと投げ出すのではなくしっかりと考えてほしいところです。
どうしても難しければ8資産分散やGPIFなどバランス型での運用をおすすめします。
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)は本当にオトクな制度ですから早くに始めたほうがお得ですよ。

個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に加入するならこの3社から選ぼう
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)を始めるならまずは金融機関を決める必要があります。
しかし、たくさんあってどこにしたらよいのかわからない方も多いでしょう。
簡単に決めてしまう方もおおいかもしれませんが、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の場合、金融機関ごとの違いがとても大きいですから慎重に選びたいところです。
私が今もし、新たに加入するならSBI証券、マネックス証券、松井証券の3択の中から決めます。
(※私が加入しているのはSBI証券です)
この3つの金融機関は運営管理機関手数料が無料です。※国民年金基金連合会の手数料等は各社共通で掛かります。
また、運用商品もインデックスファンドを中心に信託報酬が低い投資信託が充実しているんですよ。
順番に見ていきましょう。
SBI証券
まずイチオシはSBI証券「個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)」です。
SBI証券は信託報酬も最安値水準のeMAXIS Slimシリーズを始めとしたインデックスファンドから雪だるま全世界株式、ひふみ年金、NYダウ、グローバル中小株、ジェイリバイブといった特徴ある投資信託をたくさん揃えているところが最大の魅力です。
選択の楽しさがありますよね。
また、確定拠出年金を会社員に解禁される前から長年手掛けている老舗である安心感も大きいですね。
マネックス証券
次点はマネックス証券 iDeCoです。
こちらも後発ながらかなりiDeCoに力をいれていますね。
iDeCo初でiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスを取扱い開始したのに興味をひかれる人も多いでしょう。
松井証券
松井証券のiDeCoは35本制限まで余裕があるというのは後発の強みですね。
その35本制限までの余裕を生かして他社で人気となっている対象投資信託を一気に採用して話題になっていますね。
こちらも有力候補の一つですね。
さらに2024年8月1日(木)より投資信託の保有でポイントが貯まるようになり、現在の条件なら本命といっても良いでしょう。
総合して考えるとこの3つの金融機関に加入すれば大きな後悔はないかなと思います。
他の運営管理機関もぜひがんばってほしいところですが・・・
最後まで読んでいただきありがとうございました。