Xで興味深い話が回っていました。
PayPayの残高は利用者が死亡しても相続人が相続することはできなかったようなのです。
つまり、利用者が亡くなってしまうとPayPay残高はPayPayが没収するという・・・・
私もぜんぜん気づかなかったキャッシュレス決済の意外な盲点。
しかし、指摘を受けたことで、1月15日の規定改定から相続可能に。
そこで今回は各社の残高の規定がどうなっているのかを確認してみました。
PayPay残高の扱い
それではまずは今回の話題となっていましたPayPayの話から見ていきましょう。
1月15日PayPay利用規約改定前
まずは元々の利用規約から確認してみましょう。
PayPay残高は以下のルールとなっていました。
第5条 権利義務などの譲渡の禁止
PayPay残高アカウントに関する契約上の地位およびこれにより生じる権利義務の全部または一部は、利用者に帰属し、利用者は、これらの権利を第三者に譲渡、貸与または相続させることはできないものとします。出典:PayPay PayPay利用規約(2020年10月28日)PayPay残高利用規約
PayPayの残高は利用者が譲渡や貸与はもちろん相続もできないというルール。
つまり、PayPayの利用者がなくなっても相続人が利用することはできないようになっていたのです。
PayPay残高にそこまで多額のお金は入れていないでしょうが、なんだかな・・・って感じですね。
1月15日PayPay利用規約改定後
なお、この規定は参議院議員の方が金融庁経由で指摘したことにより1月15日に改定されています。
変更後の利用規定は以下の通りとなっています。
第5条 権利義務などの譲渡の禁止
PayPay残高アカウントに関する契約上の地位およびこれにより生じる権利義務の全部または一部は、利用者に帰属し、利用者は、これらの権利を第三者に譲渡、貸与または相続させることはできないものとします。ただし、利用者に相続が発生し、利用者のPayPay残高アカウントにPayPayマネーまたはPayPayマネーライトの残高が残っていた場合、当社は当社所定の方法に基づき、法令に定める例外事由等を考慮の上、当該利用者の保有するそれらの残高を正当に相続又は承継すると当社が確認した者に対し、振込手数料を控除した額を振り込みます。出典:PayPay PayPay利用規約(2021年1月15日)PayPay残高利用規約
つまり、この規定以降は相続の対象となるなら振込手数料を引いて払い出しが可能になったということですね。
参議院議員から指摘されなければ相続不可だったのは怖い話ですね・・・
ただし、引き出せるのはPayPayマネー及びPayPayマネーライトのみでPayPayボーナスやPayボーナスライトは今回の改定でも駄目ということになります。
なお、ややこしいPayPay残高の違いはこちらの記事を御覧ください。
最新の規定(2021年3月31日)でもこの規定はそのまま生きておりました。
他のキャッシュレス決済事業者
なお、他のキャッシュレス決済事業者の規定を確認してみましたが、そもそも利用者の死亡を想定していないのか相続について触れてないところがほとんどですね・・・
規約にも載せてない想定しない話なので現状のままだと相続するのはかなり難しそう。
ただし、今回PayPayが金融庁から指摘を受けて修正しましたので他のキャッシュレス決済事業者も追随するとは思われます。
ポイントは相続できる?
それではポイントはどうなのでしょう?
こちらは各社で対応がまちまちですが、基本的に相続を想定してはいない感じですね。
楽天ポイント
楽天ポイントは相続について触れていませんが、以下の規定があります。
会員は、別途楽天が指定する場合を除き、1つのアカウントにて保有するポイントを他のアカウントに移動させたり、他の会員に譲渡または質入れしたり、会員間でポイントを共有したりすることはできません。
出典:楽天 楽天ポイント利用規約 より
規約を見る限り相続は難しそうです。
家族でポイントおまとめサービスを使えば・・・
なお、別途楽天が指定する場合を除きという部分に該当するのが「家族でポイントおまとめサービス」です。
このサービスを利用していれば家族間でポイントの移行ができます。
これを利用すれば実質相続での移動も可能でしょう。
ただし、移行できるのは通常ポイントの移行可能ポイントのみで、期間限定ポイントや提携先から交換したポイントは対象外となりますのでご注意ください。
最近の楽天ポイントは期間限定ポイントばかり異様に貯まりますので微妙なところではありますが。。。
期間限定ポイントの使い方はこちらの記事を参考にしてください。
Tポイント
Tポイントは明確に相続はできない旨が明記されていました。
(6), 会員が死亡されたとき(会員の地位は相続されないものとします。)
出典:Tポイント T会員規約より
ANAマイレージ
ANAのマイルは相続可能です。
21条 会員の死亡
会員が死亡した場合、法定相続人は、会員が取得していたマイルを、所要の手続きが完了した時点で有効な範囲で承継することができます。その際、当該法定相続人は、故人である会員のマイルの相続権を有することを証明する書類を弊社に会員の死亡後6カ月以内に提示する必要があります。相続の申し出が前記の期間内になされない場合は、当該会員の積算マイルはすべて取り消されます。出典:ANAマイレージクラブ会員規約より
こちらは明確に継承可能であることが明記されていますね。
ただし会員の死亡後6カ月以内に提示する必要がありますので忘れずに手続きしておきたいところ。
JALマイレージ
JALもANAと同様に相続可能です。
14条 合算不可
積算されたマイルを会員間で共有、合算および譲渡することはできません。ただしJALFCおよびJALカード家族プログラム登録会員は、そのプログラムの特典として、特典の引き換え時に限り、登録している家族会員間で積算マイルを合算することができます。また会員が死亡した際、法定相続人は所定の手続きにより会員のマイル口座に残る有効なマイルを相続することが可能です。出典:JALマイレージバンク一般規約より
こちらも明確に相続が可能であることが記されています。
期限については触れていませんね。
その他ポイント
いろいろなポイントの規約を見てみましたが、ほとんどが相続について触れていません。
つまり、キャッシュレス決済と同様に相続を想定していない感じとなります。
ただし、実際は相続可能な場合もあると思われますのでポイント発行会社に問合せてみるのが確実ですね。
また、規約に明確に記載され相続可能なANAやJALのマイルに生前にポイントを集約しておくのも手かもしれません。
株や投資信託は相続できる?
株や投資信託はどうなるのでしょう?
株や投資信託などは相続が可能です。
なお、扱いは買い方などによって異なります。
株や投資信託はそのまま相続
株(現物)や投資信託はそのまま相続されます。
楽天証券では以下の案内を出しています。
被相続人の口座にある株式や投資信託は、亡くなった被相続人の口座では売却ができないため、株式や投資信託のまま、相続人の口座に移管しなくてはなりません。被相続人から、相続人の口座に移管が完了しましたら、当社より相続手続完了のお知らせをお送りします。
出典:楽天証券 Q&A 被相続人の有価証券を被相続人の口座で現金にして相続できますか?
当然といえば当然ですが、亡くなった方の口座では売却してお金を出すことはできませんので、株式や投資信託のまま相続する必要があります。
また、どこの証券会社や銀行を使っているのかは予め伝えておくことも重要でしょうね。
信用取引、FXの建玉は決済してから移管
ちなみに信用取引やFXの建玉は以下の扱いとなります。
相続手続きお申込後、速やかに建玉を決済(反対売買)し、決済代金および保証金(現金)を他のご資産と合わせて、相続人口座に移管いたします。
以下の商品は、建玉を決済した後に決済代金と保証金を相続人口座に移管いたします。
建玉決済の対象
- 信用取引
- 国内先物・オプション
- 海外先物
- FX(外国為替証拠金取引)
以下の商品は信用取引やデリバティブ取引ではありませんが、相続人の口座に移管が出来ないため、解約(売却)した後、売却代金を相続人口座に移管いたします。相続財産開示請求書をご提出いただいた後、速やかに売却いたします。
商品売却の対象
- 外貨MMF(原則、外貨で決済し、決済代金の外貨を移管します。特定口座で保有している場合は譲渡損益が発生します。)
- 楽ラップ
上記以外の商品は、商品のまま相続人口座に移管いたします。
出典:楽天証券 Q&A 信用取引やFX取引の建玉は、建玉のまま相続できますか?
信用取引やFXなどは変動が大きいですから無くなる前に精算しておきたいところですが・・・
暗号資産(仮想通貨)は相続できる?
暗号資産(仮想通貨)はどうでしょう?
こちらも基本的に相続可能です。
国税庁が相続のガイドライン
基本的にはと書いたのは「暗号資産交換業者」として登録している機関は国税庁が相続手続きのガイドラインを作っていますのでそれに沿った対応がしてもらえるためです。
例えばマネックス証券の子会社コインチェックでは以下のような案内が出ています。
当社にて口座開設をされているご親族の方が亡くなられた場合、法定相続人から以下のお問い合わせフォームより連絡をいただき、必要書類をご提出いただきますようお願いいたします。
出典:コインチェック 相続手続きについて教えて下さい。
こちらも株などと同様にどの暗号資産取引所を使っているのかを予め伝えておくことも重要でしょうね。
どこを使っているかわからなければ残高も不明ですし、相続手続きの方法もわかりませんから。。。
海外の取引所は対応が難しいかも
また、「暗号資産交換業者」に登録されてない海外の取引所などを使っている方はガイドライン対象外ですから対応や手続きがかなり難しいかもしれません。
相続のことを考えるなら「暗号資産交換業者」として登録しているところにしておくべきでしょうね・・・
まとめ
今回は「PayPay残高は利用者が亡くなると没収で相続できない???ポイント、株、暗号資産などの相続を確認してみた」と題して金融資産の相続について見てきました。
ポイントなどは相続が難しいものもありますのでそのあたりも踏まえてうまく利用していきたいものです。
また、年を取ると投資判断もなかなか難しくなります。
そのあたりも踏まえて資産の終活も早めにやっておくのがよいのかもしれませんね。
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