本日(2021年7月7日)の日経モーニングプラスFTにさわかみファンド創業者の澤上篤人氏が出演。
かなりわかりやすい説明で金融バブル崩壊が2年以内にくるということを警告していらっしゃいました。
あくまで一人の方の意見ですが、長いこと相場を見続け生き残ってきた方の話です。
参考にしたい部分もありますね。
とくに個人投資家の戦い方の話なんかはぜひ知っておきたい考え方です。
今回は澤上篤人氏の警告をご紹介しましょう。
さわかみファンドとは
さわかみファンドは日本の独立系投資信託のさきがけ的な存在の投資信託です。
さわかみファンドが設定されたのは1999年8月、ITバブルの真っ最中でした。
その後、ITバブルの崩壊でほとんどのファンドが大暴落する中、さわかみファンドはあまり影響をうけなかったこともあり人気になったのです。
さわかみファンドの投資スタイルは比較的割安な株を長期で保有するタイプとなっています。
バリュー投資系のファンドとしては老舗と言ってもよいでしょう。
ここのところはバリュー株よりも成長株が強かったもあり、他のファンドと比較してそれほど目立った成績は残せていませんが、リターンはTOPIXの配当込指数を超過、純資産も大きく、運用期間も長いファンドとしてはかなり優秀であると言えるでしょう。
もちろんつみたてNISAの厳しい条件もクリアしており、アクティブファンドの代表的な投資信託としても紹介されていましたね。
ただし、下記理由にによりさわかみファンドはつみたてNISAに参加はしていません。
澤上篤人氏は先日、会長を退任
実は澤上篤人氏。
さわかみ投信株式会社の取締役会長を6月15日の株主総会にて退任されたんですよ。
74歳という高齢ですし、世代交代という意味で会社を離れたとのこと。
そんなさわかみファンドの創業者である澤上篤人氏が「金融バブル崩壊がくる」という予想を立てて話題になり、日経モーニングプラスFTに出演したのです。
今後はテレビに出演する機会が増えるのかもしれませんね。
澤上篤人さんの予想
澤上篤人氏の予想はシンプルなものです。
実態経済と金融相場があってないからゆがみは是正されるというもの。
つまり、膨れ上がった金融相場の大暴落来ちゃうよってことです。
実体経済の何倍の規模に金融資産が膨れ上がっている
現在の金融緩和によるバブルは異常と指摘。
2020年末の世界の株式と債券発行残高は世界のGDP総額の2.7倍とITバブルでも2倍、リーマンショック前でも2.3倍でしたから異常に膨れ上がっているのです。
これは新型コロナの経済対策で世界全体で金融緩和していることが大きいのでしょう。
ちなみに日本はさらに酷くてGDPの千何倍という話もされていましたが、なんの数字なのかちょっと聞き取れなかったです。
そしてそれにより多くの企業のバランスシート(貸借対照表)が膨れ上がってしまっているとのこと。
そして金融バブルが終われば資産の価値は下がり、負債だけが残って崩壊するというのです。
最近はアメリカの利上げなどが話題になりがちですが、その前に(2年以内)崩壊すると予想されていました。
個人的な感想
2年以内の根拠は示されていませんが、たしかに実体経済との乖離が過去最高なのはわかりやすい話ですね。
靴磨きの少年の話でもそうですが、昨今の株ブームや株は上がって当たり前的な発言をよく見かけますので異常な状況なのは確かでしょう。
最近ではオカルト雑誌である月刊ムーまで株式投資特集してるんですよ笑
サラリーマンファンドマネージャーが増えてしまったも原因
さわかみファンドのように長期的に物事をみて投資をするファンドは少なく、多くのファンドはサラリーマンが運用するようになってしまっているのも大きな要因であるとも指摘されていました。
サラリーマンのファンドマネージャーは短期的な自分の成績を出すのが目的となってしまうそうなんですよ。
当然そうでしょうね。
それもあり、大手運用機関のアクティブファンドの成績が悪いのが多く、独立系の運用期間は成績がよいところが多いという結果になっているのかもしれません。
ほとんどの金融商品が割高
また、バブル崩壊の対策としては実体経済は残るのでその実体経済に即した株を買えとのことでした。
株以外の金融商品は昨今の金融緩和でほとんどが割高。
消去法で実体経済に即した株を買うのがよいとのこと。
具体的な銘柄は出していませんでしたが、澤上篤人氏の考え方はさわかみファンドの投資商品が参考になるかもしれませんね。
さわかみファンドの組入銘柄
ちなみに最新で公開されている(4/30日現在)のさわかみファンドの組入銘柄上位10社は以下のとおりです。
この当時はまだ澤上篤人氏が会長ですから意向も入っているものと予想されます。
- 日本電産
- ダイキン工業
- 信越化学工業
- 浜松ホトニクス
- ブリジストン
- テルモ
- TOTO
- 花王
- トヨタ自動車
- デンソー
かなり固い銘柄が多い感じですね。
澤上篤人氏はもともと悲観的な考え方?
澤上篤人氏の過去の発言もいろいろ見てみましたが、どちらかというと悲観的なものの見方をする方かもしれません。
出されている本も暴落系の話が多いですね。
専門家の予想はなかなか当たらない
株や経済の動向の予想はいろいろな人がされますが、なかなかそのとおりになったことはありません。
毎年年初にされる日経平均株価の予想なんて当たった人の方が少ないでしょう。
日経モーニングプラスFTも一時期「AI」が日経平均の予想をしていましたが、外れてばかりだったからか外されてしまいましたね。
それだけ経済は複雑で予想が困難なんですよ。
もちろん中には当たっている方も見えますし、それを売りにしている方も見えます。
しかし、それも単なる生存者バイアスに過ぎないケースが多いかと。
理屈を知っていれば予想できるなら、経済学者はみなお金持ちですがそんなことはありませんからね。
こういう意見もあるくらいで捉えるのがよいのかもしれません。
澤上篤人氏の推奨する個人投資家の戦い方
また、澤上篤人氏は個人投資家の戦い方についてもレクチャーしていました。
こちらも参考になる話が多かったのでご紹介しましょう。
個人投資家の投資株数は3銘柄〜4銘柄
個人投資家はいろいろな銘柄を見るのは無理。
3銘柄くらいにしときなさいという意見でした。
ただし、その3銘柄はしっかり分析して、動向も追いかけなさいとのこと。
確かにそうかも知れませんね。
専業でやっているファンドなんかと同じ土俵で戦わないと行けないわけですから、複数の銘柄は厳しい。
3銘柄くらいならしっかり動向も追えるでしょう。
ただし、個人的には3銘柄に集中するより投資信託などで分散するのを初心者にはおすすめしたいですけどね・・・
適当に買って、のんびりで持つ
買うタイミングは適当でよいとのこと。
下がったタイミングで買うくらいで、長期で持っていればしっかり分析して将来性のある株なら上がるとのこと。
多くの個人投資家は買うタイミングを気にしすぎるけどそこはざっくり。
良い銘柄を長期で持つことの方が大事とのことでした。
これはそのとおりとしか言いようがありません笑
まとめ
今回は「さわかみファンド創業者澤上篤人さんが金融バブル崩壊を警告」と題してさわかみファンド創業者澤上篤人さんの警告について見てきました。
あくまで一人の方の意見ですが、長いこと相場を見てきた先人の話ですから頭の片隅においておきたい話ですね。
特に個人投資家の戦い方については個別株をやるならそのとおりの部分もありますので参考になりそうです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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