先日もブログに書きましたが森信親金融庁長官が積立NISAの対象になれるような投資信託は本当に少ないと発言されています。
そして名指しで指摘されたのが毎月分配型投資信託です。
しかし、この毎月分配型投資信託大変人気もあり、お金の専門家のはずの銀行員や証券会社の職員、ファイナンシャルプランナーの中からも「毎月分配金が出るから安心できる」という意見や「損するからやめたほうが良い」という意見があるなど、様々に意見が分かれている商品です。
今回はこの毎月分配型投資信託がメリット・デメリットをみながらなぜダメなのかという点を考えていきたいと思います。
最近は毎日分配型が駄目だってことが徐々に浸透し始めたのか資金流出状態ではありますけどね。
※加筆修正を加えました。
毎月分配型投資信託とは
毎月分配型投資信託(毎月決算型)とは名前の通り、毎月分配金がある投資信託のことです。
(ただし、手元に入る前に税金が差し引かれます。)
毎月分配型は根強い人気があり、SBI証券の投資信託ランキングだとベスト10までに2つ、楽天証券の投資信託ランキングだとベスト10までに4つ、野村証券の投資信託ランキングだとベスト10までに0、大和証券の投資信託ランキングだとベスト10までに2つと結構な割合で入っている人気商品となります。
毎月分配金が入って来ますので投資してる感が強いことからお得感を感じている方が多いそうです。
ピーク時には7割が毎月分配型の投資信託だったそうです。
これはなぜか毎月分配がもらえるために毎月分配型が安心安全な投資信託と勘違いをしていることが大きな要因のようです。
また、銀行などは説明しやすく騙しやすいため積極的に販促しているようですね。
毎月分配型投資信託のメリット
毎月分配型投資信託のメリットは何と言っても名前の通り毎月決算を行い毎月決まった日に分配金が入ることです。
給料や年金みたいなものですよね。生活費に回したり年金の足しにしたり色々できます。
例えば毎月の分配金で「ちょっと豪華なディナーに行く」、「旅行に行く」、「自分へのご褒美を買う」など行った方が多いそうです。
毎月分配型投資信託のデメリット
毎月分配型投資信託は正直地雷中の地雷ですからおすすめできません。
むしろやめておくことをオススメします。
それは何故なのでしょうか?それは3つの大きなデメリットがあるからです。
1.複利効果が活かせない
投資信託のメリットの一つに複利効果があります。
利息に利息がかかるとイメージするとわかりやすいかもしれません。
闇金ウシジマくんで借り手の方がすごい金額を払っているのはこの複利効果の力です。
そのせっかくの複利効果を得られる部分を分配してしまっているため投資信託のメリット半減と行ったところがあります。
つまり、投資のメリットが少なくなってしまっているってことですね。
2‥税金面
また、これも複利効果に少し関係ありますが、毎月分配型は分配するごとに税金がかかることも大きなデメリットです。
分配される毎に実際に得られる収入は税引後になります。
もちろん普通の投資信託も分配があれば税金はかかりますし、売却して利益が出れば税金が出ます。
じゃあ普通の投資信託と同じじゃんと思われるかもしれませんが、大きな違いがあります。
それは課税される時期です。普通の投資信託は売却したときか、分配したときに税金がかかります。
しかし、毎月分配するわけではありませんので税金が掛かるタイミングは毎月分配型と比較するとだいぶあとになります。
つまり、毎月分配型の方が先に税金が取られるのです。
先に税金が取られればその分が前述の複利として生かせませね。
そのため税金は後にかかった方が有利に働きますので税金が早く掛かるのはデメリットとなります。
3.元本を食べている
これは全ての毎月分配型投資信託ではありませんが分配金が決まっているためもしそれに見合った収益をあげていない場合は元本部分を分配として出しています。
つまり、自分の足を食べいるタコ状態担っているのです。
(タコ足分配金と言います)
これも1の複利効果に繋がりますが元本が小さくなればなるだけ複利効果が得れなくなりますので不利となります。
特に元本部分を分配している毎月分配型投資信託はやめておくのが吉だと思います。
明細等に「元本払戻金(特別分配金)」という言葉があればタコ足分配金のことですのでご注意ください。
まとめ
毎月分配金はせっかくの長期投資のメリットを低減された商品です。そのためあまりオススメはできません。
ぜひ購入される前に毎月分配型投資信託のダメな理由の3つを考えて判断してみてください。
また、銀行が薦める投資信託は駄目な理由もぜひ押さえておきましょうね。
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