新NISAの成長枠の投資信託は3分の2が対象外へ

2024年から始まる新NISA。

概要は発表されていますが、まだまだ仕様が全部発表になっているわけではないようです。

新NISAの成長枠の投資信託は3分の2が対象外になるという報道がでています。

今回はこの件を詳しく見ていきましょう。

2024年からの新NISAの概要

まずは今回の話の前提となる新NISAの概要について見てみましょう。

主なポイントは以下の通り。

NISA制度の恒久化/非課税期間の無制限化

まず一番大きいのはNISA制度の恒久化です。

もともとつみたてNISAは2042 年までの期限、一般のNISAは2028 年までとなっていました。

それを期限を定めない恒久的な措置とされることになりました。

また、一般NISAは5年、つみたてNISAは20年が非課税期間でしたが、それが無制限化されることになりました。

無制限化というのは、非課税期間終了時の相場に左右されなくなりますのでありがたい話ですね。

年間投資上限額の拡充

また、非課税で投資できる金額も増えます。

  • つみたてNISA年40万円→120万円(つみたて投資枠)
  • 一般NISA年120万円→240万円(成長投資枠)

つみたてNISA部分は「つみたて投資枠」とされ今まで年間40万円だったのが120万円まで可能となります。

また、一般NISA部分は「成長投資枠」とされ今まで年間120万円だったのが240万円まで可能となります。

さらに今までつみたてNISAと一般NISAはどちらかしか使えませんでしたが、一つの制度となり併用が可能となります。

ですから上限まで積み立てると年間360万円まで使えるようになります。

ただし、後述する生涯投資利用可能枠がついてしまっていますが・・・

また、合わせてクレジットカードでの投信積立の上限が月5万円なのも改善してほしいな・・・

生涯投資上限枠の設定

今までの情報はすべてプラスの話ばかりでしたが、そうでもない部分があります。

それは生涯投資上限枠が作られるってことです。

つまり、NISAを利用できる金額に上限が設けられるってことですね。

具体的には

生涯投資上限額1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)
となります。

新しいNISAまとめ

まとめるとこんな感じですね。

新NISA概要

出典:金融庁 新しいNISA



新NISAの成長枠の投資信託には制限あり

今までのNISAは投資できる投資信託に制限等は基本的にありません。

つみたてNISAの方は決められた投資信託のみが対象となっていました。

今回の新NISAはその合体したような制度であり、つみたて投資枠の投資信託は制限あり。

成長投資枠はNISAのように制限なしかと思いきやこちらにも制限が入ることになりました。

投資枠の最大3分の2を占める「成長投資枠」を使って購入できる投資信託を2000本程度に絞り込む方針であることがわかった。公募投信は全体で約6000本あるが、外国債券で運用するアクティブ運用の投信や毎月分配、運用期間20年未満の投信は対象外となる。設計が複雑で長期運用に向かない商品を排除する狙い

出典:日経新聞 新NISA成長枠、公募投信の3分の2が対象外 金融庁方針

高レベレッジ投資信託や毎月分配は除外

今回の日経新聞の報道では外国債券で運用するアクティブ運用の投信や毎月分配、運用期間20年未満の投信は対象外とのことです。

他にも令和4年度税制改正大綱に具体的に以下のファンドが例示されていましたね。

・高レバレッジ投資信託
・収益の分配を1月以下の期間に行う
・信託期限20年未満
・取引所から整理銘柄として指定されているもの

高レバレッジは一時期ブームとなったレバナスなどを指しているのでしょう。

成長投資枠でもつみたてNISAと同様に金融庁が長期投資に適さないとしている投資信託は排除するってことですね。

つみたてNISAほどは厳しくなさそうですが、約6000本ある投資信託のうち、2000本程度と3分の1しか対象とならないってことになります。

個人的には投資信託は地雷商品も多いことから、国の制度であるつみたてNISAやNISAからはその手のものを排除するのは賛成ですね。

線引は難しそうではありますが・・・



まとめ

今回は「新NISAの成長枠の投資信託は3分の2が対象外へ」と題して新NISAの新しいルールについて見てきました。

個人の選択肢を狭めるとの指摘もありますが、国のやる税制優遇のある制度ですからこのくらいやっても良い気がしますね。

これで銀行が顧客に売りつけてるような地雷投資信託を買ってしまう人が減るとよいのですが・・・

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最後まで読んでいただきありがとうございました。
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