iDeCo(イデコ)の掛け金上限引き上げは罠??。受け取る際に税金が必要になるかも

2024年12月から公務員を含む2号被保険者が確定給付型の他制度との併用をしている方の掛け金上限額が2万円に引き上げられるiDeCo(イデコ)ですが、その他の方の引き上げも検討されるようです。

政府は公的年金に上乗せする私的年金のiDeCo(個人型確定拠出年金、イデコ)について、掛け金の上限引き上げを打ち出す。運用次第で老後の所得を増やせる仕組みを拡充し、岸田文雄政権が掲げる資産運用立国の実現につなげる。

政府は6月にまとめる経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)に上限引き上げの検討を明記する

出典:日経新聞 iDeCo掛け金の上限引き上げ 政府検討、資産運用後押し

まだ具体的な数字は出ていませんので、なんとも言えない部分もありますが、掛け金上限まで掛けるなら引き出す際のことも考えないといけなくなりそうです。

今回はそのあたりの件を考えて見ましょう。

イデコの掛け金上限額

まずは、現状のイデコの掛け金上限について見ておきましょう。

属性(加入資格)によって上限は異なっているんですよ。

イデコ掛け金上限

出典:イデコ公式

なお、前述の通り、2024年12月から確定給付型の他制度を併用する場合(公務員を含む)のiDeCoの拠出限度額が1.2万円から2万円に引上げられます。

なお、イデコは掛け金が全額が所得控除となります。(小規模企業共済等掛金控除)

そのため、かなりオトクな制度なんですよ。

その掛け金が引き上げるということは、所得税の徴収が減ってしまうということになります。
昨今の政府の動きをみているとなんか裏がある感じがしてならないのです。。。




イデコを受け取るときが厳しくなるかも・・・

個人的な予想に過ぎませんが、イデコを受け取るときの節税条件が厳しくなる可能性があると考えています。

イデコは基本的に掛けたときに節税(所得控除)が受けられ、受け取るときに所得として扱われます。

しかし、受け取るときも税制優遇があるためオトクな制度と言われているのです。

それがもし、途中でルールが変わって厳しくなったら・・・

それが個人的に怖いんですよ。

イデコの受け取る際の税制優遇

イデコの受取り方は主に3パターンあります。

老齢一時金:一時金として一括で受け取る
老齢年金:5年以上20年以下の有期年金として分割で受け取る
併用:老齢一時金と老齢年金を併用する

それぞれ税制優遇が受けられます。

まずは一番オーソドックスな一括で受け取る「老齢一時金」です。

これは運用益も含めた運用した資産を一括で受け取る方法です。

この受け取った資産は退職所得の扱いとなります。

そのため「退職所得控除」の対象となるのです。

退職所得の計算は退職金の税金計算と一緒で以下の通りとなります。

(収入金額 - 退職所得控除額) × 1 / 2 = 退職所得の金額
退職所得金額×所得税率=所得税額

つまり、退職所得控除額からはみ出たぶんについては半分が課税対象となるってことですね。

逆に言えば退職所得控除額内で収まれば非課税ということです。

勤続年数(=A)退職所得控除額
20年以下40万円✕A(80万円に満たない場合には、80万円)
20年超800万円+70万円✕(Aー20年)

退職所得控除額は上記の計算式で決まります。

つまり、長い事掛けていた方は控除も多くなるってことですね。

もう一つの「老齢年金」で受け取る場合には「公的年金等控除」の対象となります。

公的年金控除により65歳以上なら、公的年金等の収入がイデコを合わせてが110万円以下であれば課税されることはありません。

110万円を超える場合は、確定申告で税額を精算することになります。

併用は退職所得控除内までは「老齢一時金」、それを超える部分は「老齢年金」で受け取るという方法です。

掛け金が多くなっている方はこちらのやり方がお得になりますね、。

すでに退職所得控除の縮小の話も

すでに退職所得控除の縮小の話しは新しい資本主義実現会議(実現会議)で出ていたんですよ。

年功序列や終身雇用を前提とした日本型雇用慣行の1つとなっており労働移動の円滑化を阻害している

という理由でしたね。

もともとは2024年の税制改正で盛り込まれるとの話でしたが、かなりこの案の評判が悪かったこともあるのか、最近は聞こえなくなりましたが。。。

退職所得控除の縮小内容によっては、受け取る際にかなりの税金が発生するということにもなりかねません。

掛け金による所得控除や運用は非課税というのは嬉しい限りですが、受け取るのは何年も先ですからどうなっているかわからないというのも怖いですね。。。。

掛け金の上限を増やして退職所得控除を縮小する罠かも

今までの動きを見ているとこのような動きにしか感じられなくなってきました

イデコの掛け金の上限を増やす。↓

加入者増、掛け金増

退職所得控除を減らす

税金たくさん取る

所得控除のことを考えるとイデコはNISAよりも優位性が高いです。

しかし、受け取る際のことを考えるとどう税制改正が行われるかちょっと怖いところがあるんですよね。

そのあたりのことも含めてイデコの掛け金をいくらにするのかを考える必要がでてきそうです。




まとめ

今回は「iDeCo(イデコ)の掛け金上限引き上げは罠??。受け取る際に税金が必要になるかも」と題してイデコの掛け金引き上げについてみてきました。

掛け金が引き上げられるのはとても良いことだと思いますが、受け取る際のルール変更だけは怖いですね。

そのあたりのことも考えて掛け金をいくらにするかは考える必要がありそうです。

個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に加入するならこの4社から選ぼう

個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)を始めるならまずは金融機関を決める必要があります。

しかし、たくさんあってどこにしたらよいのかわからない方も多いでしょう。

簡単に決めてしまう方もおおいかもしれませんが、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の場合、金融機関ごとの違いがとても大きいですから慎重に選びたいところです。

私が今もし、新たに加入するならSBI証券、マネックス証券、松井証券、楽天証券の4択の中から決めます。

(※私が加入しているのはSBI証券です)

この4つの金融機関は運営管理機関手数料が無料です。※国民年金基金連合会の手数料等は各社共通で掛かります。

また、運用商品もインデックスファンドを中心に信託報酬が低い投資信託が充実しているんですよ。

順番に見ていきましょう。

SBI証券

まずイチオシはSBI証券「個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)」です。

SBI証券は信託報酬も最安値水準のeMAXIS Slimシリーズを始めとしたインデックスファンドから雪だるま全世界株式、ひふみ年金、NYダウ、グローバル中小株、ジェイリバイブといった特徴ある投資信託をたくさん揃えているところが最大の魅力です。

選択の楽しさがありますよね。

また、確定拠出年金を会社員に解禁される前から長年手掛けている老舗である安心感も大きいですね。

SBI証券iDeCo
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SBI証券は運営管理手数料が無条件で0円ですし、なにより運用商品が豊富で選択の幅が広いです。現状最強のラインナップを誇ることになります。
また、他の証券会社に先んじて確定拠出年金の取扱をはじめてますから安心感が強いですね。

マネックス証券

次点はマネックス証券 iDeCoです。

こちらも後発ながらかなりiDeCoに力をいれていますね。

iDeCo初でiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスを取扱い開始したのに興味をひかれる人も多いでしょう。

マネックス証券iDeCo
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マネックス証券 iDeCo

マネックス証券はeMAXIS Slimを多く取り扱っており、信託報酬がほとんど最安値水準でスキがありません。また、iDeCoでいち早くiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスの取り扱いをはじめたところも大きなポイントになりますね。

松井証券

松井証券のiDeCoは35本制限まで余裕があるというのは後発の強みですね。

その35本制限までの余裕を生かして他社で人気となっている対象投資信託を一気に採用して話題になっていますね。

こちらも有力候補の一つですね。

松井証券iDeCo
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松井証券【iDeCo 口座開設申込】

2020年10月18日から取り扱い商品が大幅拡充されました。
人気となっているeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)や楽天・全世界株式インデックス・ファンドなども採用され最強ラインナップといっても過言ではない充実ぶりですね。

楽天証券

楽天証券は楽天・全世界株式インデックス・ファンドや楽天・全米株式インデックス・ファンドといった自社の人気商品の取扱が大きなポイントとなっています。

この2つのファンドは人気ですね。

楽天証券iDeCo
4.5

楽天証券 401K用プログラム

楽天証券は楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド、楽天・S&P500インデックス・ファンド、楽天・全世界株式インデックス・ファンド、楽天・全米株式インデックス・ファンドといった楽天ブランドの人気商品の取扱が大きなポイントとなっています。今後は楽天SPUの対象になったりしたらかなり面白い存在ですね。

総合して考えるとこの4つの金融機関に加入すれば大きな後悔はないかなと思います。

他の運営管理機関もぜひがんばってほしいところですが・・・

お知らせ:You Tubeはじめました。

You Tube「お金に生きるチャンネル」をはじめました。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

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