久しぶりに大きめの下げがきました。
株の下げには様々な要因があります。
今まで「大暴落が来たら株を買おう」という話をいろいろな人から聞いてきました。
その人達からしたら絶好の買い場到来のはずです。
たしかにリーマンショックやコロナショックでは今から見ればNYダウにしても日経平均にしてもそこが絶好の買い場となりました。
実際にそこで買っている人は大きな利益を確保できていると思われます。
そのためそのような発言となるのでしょう。
しかし、今までいろいろな方の「大暴落が来たら株を買おう」と言う発言を聞いてきましたが、実際そうなった時に株が買える人はほとんどいないのです。
今回はそんな話を見ていきます。
株式投資は心理戦
それではなぜ「大暴落が来たら株を買おう」と考えていた人が、実際に大暴落が発生すると株を買うことができないのでしょうか?
それは株には人の心理が大きく働いてしまうからなのです。
もし、これがゲームやバーチャルの株取引であれば、その時点で株を買うことができる人は多いでしょう。
しかし、自分のお金が関わると、そのような判断ができず、行動が変わってしまうのです
成功しているデイトレーダーなどは、数字が動いているだけとゲーム感覚で考えることができる人が多いという話もあります。
ほとんどの人が株式投資で勝てない理由
下記記事にも書きましたがほとんどの場合、株などの投資で勝てない理由は心理にあります。
少しでも利益が出れば、利益確定したくなる。
少しでも損を避けたい。そのため、損失があるとそれを認めたくなくて損切りできないきない
これがほとんどの人が株式投資やFX、仮想通貨などの相場で勝てない心理なのです。
実は、これ2002年にノーベル経済学賞を取ったプロスペクト理論(ダニエル・カーネマン)というもので検証されているものだったりします。
詳しく勉強したい方は下記の本がおすすめですよ。


暴落時の投資家心理
暴落前は暴落こないかな。その時こそ下がった優良株をしこたま買うぞと「大暴落が来たら株を買おう」と考えています。
しかし、実際にその暴落が訪れると
こんなふうに考えてしまうのです。つまり、買わない理由を探しているのでしょう。
前述のように人は損をどうしてもしたくない意識が強いため、このような心理が働いてしまうのですね。
これが「大暴落が来たら買おう」と考えている方が実際に暴落がきても買えない理由なのです。
また、アンカリング効果ってのが働いてしまっていることについても知っておきましょう

心理的障壁を克服する方法
それでは心理に打ち勝つそれでは暴落時に実際動けるためにはどうすればよいでしょうか。
暴落を事前に想定する
まずひとつ考えられるのがそういう状況を想定しておくということです。
そうすれば実際に暴落となったときにも冷静な判断ができるはずです。
そのためには株式格言を知っておくのがよいでしょう。
相場は昔から心理戦ですから昔の格言でも有効なんですよね。
今回は暴落時に役立ちそうな株式格言をいくつか紹介します。
頭と尻尾はくれてやれ
まずひとつ目は「頭と尻尾はくれてやれ」です。
私も大好きな株式市場を元にしたドラマ「ビッグマネー (原作:波のうえの魔術師」で主人公TOKIOの長瀬君が演じる「白戸則道」の師匠で植木等演じる「小塚泰平」がよく「たい焼きの頭と尻尾はくれてやれ」と言っていましたね。
つまり餡の入った美味しいところだけを食べなさいという事です。
底とか天井なんて誰にもわかりません。(分かれば大金持ちですよね)ですのであえてそこには挑戦せず、底や天井を確認してから動きなさいってことですね。
これが暴落時に重要な格言です。
落ちるナイフは掴むな
次は「落ちるナイフを掴むな」です。これはかなり有名な株式格言なので知っている方も多いかもしれません。
急落時の投資は落ちてくるナイフをつかむようなもので、どんなに魅力的な銘柄でもナイフが床に落ちてから、つまり底を打ったのを確認してから投資すべきという相場格言です。
つまり、株価が落ちてるときに株を買うと落ちてるナイフを掴むように大怪我するよってこと。
暴落の底がどこかなんてわかりませんから底を確認してから買うのが正解かと思います。
前述の頭と尻尾はくれてやれと基本は同じですね。
他の暴落時の投資格言はこちらからどうぞ。

指値や逆指値を入れておく
もう一つが指値や逆指値を入れておくってことです。暴落や暴騰などを想定してシュミレーションしてこうなったら買う。
こうなったら売るということを決めてしまってあらかじめ注文しておくのです。
最近は長い期間までの指値や逆指値を入れることができる証券会社も増えていますので予めいつ暴落が来てもよいように準備をしておくのです。
そうすれば心理は入り込む余地はなくなりますね。
入れておいても暴落が始まったりすると指値や逆指値を消してしまう人もいますけど(笑)
機械的に買う・売る
もう一つが機械的に買う・売るってことです。心理が入り込まない状況を作ってあげるってことですね。
積立投資
まず機械的に買う方法として考えられるのが積立投資です。
NISAのつみたて投資枠や確定拠出年金もこのやり方によるものですね。
この場合、自動的に決まった投資信託を決まった金額買うことになりますので人の心理が入り込みません。
そのため普通の人はこのやり方の方が勝てる確率が高いのです。
さらに投資先の銘柄もインデックスファンドを分散しておけば投資先も投資時期も分散が可能ですからよりリスクは減らすことが可能となります。
システムトレード
これは普通の人にとっては敷居は高いですがシステムを組んでその決まったルールに則って、規則的に売買することで人の心理が入り込むことを防ぐことができます。
最近はいろいろなツールなどで可能となっていますね。
AI(人工知能)
最近増えているのがAI(人口知能)を使うやり方です。
そもそもトレードの意思決定を人が行わず過去のデータなどを元にAIに任せるやり方です。
まとめ
今回は「「大暴落が来たら株を買おう」と言っている人で実際に買える人はほとんどいない」と題して投資の心理について見てきました。
株は心理ゲームです。
その心理ゲームに勝つためにはどうして買えないのかを理解しておくこと、また、どうなったら行動するのかを決めておくことが重要です。
また、自分は心理に勝てないとわかっていれば機械的にできる方法を考えるのがよいでしょうね。
私も過去の大暴落の経験から自分が心理に勝てないのをわかっていますので、機械的にできる仕組みで動くようにしています。
初心者の方はこちらの記事も御覧ください

最後まで読んでいただきありがとうございました。