2025年8月1日を境に、あなたの健康保険証は“自動的”に効力を失うカウントダウンが始まります。
具体的には新しい紙の保険証は発行されず、最長でも2026年7月末で完全終了。
代わりに登場するのが「マイナ保険証」と「資格確認書」。制度移行を知らずにいると、受診時に全額自己負担など痛い目を見るかも――そこでまずは全体像をサクッと押さえましょう
2025年8月1日から健康保険証は何が変わる?
まずは今回の話の概要から見ていきましょう
健康保険証が失効
既存の健康保険証は2024年12月2日以降は、マイナ保険証への移行のため、新規発行されていません。
そして2025年8月1日から順次無効化されます、
なお、健康保険証は最長1年有効なので、発行されたタイミングで失効の時期はズレます。
発行のタイミングは住んでいる市町村によって異なりますが、多くの自治体は8月1日発行なので7月31日までとなります。(8月1日失効)
失効後の選択肢はマイナ保険証へ登録するか、資格確認書を請求するのどちらかとなります。
影響を受ける人
なお、今回すぐに影響を受けるのは
・自営業者
・退職して職場の健康保険等をやめた方
・職場の健康保険などに未加入の方(パート/アルバイト)
・農業や漁業などに従事している方
・後期高齢者医療制度の加入者 など
となります。
なお、会社員や公務員の健康保険証も新規発行はされていません。
しかし、有効期限まではそのまま利用可能。(有効期限は保険者により異なる)
有効期限がないものは2025年の12月1日までの利用可となっています。
もし保険証が無効だったらどうなるか?
「うっかり期限切れに気づかず病院に行ってしまった!」
おそらく8月1日以降は続出することが予想されます。
失効した保険証を提示すると、窓口で想像以上に大きな負担や手続きが発生します。
ここでは代表的な“5大トラブル”を押さえ、回避策を提示します。
予想される5大トラブル
10割負担:その場で全額支払い→後日払い戻し請求が必要
薬局で処方箋受付不可:保険情報が確認できない
高額療養費の限度額認定証が無効
家族の扶養判定遅延:扶養申請中の子どもが受診できない
海外旅行保険との重複請求不可:会社員の海外赴任家族が要注意
大きいのは一旦10割負担しないといけなくなるってことでね。
大きな怪我や病気となるとかなり大きな出費が発生します。
通常であれば3割負担で済みますが、一旦すべて払う必要がでてきます。
後日払い戻し請求はできますが、手続き・待ち時間・立替負担が大きくなります。
マイナ保険証は最短5分で申し込みできる
それではどう対策すればよいのでしょう。
一番シンプルなのはマイナンバーカードを健康保険証として利用する「マイナ保険証」に登録することです。
一時期はシステムトラブルなどがありましたが、最近はそういう話も聞かなくなりました。
使い勝手も通常の保険証よりもいいんですよ。
ここでは3通りの登録ルートを紹介します。
お好きな方法でどうぞ。
スマホアプリ
すでにマイナンバーカードを保有している方は、マイナポータルアプリを使えば、スマホだけで24時間いつでも申込み完了。
ICチップ読み取りと顔認証が一体化しているため、平日忙しいビジネスパーソンに最適です。
手順
マイナポータルアプリ最新版を起動
↓
「健康保険証利用申込」→電子署名→完了メール受信
↓
登録状況はアプリ内「証明書」タブで確認可
私もiPhoneでやりましたが、かなり簡単でした。
マイナ保険証の登録有無確認
なお、スマホでマイナ保険証に登録してあるのかも簡単に確認ができます。
マイナポータルにログインして「健康保険証」を選択すると、医療保険の資格情報をご確認いただくことができます。
マイナ保険証に登録されていれば「マイナンバーカード利用状況」欄が登録済になっています。
9月からはiPhoneをマイナ保険証として利用可能
さらに9月からは順次iPhoneをマイナ保険証として利用が可能となります。
マイナンバーカードを持ち歩く必要がなくなるのでさらに便利になりますね。

コンビニ端末(セブン銀行ATM)
スマホ等がなくても、セブン銀行ATMなら全国2.6万台で申請可能。「各種お手続き」→「マイナンバーカードでの手続き」を選ぶだけ。
ポイント
暗証番号(数字4桁)を準備
↓
操作後すぐに登録完了
明細票は税務署提出や確定申告の証明にも活用可
ちなみにマイナンバーカードの暗証番号はいくつかありますので、それぞれ別の番号を設定している方はお気をつけください。
私は何度か間違えてロックされたことがあります笑

医療機関カードリーダー
病院や薬局受付の顔認証付きカードリーダーでも申込OK。
診察券を出す感覚でカードを置き、画面指示に従うだけです
ポイント
・初診時の受付前に行うとスムーズ
・付き添い家族の分もその場で登録可
・有効化は即時反映
“資格確認書”って何?
「どうしてもマイナンバーカードを作りたくない」
という方は資格確認書という選択肢もあります。
資格確認書は従来の健康保険証と同じく、紙1枚で保険資格を証明するためのものです。
今までの健康保険証と同様に利用が可能です。
ただし、発行には条件と注意点があるため、ポイントを整理しましょう。
なお、資格確認書は従来の健康保険証と違い身分証明書としては利用できないケースがあるそう。
そもそも紙の健康保険証を無くす流れなのは、不正が横行している部分が大きいですからね。
対象者
マイナ保険証未取得者・電子証明書失効者等が対象となります。
発行主体
加入している保険者(協会けんぽ、国保など)
発行方法
マイナ保険証をお持ちでない方、後期高齢者の方は自動的に発行されています。
マイナ保険証をお持ちでも、マイナンバーカードでの受診等が困難な方やマイナンバーカードを紛失・更新中の方は申請をすることで発行されます。
申請方法は保険者により異なりますので、お問い合わせください。
有効期限
最長5年(保険者が設定)
一般的には1年が多いようです。
手数料
原則無料
ただし、再発行時の送料等は自己負担のケースも。
今後は有料化なんて話もチラホラ。
注意点
転職・転居時は再交付申請が必要
ライフイベント別チェックリスト
転職・出産・海外赴任――人生の節目で保険証の“落とし穴”にハマる人が急増中。ここでは主なライフイベントを3つに分類し、やるべき手続きの抜け漏れをチェックリスト化しました。
退職・転職・扶養に入る/外れる
- 退職日翌日から旧資格は失効。離職票受領→新保険加入→マイナ保険証再登録
- 扶養認定は家族ごとに審査あり。資格確認書は被扶養者も発行可
出産・育休・子どもの受診
- 乳児は生後14日以内に保険者へ加入届
- 産休・育休中でもマイナポータルで子のマイナ保険証登録が可能
- 児童手当・医療費助成との連携で申請が簡略化
留学・海外赴任・帰国時の注意点
- 日本国外で1年以上滞在→住民票除票で国保資格喪失
- 資格確認書は帰国予定1か月前から発行申請可
- 帰国後は速やかにマイナ保険証再登録
よくある質問FAQ
よくある質問についてもみておきましょう。
質問 | 回答 |
---|---|
マイナ保険証登録は無料? | 発行手数料・年会費ともに無料です。 |
カードに医療情報が全部入る? | 情報はクラウド管理。カード自体に履歴は入りません |
子どものカード申請は? | 法定代理人(親)が申請・暗証番号管理を行います。 |
電子証明書が切れたら? | 市区町村窓口で更新。更新まで3か月はカード利用可能 |
紛失時の再発行期間は? | 申請から概ね2~3週間。資格確認書でつなぐと安心。 |
マイナンバーカードに健康保険証が紐づくのを嫌がっている方も多いようですが、仕組み的に便利になる話なんですよ。
さらに不正が減ることで健康保険の財源にもメリットがあります。
詳しくはこちらの記事で解説しております。

まとめ
今回は「健康保険証が2025年8月1日から失効!「マイナ保険証」切替の全手順と“資格確認書 発行”ガイド」と題して健康保険証の失効の話をみてきました。
まずはご自身の保険証の有効期限の確認、家族全員分のマイナ保険証の加入状況を確認してみましよう。
もし登録されていなければ、マイナ保険証を登録するか、資格確認書発行するかの手続きが必要ですので早めに動きましょう。

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