老後破産しないために今からできることを考えよう

日本では年々生活保護世帯が増え続けています。

しかもそのうち半数以上が高齢者の世帯です。

昨日の記事にも書きましたが平成28年度厚生年金保険・国民年金事業の概況によると

国民年金の一人あたり月額の老齢年金は55,464円です。
厚生年金の一人あたり月額の老齢年金は145,638円です。

厚生年金ならともなく、国民年金のみで単身世帯では生活できない水準ですよね。

さらにこの年金額は減り続けるという予想もあります。

今回は老後破産状態にならないためになにをするべきか考えてみたいと思います。

※加筆修正を加えました

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老後に必要な資金は5100万円

老後破産の恐怖

最近いろいろなところで語られていますが、今後20年〜30年で老後破産する人が急増すると言われています。

すでに生活保護者の半数以上が高齢者世帯であるにも関わらずです。

就職氷河期世代の老後

これは就職氷河期世代が高齢化してくることが大きな要因となります。

20代などの若い方は売り手市場しかしらないために実感はないかもしれません。

しかし、就職氷河期の当時は大手どころか求人そのものがかなりすくなく就職率が大卒でも80%を切ってしまうほどでした。

就職氷河期は過去大きくみて2回ありました。

1回目は76年世代(1976年前後に生まれた人)と言われるバブル崩壊時に就職活動をしていた人たちです。

2回目はリーマンショックのころに就職活動をしていた人たちです。

20年後には1回目の氷河期世代が老後を迎えるます。

就職氷河期世代の現状

当時は就職に失敗したり、ブラック企業に入社をする方が多くいました。

そのためその方たちは現在、厳しい環境下に現在もいます。

ニートと呼ばれる働いていない方が多くなったのもこの世代からといわれています。

また、給料が安いため結婚できず独身の方が多いのもこの世代です。

非正規の雇用も多く老後の蓄えもあまりない方が多いのです。

老後の資金

現在の年金の支給年齢は65歳からです。

それがすでに67歳にしようかとか70歳にしようかという話がでています。

これはすでに年金の財政が厳しくなっていることが要因です。

そのため就職氷河期世代が65歳くらいになるときには年金の支給年齢は上がっているのは確実でしょう、

そうなれば例えば70歳支給となれば65歳に会社を辞めてから5年間は自分の蓄えで生活する必要があります。

また、支給金額も減っている可能性もかなり高いと予想されます。

厚生年金でも支給される金額は報酬比例ですし、氷河期世代がそもそもの給料金額が少なかったため年金額もかなり少ないと予想されるのです。

老後破産しないためにするべきこと

老後破産を防ぐには自分である程度の資金を用意するしかないのです。

しかし、自分で用意しようとしても今までと同じ生活をしていてはなかなか貯めことは難しいですよね。

老後資金を貯めるためにぜひ実践したい方法があります。

強制貯金が理想

お金を貯めるためには収入を増やすか、出費をおさえるしかありません。

しかし、収入を増やすのはなかなか難しいですよね。

ならば出費を見直すのが1番です。

詳しくは下記記事に書いてありますが、

特に有効なのは

・支出を管理すること(家計簿をつけるなど)
・貯めるお金は除いておくこと

です。

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ラチェット効果

とくに貯めるお金は除いておくこととして有効なのが強制貯金と言われる方法で特におすすめなのが下記の2つの手法です。

国が用意している方法なので税制優遇もありやらないのは損なレベルと言えます。

まずは個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)から

まずおすすめしたいのは個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)でしょう。

老後破産を防ぐためにまずおすすめしたいのがこれです。

個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)は簡単に言えば自分の老後の資金を貯めるための制度です。

そのためかなり税制優遇があります。

個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)のポイントは以下のとおりです

払った金額は所得控除(小規模企業共済等控除)
貰うときも税制優遇あり。(退職金控除、公的年金等控除)
運用時の利益も非課税
投資信託もしくは定期預金や保険で運用する
60歳まで引き出せない

まず、一番大きいのが所得控除が受けられることでしょう。

自分が将来もらうために積み立てるのですが、それにより税金(所得税、住民税)まで安くなるのです。

この効果が大変大きいです。

会社勤めの方は実感されていると思いますが、給料から引かれる税金や社会保険の金額は本当に多いと思います。

その代表的なのが所得税、住民税、社会保険ですが、そのうち所得税、住民税を減らすことができるのです。

なんか魔法みたいな話ですがこれは、国が将来の年金を自分で用意してほしいという願いを込めてこれだけ優遇していると言われています。

入らないと本当にそんな制度ですからまずは加入をおすすめします。

60歳まで引き出せないというデメリットもありますが、逆に考えれば60歳まで絶対開けれない貯金箱にお金をいれていると思えばメリットと言えるかもしれません。

ただ、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)は加入できる上限金額が決まっていますのでご注意ください

自営業で月6万8千円(年間81万6千円)
サラリーマンの方で企業型DCのある会社員の場合は月2万円(年間24万円)
サラリーマンの方で企業型DCのない会社員の場合は月2万3千円(年間27.6万円)
公務員、サラリーマンの方でDBのある会社員の場合は月1万2千円(年間14.4万円)

個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)を始めるにはまずどこの金融機関で始めるのかを決めなくてはなりません。

たくさんの金融機関、証券会社が取扱をはじめていますので迷う方も多いでしょう。

個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に加入するならこの5社から選ぼう

個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)を始めるならまずは金融機関を決める必要があります。

しかし、たくさんあってどこにしたらよいのかわからない方も多いでしょう。

簡単に決めてしまう方もおおいかもしれませんが、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の場合、金融機関ごとの違いがとても大きいですから慎重に選びたいところです。

私が今もし、新たに加入するならSBI証券、マネックス証券、松井証券、大和証券、楽天証券の5択の中から決めます。

(※私が加入しているのはSBI証券です)

この5つの金融機関は運営管理機関手数料が無料です。※国民年金基金連合会の手数料等は各社共通で掛かります。

また、運用商品もインデックスファンドを中心に信託報酬が低い投資信託が充実しているんですよ。

順番に見ていきましょう。

SBI証券

まずイチオシはSBI証券「個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)」です。

SBI証券は信託報酬も最安値水準のeMAXIS Slimシリーズを始めとしたインデックスファンドから雪だるま全世界株式、ひふみ年金、NYダウ、グローバル中小株、ジェイリバイブといった特徴ある投資信託をたくさん揃えているところが最大の魅力です。

選択の楽しさがありますよね。

また、確定拠出年金を会社員に解禁される前から長年手掛けている老舗である安心感も大きいですね。

SBI証券iDeCo
5

SBI証券は運営管理手数料が無条件で0円ですし、なにより運用商品が豊富で選択の幅が広いです。現状最強のラインナップを誇ることになります。
また、他の証券会社に先んじて確定拠出年金の取扱をはじめてますから安心感が強いですね。

マネックス証券

次点はマネックス証券 iDeCoです。

こちらも後発ながらかなりiDeCoに力をいれていますね。

iDeCo初でiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスを取扱い開始したのに興味をひかれる人も多いでしょう。

マネックス証券iDeCo
5

マネックス証券 iDeCo

マネックス証券はeMAXIS Slimを多く取り扱っており、信託報酬がほとんど最安値水準でスキがありません。また、iDeCoでいち早くiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスの取り扱いをはじめたところも大きなポイントになりますね。

松井証券

松井証券のiDeCoは35本制限まで余裕があるというのは後発の強みですね。

その35本制限までの余裕を生かして他社で人気となっている対象投資信託を一気に採用して話題になっていますね。

こちらも有力候補の一つですね。

松井証券iDeCo
5

松井証券【iDeCo 口座開設申込】

2020年10月18日から取り扱い商品が大幅拡充されました。
人気となっているeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)や楽天・全世界株式インデックス・ファンドなども採用され最強ラインナップといっても過言ではない充実ぶりですね。

大和証券

大和証券 iDeCoは大手証券会社でありながら、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)にもかなり力を入れています。

他のネット証券と違い店舗が全国各地にたくさんあります。そこに魅力を感じる方にはおすすめできますね。

また、取扱商品もダイワつみたてインデックスシリーズなど信託報酬が安めの商品を取り揃えています。

大和証券iDeCo
4.5

大和証券 iDeCo

運営管理機関手数料が無条件で無料ですし、商品も充実したことで選択肢となりえる金融機関になりましたね。中国株、ロシア株、ブラジル株のファンドへ投資できるなど特徴的な商品があるのが他との差別化要因かな。あとはiFreeシリーズ、とくに米国株さえ入れば十分に他と競争できると思いますので期待したいところです。

楽天証券

楽天証券は楽天・全世界株式インデックス・ファンドや楽天・全米株式インデックス・ファンドといった自社の人気商品の取扱が大きなポイントとなっています。

この2つのファンドは人気ですね。

楽天証券iDeCo
4.5

楽天証券 401K用プログラム

楽天証券は楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド、楽天・S&P500インデックス・ファンド、楽天・全世界株式インデックス・ファンド、楽天・全米株式インデックス・ファンドといった楽天ブランドの人気商品の取扱が大きなポイントとなっています。今後は楽天SPUの対象になったりしたらかなり面白い存在ですね。

総合して考えるとこの5つの金融機関に加入すれば大きな後悔はないかなと思います。

他の運営管理機関もぜひがんばってほしいところですが・・・

つぎはつみたてNISA

まずは個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)を無理のない範囲をかけてそれでもさらに余裕があればおすすめしたいのがつみたてNISAです。

こちらも国が貯蓄から投資へと国民の意識が投資へ向くために作った制度で税金面で優遇されています。

毎月(毎日や毎週も設定できる証券会社もあります)決まった金額を預金口座から引き落とし設定した投資信託を買う仕組みとなっています。

(年間40万円まで)

つみたてNISAのポイントは以下のとおりです

運用時の利益も非課税(20年間)
投資信託等に投資をする
途中で解約は可能

個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)と似た制度ですが大きく違う点としていつでも引き出せる点があります。
そのため強制力としてはちょっと弱めですがいざという時に使える安心感はありますよね。

そのかわりに個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)であった掛けた金額が所得控除の対象というのはありません。

お得度では個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に負けますがその次くらいにはお得な制度になっています。

また、つみたてNISAで安心なポイントがあります。

それは取扱のある投資信託はすべて金融庁の厳しい条件をクリアしたのだけであるってことです。

投資信託にはどうしても地雷と呼ばれる絶対儲からないだろう商品もあったりします。

しかし、つみたてNISAではそれらは排除されていますので安心して買えるのです。

つみたてNISAを始めるならSBI証券がオススメ

つみたてNISAは基本的にiDeCoよりも金融機関同士の差は少ないです。

選ぶ際のポイントは取扱商品と注文の仕方です。

それらを勘案すると現状SBI証券がちょっと飛び抜けてよい感じがしますね。

私もSBI証券でつみたてNISAを始めています。

なにより注文の自由度がかなり高いです。

SBI証券の資料請求等はこちらから

CHECK!       SBI証券

その他金融機関はこちらをご覧ください。

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自営業者なら付加年金や小規模企業共済も

厚生年金に加入できないフリーランスや自営業者の方には他にもおすすめがあります。

付加年金

まずは付加年金です。

金額は少ないですが率で考えれば最強にお得な年金制度です。

加入できる方はぜひご検討ください。

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小規模企業共済

小規模企業共済もおすすめです。

小規模企業共済とは中小事業者や個人事業主が自身の退職金を作るための制度で公的な制度です。

個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)と同様に払った金額は所得控除(小規模企業共済等控除)となり、受け取るときも退職金控除で受け取れます。

小規模企業共済と違い利率は予定利率1%とそれほど高くはありませんが、節税効果を考えれば加入を検討しておくべきでしょう。

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自営業者でも国民年金基金はオススメできない

個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)と同じ枠で自営業者やフリーランスが加入できる制度に国民年金基金という制度もあります。

しかし、これはあまりおすすめできない制度です。

まず、国民年金基金に入ると付加年金に加入できなくなります。

この時点でかなりお得度低いですね。

また、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)と合わせて68000円の枠ということでトレードオフの関係となります。

お得度を考えると個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の方が上ですから国民年金基金の優先度は低くなります。

もう一つ最大の理由としては国民年金と同様に国民年金基金も財政状態があまり良いとは言えない状況です。

そのため将来の減額などもあり得るのです。

それらを考えると付加年金や個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)を優先するのをおすすめします。

まとめ

今回は老後破産を防ぐためにやるべきことでした。

もちろんこれら以外も方法はありますが、まずは税制優遇のある個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)、つみたてNISAを始めてみましょう。

また、自身の老齢後の判断能力や終身雇用の有無なども考えて検討しましょうね。

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