「ダウ」対「S&P500」対「日経平均」対「TOPIX」対「香港ハンセン」それぞれの株式指標を比較してみた。長期間投資をするとどうなっていたのか?

日本人は米国など海外の人と比べて株式や投資信託の購入がかなり少ないというデータがあります。

日本人の金融資産における現金預金の占める割合は約52%、対してアメリカは約14%しかありません。

逆に株と投資信託合わせて日本では約14%なのに対してアメリカは約46%とかなり大きな差があるのです。

これはバブルの崩壊などもあり投資は怖いものという認識を持ってしまっている方が多いことが大きな要因だと思われます。

このサイトでも投資の重要性を説いていますが、そのような認識をもってしまっているとなかなかはじめの一歩を踏み出すのは怖いですよね。

そこで今回はそんな方のために過去のデータから投資をしていたらどのくらい儲かっていたのかを見ていきます。

といっても銘柄ごとのブレが大きい個別株の投資の話ではなく、日経平均やNYダウやS&P500などの市場平均です。

とくに最近は信託報酬の安いインデックス型投資信託が充実してきたことによりNYダウやS&P500など海外の投資指標にも気軽に投資できるようになってきました。今ではつみたてNISA個人型確定拠出年金(iDeCo)でも投資できるようになっています。

「NYダウ」、「S&P500」、「日経平均」、「香港ハンセン」のどれが良かったのか?

米国を代表する株式指標のNYダウ、S&P500、日本の株式指標の日経平均など、株式指標はたくさんあります。

どれを選ぶのかは好みの部分が大きいのですがでは過去の成績はどうでしょうか?

今回はいくつかの期間で比較検討してみたいと思います。

NYダウ、S&P500、日経平均、TOPIX、香港ハンセンとは

まずその前にそれぞれの指標の概要をご説明しておきます。

アメリカを代表する超大型株30銘柄を対象をするのがNYダウです。

対してアメリカを代表する500銘柄を対象とするのがS&P500

日本を代表する225銘柄の上場株式の平均株価が日経平均

さらにTOPIXという指標もありますがこちらは東証一部上場企業の時価総額の平均額です。

中国株も上海総合指数や深センB株などいろいろな指標がありますが、日本人が投資しやすいものに香港ハンセンがあります。

香港ハンセンは香港証券取引所に上場する銘柄のうち流動性が高い銘柄で構成される指標です。

それぞれ見てるポイントが違うことがわかりますね。

NYダウとS&P500の比較

まずは米国を代表する2大指標を比較検討してみましょう。

5年チャート

まずは過去5年で比較してみます。

S&P500、ダウ5年チャート
出所:SBI証券 チャート

両方共米国の株式の指標ですから方向性は同じですね。ただし時期によって差がでているのがわかりますね。

2015年ごろはS&P500が強く、2017年後半からはNYダウが強いのがわかると思います。

10年チャート

次は10年チャートです。

S&P500、ダウ10年チャート
出所:SBI証券 チャート

10年チャートで見るとS&P500が少し上振れしているのがわかりますね。

ただし、両方共すごい上げ方ですね。2009年を100とすると現在では300くらい、

つまり3倍になっているってことですから。

ずっと右肩上がりですからリーマンショックなどを加味してもどこで買っても長期で持ってれば儲かったことになります。

日経平均とTOPIXの比較

次に日本を代表する日経平均とTOPIXを比較検討してみましょう。

5年チャート

まずは過去5年で比較してみます。

S&P500対日経平均5年
出所:SBI証券 チャート

米国に日本の株価は釣られがちですので方向性は同じですね。

ただし、米国株と違って右肩上がりというわけではなく波があります。

また、こちらは全体を通じてTOPIXより日経平均の方が強いのがわかると思います。

10年チャート

次に10年チャートです。

S&P500対日経平均10年
出所:SBI証券 チャート

こちらも同様な結果となっています。日経平均の方がだいぶ強いですね。

アベノミクスによる部分が大きく日本の株式も過去10年だとかなり強かったのがわかると思います。

ただし、こちらもアメリカのチャートと比較して貰えばわかりますが、ずっと右肩あがりというわけではなく結構波がある感じですね。

2009年から2012年は2011年に起きた東北の震災の影響もあり横ばいもしくは少し下がるような感じ。

2012年後半からアベノミクスの影響もあり急激に株価を伸ばしたのがわかりますね。

こちらも2009年を100とすると今現在日経平均で275くらい、TOPIXで200くらいには伸びています。

長期投資をすればかなり儲かったってことがわかりますね。

日経平均とS&P500の比較

次に両方の比較で良かったほうの日経平均とS&P500を比較してみましょう。

5年チャート

まずは過去5年で比較してみます。

日経平均対TOPIX5年
出所:SBI証券 チャート

こちらは日経平均の波がよくわかりますね。S&P500は比較的右肩上がりで上がっていますが、日経平均は大きくうねりながら上がっています。

10年チャート

次に10年チャートです。

日経平均対TOPIX10年
出所:SBI証券 チャート

こちらも同様な結果となっています。

S&P500の安定した強さがわかりますが、日経平均も意外?に検討していますね。

また、方向性が同じで波の形も同じなのがわかると思います。

米国の株の影響を日経平均は強く受けているのです。

つまり、日米に分散投資をしてもそこまでリスクは減りませんよってことも言えるでしょうね。(全く意味がないとはいいませんが)

分散投資については詳しくはこちらを御覧ください、相関係数が重要なんですよね。

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S&P500と香港ハンセンの比較

次にS&P500と中国株(香港ハンセン指数)を比較してみましょう。

5年チャート

まずは過去5年で比較してみます。

S&P500対香港ハンセン5年
出所:SBI証券 チャート

こちらはあまり連動していないのがわかると思います。

S&P500はずっと右肩上がり、香港ハンセンはかなり値動きが大きく波がありますね。

10年チャート

次に10年チャートです。

S&P500対香港ハンセン10年
出所:SBI証券 チャート

2009年から2011年位までは香港ハンセンが強く、それ以降はS&P500が強い感じですね。

また、動きにはあまり連動性は感じられません。

そのため米中への分散投資はある程度意味をもちそうな感じがあります。

中国株も大きな波はありますが2009年を100とすると現在でも200くらいですから長期投資だったら儲かっていることがわかりますね。

まとめ

今回は「「「米国」対「日本」対「中国」それぞれの株式指標を比較してみた。長期間投資をするとどうなっていたのか?」と題してそれぞれの指標の長期チャートをみて比較してみました。

まとめるとこんな感じです

米国株はずっと右肩上がり
ダウとS&P500は時期によって異なるものの直近10年だとS&P500が強い
日本株は波が大きかった
日経平均とTOPIXだと日経平均のほうが総じて強い
中国株とアメリカ株は相関性があまりないので分散投資の意味がある

ここ10年でみるとどの指標を買っても儲かっていたことがわかりましたね。

また、アメリカの強さが目立つ結果となりました。

米国は今後も人口が増え続けると予想される唯一の先進国でもあります。逆に日本は今後人口が減り続けることがほぼ確定・・・。人口が経済に与える影響はかなり大きいのです。そのため、この差を考えると自ずと日本が有望か米国が有望かは見えてきてしまいますね。・・・日本人としては複雑な感じもありますが。

米国株については下記記事も御覧ください。

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アメリカ株の魅力
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