10月26日に東証マザーズに新規上場しますSKIYAKIの財務分析をしてみたいと思います。
SKIYAKIが10月26日上場
SKIYAKIが上場する10月26日は前日にシルバーライフ、テンボスイノベーションが上場します。
そのためある程度、資金が分散してしまうリスクがあります。
また、北朝鮮問題やトランプ関連、安倍政権の忖度問題、衆議院選挙などで一気に地合が悪くなる可能性もはらんでいますので注意が必要です。
なお、財務分析は目論見書で掲載されている直近2年によります。
SKIYAKIのビジネスモデル
SKIYAKIの事業内容はファンクラブ・ファンサイトサービス、マーチャンダイジング及び電子商取引サービス並びに電子チケットサービスとなっています。
SKIYAKIのビジネスモデル
SKIYAKIは企業理念として「創造革命で世界中の人々を幸せに」
ビジョンとして「FanTech分野で新たなマーケットを想像し、世の中に価値を提供する」を掲げています。
ビジネスとモデルとしてはFanTechを事業領域としてファンのためのワンストップ・ソリューションプラットフォーム「SKIYAKI EXTRA」を中核として、オンデマンドグッズサービスの「SKIYAKI GOODS」、映画・映像制作からプラットフォーム事業及び、旅行、ツアー事業、コンサート、イベント制作事業を展開しています。
特に活気的なのは“FanTech”によるチケットアプリでしょう。
“FanTech”チケットアプリでの電子発券に、30秒毎に情報更新を繰り返す画期的なQRコード認証(特許申請中)を導入。
購入・発券にはSMS認証による端末認証が必須となり、不正な転売を防ぎます。
ユーザーも主催者もスマホがあれば利用することが可能で、設備投資が不要。
安全にチケットを移転できる公式の二次流通マーケットも提供しており、万が一ライブに参加できなくなってしまっても安心です。
出所:SKIYAKI目論見書より
SKIYAKIの強み
SKIYAKIの強みとしては下記の3つがあげられています。
・アーティスト・プラットフォームの開発力とノウハウ
・サイト制作スピードと運用体制
・戦略的パートナシップ
最後のパートナーシップではツタヤを運営しているカルチャア・コンビニエンス・クラブ(CCC)と資本業務提携をしています。
個人的にはCCC関連だとレントラックジャパンで大儲けしたので相性よさげ。
SKIYAKIの収益性
売上高総利益率
次に粗利の部分にあたる売上高総利益率からみていきましょう。
売上高総利益率をみることでその企業の商品力をみることができます。
27年度33.12%
28年度37.56%
と伸びています。
売上げ自体も大きく伸びており売上高総利益が急増している状況です。
売上高営業利益率
次に本業の儲けを表す売上高営業利益率です。
27年度ー0.09%
28年度8.30%
とこちらは赤字から黒字化したところです。
売上高総利益が大きく伸びたことが要因となっています。
販売費および一般管理費も売上げの伸びよりは抑えられていて好感度は高いです。
売上高経常利益率
次に利息や営業外収益を含めた売上高経常利益率をみていきます。
27年度ー0.09%
28年度7.67%
こちらも売上高営業利益率と同様になっています。
少し売上高営業利益率との差があるのは利息ではなく持分法による投資損失が計上されていることによります。
支払利息がないってことは借入金もないってことですね。
売上伸び率
売上げの伸びはこんな感じです。
連結
28年度+51.27%
単独
27年度+39.36%
28年度+51.42%
とこちらは大きく伸びていますね。
収益性まとめ
売上げの伸びは順調、収益性も黒字化。今後に期待できそう。
SKIYAKIの安全性
流動比率
次に短期的な支払能力をみる流動比率です。
27年119.81%
28年118.15%
と大きく微減しています。
売掛金はそれなりにありますが、」流動資産のほとんどが現金預金であり、資金繰りで当面問題になることは少なそうです。
自己資本比率
総資産に占める自己資本の比率である自己資本比率はどうでしょう?
27年21.3%
28年23.7%
と少し改善しています。
これは上場することで良化しますし悪くはない水準でしょう。
キャッシュフロー
キャッシュフローは28年度が
営業活動がプラス
投資活動がマイナス
財務活動がなし
となっています。
27年度が
営業活動がプラス
投資活動がマイナス
財務活動がマイナス
また、フリーキャッシュフローも2年連続でプラスとなっています。
つまり、本業で稼いだお金を投資活動や借入金の返済にあててもまだ資金に余裕がある状況でキャッシュフロー上は理想な状況とも言えます。
安全性まとめ
安全性はとくに問題はなさそうです。
SKIYAKIの株価
PER、PBR
PER、PBRをみると高めです。
しかし、売上げが急増中、利益も黒字化したところでどう判断するのかは難しそうなところです。
既存株主
ベンチャーキャピタルなどは見当たりません。
親会社のカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社は50.21%を持っていますが、ロックアップがありません。
株式会社アミューズが7.28%、株式会社ビーイング3.9%もっていますがロックアップがありません。
株式会社Ararikはロックアップが90日or1.5倍となっています。
また、5,93%をもった松嶋 良治氏(アドウェイズCOO?)もロックアップがありません。
ってことでこのあたりの方の動き次第ですね。
売りに出たらやばそうです。
またストックオプションも7万株ほどあります。
需給状況はそれほど良くはないかな。
初値天井ということも覚悟しておく必要があるでしょうね。
まとめ
今回はSKIYAKIの財務を中心に分析してみました。
業績の伸びも悪くなく、財務面で気になる点もありません。
また、フィンテック、ブロックチェーンと時流にのったビジネスを展開していることはプラスに働きそうです。
しかし、上場後の売り玉が結構ありそうなのでその点をしっかり見ておく必要があるかもしれません。
次回は初値予想をしてみたいと思います。
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