ネット証券のややこしい資本関係、系列、旧名などを解説。SBI証券とPayPay証券は別物だぞ

先日、株に詳しいはずの知り合いが「SBI証券がPayPay証券に変わるから。。。どうのこうの」みたいなことを言ってらっしゃいました。

たくさん人がいましたので突っ込みませんでしたが実はぜんぜん違うんですよ(笑)

下記記事にも書きましたがSBI証券をソフトバンク系列だと思っている方が多いのでそう勘違いしても無理はないかもしれませんが。

ネット証券会社はかなり社名変更や合併をしていますのでややこしいんです。
今回はSBI証券とPayPay証券を含めてややこしいネット証券の資本関係、系列、旧名、歴史などをすでにない証券会社も含めて解説していきます。
なお、ネット銀行編はこちらを御覧ください。

SBI証券の資本関係、系列など

まずはネット証券の規模としてはNO1のSBI証券です。

SBI証券は「SBIホールディングス株式会社」の100%子会社です。

SBI証券以外にも住信SBIネット銀行、SBI損保などを手掛けています。

SBI証券の歴史、旧名

元々は1944年に設立された「大沢証券」がベースとなります。

その後、イー・トレードの100%子会社となり「イー・トレード証券」って商号になります。

昔から株式投資をやっている方には馴染みが深い名前でしょう。

私が口座開設したときはまだイートレード証券でしたね。

2003年にソフトバンク・インベストメント(現在のSBIホールディングス)に吸収合併され2006年に「SBIイー・トレード証券」に商号変更。

2008年に現在の「SBI証券」となっています。

ソフトバンク系列ではない

SBIはもともとはソフトバンクの金融部門の会社でしたが、2006年8月に資本関係は完全になくなっています。

SBの名前はその名残ですね。

元々は「SoftBank Investment」(Investmentは投資という意味)でした。

現在は「Strategic Business Innovator(戦略的な事業の革新者)」となっています。

>>SBI証券

楽天証券の資本関係、系列など

次は楽天証券です。

楽天と名前がついているので「楽天株式会社」の子会社と思っている方が多いと思いますが、実は「楽天カード」の100% 子会社となります。

同じグループ企業ではありますが・・・

楽天カードの子会社ですから楽天カードで投資信託を購入してポイントが付けたり出来るのでしょうね。

楽天証券の歴史、旧名

楽天証券は元々1999年に設立されたネット証券「DLJディレクトSFG証券」がベースです。

私が口座開設したころはDLJディレクトSFG証券でしたね。

2003年に楽天株式会社の連結子会社となり、2004年から「楽天証券」という現在の名前に変更しています。

2019年から楽天株式会社から楽天カードの子会社に変更されています。

マネックス証券の資本関係、系列など

次はマネックス証券です。

マネックス証券は名前の通り、「マネックスグループ株式会社」の100%子会社です。

マネックス証券の歴史、旧名

マネックス証券はちょっとややこしい歴史をたどっています。

元々1999年にマネックスグループの社長である松本大氏とソニーが設立した「株式会社マネックス」がベースです。(その後、マネックス証券に商号変更)

もう一つベースがあります。

日興コーディアル証券のネット証券として1999年に誕生した「日興ビーンズ証券」です。

その後、2004年に2社が共同持株会社として「マネックス・ビーンズホールディング」を設立、

日興ビーンズ証券をマネックス証券が吸収合併して「マネックス・ビーンズ証券」となります。

さらに改名して現在の「マネックス証券」となっています。

その後、「オリックス証券や「ソニーバンク証券を合併して規模が大きくなっています。(社名そのまま)

松井証券の資本関係、系列など

松井証券はどこかの系列というわけではありません。

かなり歴史の長い証券会社がインターネット証券に参入した形ですね。

松井証券の歴史、旧名

松井証券の歴史はかなり長いです。

1918年に「松井房吉商店」としてスタート

1947年に「松井證券」に商号変更

1988年に国内初の本格的インターネット取引「ネットストック」を開始

2000年に現在の「松井証券」に商号変更していいます。

auカブコム証券の資本関係、系列など

次はauカブコム証券です。

auカブコム証券は三菱UFJ証券ホールディングス 51.00%、auフィナンシャルホールディングス 49.00%という資本関係の会社となります。

auカブコム証券に社名変更したのが2019年ですから旧名の「カブドットコム証券」の方が馴染みが深い方も多いでしょう。

auカブコム証券の歴史、旧名

auカブコム証券も少々ややこしい歴史をたどっています。

ベースとなっているのが2社あります。

一つは1999年に設立された「日本オンライン証券

もう一つも1999年に設立された「イー・サンワ証券」(後に「イー・ウイング証券」に社名変更

2001年に2社が合併して「カブドットコム証券」となります。

2006年には「Meネット証券」と合併(社名そのまま)

2019年に現在の資本関係となり社名をauカブコム証券と変更して現在に至ります。

SBIネオモバイル証券の資本関係、系列など

次はSBIネオモバイル証券です。

名前にSBIと入っていますが、SBIの完全子会社というわけではありません。

こちらはSBI証券とCCCマーケティングの合弁会社として設立された証券会社となります。

Tポイントを使って株が買えるというのが話題になりましたが、CCCマーケティング(Tポイントの会社)が絡んでいますから当然といえば当然なのかもしれません。

SBIネオモバイル証券の歴史、旧名

SBIネオモバイル証券は2018年に設立された比較的新しい証券会社ですね。

ですからまだ名前の変更はありません。

1株単位で株が買えたり、Tポイントで株が買えたりと初心者向けの証券会社となっており、SBI証券と差別化している感じになっています。

LINE証券の資本関係、系列など

次はLINE証券です。

LINE証券はLINE Financial株式会社51%野村ホールディングス株式会社49%という資本関係の会社となります。

こちらもSBIネオモバイル証券と同じく若者ターゲットとした証券会社となりますね。

タイムセールなど他ではない面白い取り組みが評判となっています。

LINE証券の歴史、旧名

LINE証券も2018年に設立された比較的新しい証券会社ですね。

ですからまだ名前の変更はありません。

2018年は若者向けのスマホで購入できる証券会社が続々登場していています。

ライブスター証券(SBIネオトレード証券)の資本関係、系列など

次はライブスター証券です。

こちらライブドアと少し名前が似ていますのでライブドア証券と勘違いしている方も見えますが違います。

現在はSBIグループのSBIファイナンシャルサービシーズ株式会社100%子会社となります。

ちなみにすでに社名変更が決まっており、2021年1月から「SBIネオトレード証券」となる予定です。

ライブスター証券の歴史、旧名

ライブスター証券もかなり複雑な歴史を刻んでいます。

ベースとなるのは1948年に設立された「 更栄証券」です。

1986年に「須々木証券」と合併して「センチュリー証券」となります。

2004年には「アクセス証券」と合併(社名そのまま)

2006年に一部業務を「日産証券」の継承。「サンライズキャピタル証券」に商号変更

2007年に「アイディーオー証券」に商号変更

2011年に現在の「ライブスター証券」に商号変更。

さらに2021年1月から「SBIネオトレード証券」となる予定となっています。

OneTapBUY(PayPay証券)の資本、系列など

次はOneTapBUYです。

こちらはソフトバンク61%、みずほ証券12.75%の資本関係の会社です。

CMが醜くて炎上していた「ロボ貯」やスマホアプリで売買できるのを売りとした証券会社となります。

実はPayPay証券となるのはOneTapBUYなんです。

OneTapBUYの歴史、旧名

OneTapBUYは2013年に「マイバンカー」という名前で創業されています。

はじめは証券会社でもなかったんですよ。

その後、2015年に現在の「OneTapBUY」に商号変更。

2016年から証券業界に参入しています。

その後、資本関係が変わって現在の形となっています。

2021年1月からは「PayPay証券」となる予定となっています。

>>OneTapBUY

DMM.com証券の資本、系列など

次はDMM.com証券です。

こちらは名前のとおり、DMMの系列会社でDMM FXホールディングスの100%子会社となっています。

FXがペースの会社ですね。

DMM.com証券の歴史、旧名

DMM.com証券は元々2006年に「SVC證券」として設立されました。

2009年にDMMグループとなりDMM.com証券に商号変更しています。

2018年に国内株式の取り扱いや米国株の取り扱いを始めたところですね。

すでになくなったネット証券会社

ここからはすでになくなってしまっているもののある程度知名度があったネット証券会社についてもご紹介しておきましょう。

ライブドア証券(かざか証券)の歴史、旧名

まずは一時期かなり勢いのあったライブドア証券です。

ライブドア証券は元々1935年に設立された「田丸屋田村新吉商店」がベースです。

その後「田丸屋證券」、「偕成証券」と名前を変えます。

1965年には「大興證券」吸収合併(社名そのまま)

1988年に「日本証券」、「山加証券」と合併して「日本グローバル証券」となります。

2004年に「ライブドア証券」と商号変更。

2007年に「かざか証券」に商号変更します。

2009年には一部業務を「オリックス証券」に分割譲渡

2014年に「内藤証券」に吸収合併され解散しています。

ちなみに私はライブドア証券の頃の親会社ライブドアの株を持ち続けてました。

詳しくはこちらを御覧ください。

ジョインベスト証券の歴史、旧名

次はジョインベスト証券。

こちらは野村ホールディングスの100%子会社として誕生したネット専業の証券会社です。

元々は1990年に「野村サテライト」と野村証券のPR番組や投資情報番組などを制作する会社として誕生しています。

その後、2006年にネット専業証券会社として「ジョインベスト証券」として営業を開始。

2009年に野村證券に吸収合併されて消滅しています。

私もジョインベスト証券の口座を開設だけしていたのですが、野村證券から案内がくるようになって???ってなった記憶があります。

まとめ

今回は「ネット証券のややこしい資本関係、系列、旧名などを解説。SBI証券とPayPay証券は別物だぞ」と題してネット証券会社の資本関係や歴史を見てきました。

多くのネット証券会社が何度も名前を変えていてかなりややこしいです。

豆知識程度の話ですが、参考になることがあれば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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ややこしいネット証券の資本関係、 系列、旧名などを解説
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