先日、経済系のテレビ番組でSBI証券のアナリストの方がソフトバンクグループの現状について語っていました。
その際に面白いテロップが出ていたんですよ。
「SBI証券とソフトバンググループに資本関係は一切ありません」的な内容でした。
ソフトバンクと資本関係のある会社の人が語ってしまうとバイアスが掛かるため、そうでないよって事が言いたかったんでしょうが・・・
最近投資を始めた方などは昔の経緯を余り知らず、SBI証券はソフトバンクグループと勘違いしている方も多いようですので今回はソフトバンクとSBIの関係について解説しましょう。
SBIはもともとソフトバンクグループであったが現在は資本関係なし
SBIホールディングスはSBI証券や住信SBIネット銀行、SBI損保など金融を中心とした一大グループです。
私もSBI証券、住信SBIネット銀行を使っており、かなりお世話になっている会社ですね。
SBIホールディングスについて多くの方が「ソフトバンクグループ」の会社だと勘違いされていますが実は違うんですよ。
正確には「昔はソフトバンクグループの会社だったけど今は違う」が正しいかもしれません。
SBIの略は・・・
多くの方がSBIをソフトバンクグループと勘違いする最大の原因は名前にあると思われます。
ソフトバンクの略語であるSBと名前に入っていますからね。
これはSBIホールディングスが昔ソフトバンクグループだった名残です。
現在のSBIの名前の由来は「Strategic Business Innovator(戦略的な事業の革新者)」の略とされています。
しかし、もともとはSBIは「SoftBank Investment」(Investmentは投資という意味)の略からとられたソフトバンクグループの金融会社だったのです。
私はかなり昔から投資をしていますのでSBIはソフトバンク・インベストメントのイメージの方が強いですね。
2006年からはソフトバンググループから独立
SBIはもともとはソフトバンクの金融部門の会社でしたが、2006年8月に資本関係は完全になくなっています。
当時、この資本解消はかなり話題となりましたね。
具体的な理由などは発表されませんでしたが、、当時の報道だとSBIの北尾吉孝氏(ソフトバンクの最高財務責任者だった)と孫正義氏の方針の違いが大きく喧嘩別れでは?との報道がされてました。(両社とも否定していましたが・・・)
当時のソフトバンクはかなりイケイケドンドンで身の丈を超えたボーダフォンの買収(後の携帯電話会社のソフトバンク)などを進めていましたし、SBIはSBIでライブドアとフジテレビの買収問題のホワイトナイトになったりとかいろいろありましたしね。
真実はわかりませんけどね・・・
SBI証券や住信SBIネット銀行はPayPayにならない
ソフトバンクとグループ会社のヤフー系列の会社を運営するZホールディングスが関連会社を2020年秋以降にPayPayブランドへの変更を発表しています。
多くの方がSBIはソフトバンクグループだと思っているので、PayPay証券に変更するのはSBI証券ですし、PayPay銀行に変更するのは住信SBIネット銀行だと思っているようです。
しかし、前述のようにソフトバンクとSBIはすでに資本関係もありませんので当然、PayPayブランドに変更はしません。
PayPay証券はOne Tap BUY
それではPayPay証券になるのではどこなのでしょう?
PayPay証券となるのはOne Tap BUY(ワンタップバイ)です。
ロボ貯のCMで一時期悪い意味で話題となりましたね。
ソフトバンクグループらしいと言えばらしいのかもしれませんが・・・
One Tap BUYは少額投資が売りの証券会社で様々なサービスを展開しています。
ただし、同じようなサービスを展開するSBIグループのSBIネオモバイル証券やLINEのLINE証券(LINEはソフトバンクグループ入りしたばかり)と比較するといまいちパットしていない印象も個人的には受けています。
PayPay銀行はジャパンネット銀行
また、PayPay銀行となるのはジャパンネット銀行。
ジャパンネット銀行は当然ながらPayPayとの相性が良いネット銀行です。
私も住民税など各種支払いにpaypayを利用していますが、クレジットカードでチャージできる上限を超えてしまうため、足りない分はジャパンネット銀行を利用していますね。
また、証券会社との連携も良い銀行で証券口座同士を移動させるハブとしては利用価値が高いですね。
SBIとソフトバンクはすでにライバル会社
出典:Zホールディングス IR 「Zホールディングスの金融サービスを「PayPay」ブランドに統一」より
SBIとソフトバンクの仲は悪くない?
今まで見てきたように現在はライバル関係にあるSBIとソフトバンク。
しかし、当初から喧嘩別れというわけではないようで現在もそれなりの関係性はキープしています。
過去のソフトバンクの関連会社の上場でもSBIが主幹事となるケースが多いですし、最近行われているソフトバンク(携帯電話)のPOでもSBIが主幹事ですからね。
また、ソフトバンクグループの社債発行の際もSBI証券で販売されています。
ライバルではありますが、それなりの関係性となっているようです。
まとめ
今回は「ソフトバンクとSBIの関係はどうなっているの?現在は資本関係がない会社」と題してソフトバンクとSBIの関係について見てきました。
今まで見てきたようにソフトバンクとSBIはもともと資本関係のあった会社であったが、今は全く別資本のグループ企業となっています。
今後もソフトバンクとSBIの両社が切磋琢磨してよりよいサービスを展開してくれることを期待したいところですね。
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