一時支援金の申請には事業確認が必要。登録確認機関、事業確認通知について解説

2度目の緊急事態宣言が出されてからしばらく立ちました。

それにより飲食店は8時以降休業すると1日6万の給付が行われます。

しかし、飲食店以外は緊急事態宣言での経済的な影響を受けても特に給付は行われていません。

そのため、上記記事ののような反対意見が多く聞こえてきます。

そこで飲食店以外にも最大60万円の給付が行われることが決まりました。「緊急事態宣言の影響緩和に係る一時支援金」です。

この制度は実質的に「持続化給付金」2回目のような制度ですが、下記記事にあるように持続化給付金は不正が多くありましたので今回から事業確認が実施されます。

今回は「緊急事態宣言の影響緩和に係る一時支援金」の申請に必要な「事業確認」及び「事業確認機関」について解説していきます。

※新情報が入りましたので追記しました。

緊急事態宣言の影響緩和に係る一時支援金とは

まずは今回の話の前提となる緊急事態宣言の影響緩和に係る一時支援金の内容についてみておきましょう。

簡単に言えば緊急事態宣言での経済的な影響を受けた飲食店以外の企業を支援する制度となります。

一時支援金の給付額

一時支援金の給付額は以下の計算式で決まります。

給付額=前年又は前々年の対象期間の合計売上 ー 2021年の対象月の売上×3ヶ月
簡単に言えば緊急事態宣言で売上が落ち込んだ分を支給するって感じですね。
なお、上記金額がそのままもらえるわけではありません。
上限があるのです。
上限は以下の通り。

中小法人等:上限60万円

個人事業主:上限30万円

多くの対象者は上限まで行ってしまうと思われます。
飲食店の1日6万と比較するとかなり少ない上限とはなっていますね・・・

一時支援金の給付対象

次に給付の対象者を見ていきます。

対象は以下の条件を満たした場合となります。

緊急事態宣言に伴う飲食店時短営業又は外出自粛等の影響を受けた事業者

2019年比又は2020年比で、2021年の1月、2月又は3月の売上が50%以上減少した事業者

まず、緊急事態宣言に伴う飲食店時短営業又は外出自粛等の影響を受けている必要があります。

このあたりは判断が難しいところではあります。

一応、例示はされていますが個別判断ということになるようです。

また、昨年もしくは2019年との比較で1月、2月、3月のどれかの月の売上が50%以上減少している必要があります。

持続化給付金でもそうでしたがちょっと厳しい条件となっていますね。

一時支援金の申請

一時支援金申請の流れ
一時支援金申請の流れ

出典:経済産業省 緊急事態宣言の影響緩和に係る一時支援金の概要

一時支援金の申請は上記の流れとなります。

持続化給付金と大きく違うのが申請する前に「事前確認」というプロセスがあることです。

このプロセスがあることで持続化給付金で多発した不正受給を防ごうということなのでしょう。

一時支援金の提出書類

一時支援金の提出書類は以下となります。

  • 確定申告書 :2019年及び2020年の確定申告書
  • 売上台帳 :2021年の対象月の売上台帳
  • 宣誓・同意書 :2月中旬に所定の様式を公表予定
  • 本人確認書類(個人事業主の場合)
  • 通帳 :銀行名・支店番号・支店名・口座種別・口座番号・名義人が確認可能なページ
  • 事業確認通知(番号):事業確認機関が発行する事業確認通知(番号)

持続化給付金と似ていますが、最後の事業確認通知が違うところとなります。

なお、通帳のコピーは間違いが起こりやすいですから下記記事を合わせて御覧ください。

一時支援金は証拠書類の保存が必要

また、一時支援金の申請をするためには緊急事態宣言に伴う飲食店時短営業又は外出自粛等の影響を示す証拠書類の保存も必要となります。

このあたりも持続化給付金との違いですね。

具体的には以下の書類を保存する必要があります。

提出書類ではありませんので調査が来たときなどに出す必要があるのでしょう。

飲食店と直接取り引きしている事業者か、それ以外か、非常事態宣言所在かによって保存が必要な書類が異なります。

飲食店と直接取引をしている事業者

飲食店と直接取り引きをしている事業者は以下の書類の保管が必要です。

  • 取引している飲食店の基本情報の保存
  • 2019年から2021年3月の間における同事業者との取引を示す書類の保存 等

その他事業者

飲食店と直接取り引きをしていないけど飲食店関連の流通関連事業者や生産者は以下の書類が必要です。

  • 顧客事業者の基本情報の保存
  • 2019年から2021年3月の間における同事業者との取引を示す書類の保存

なお、非常事態宣言地域以外の事業者は以下の書類が追加で必要となります。

自らの商品が宣言地域の飲食店に届いていることを示す書類の保存

対面で個人向けに商品・サービスの提供を行う事業者

飲食店とは関係なく外出自粛等の影響を受けた事業者で対面で個人向けに商品・サービスの提供を行う事業者は以下の書類の保存が必要です。

  • 主に対面で個人向けに商品・サービスの提供を行っていることを確認できる書類の保存
  • 取引している事業者の基本情報の保存

なお、さらに非常事態宣言地域以外の事業者は以下の書類が追加で必要となります。

宣言地域の個人顧客との取引を示す書類の保存

その他事業者

その他、外出自粛等の影響を受けた事業者は以下の書類が必要です。

  • 取引をしている事業者の基本情報の保存
  • 2019年から2021年3月の間における同事業者との取引を示す書類の保存

なお、さらに非常事態宣言地域以外の事業者は以下の書類が追加で必要となります。

顧客事業者が、主に対面で宣言地域の個人向けに商 品・サービスの提供を行っていることを示す書類
結構必要となる書類が多いですね。


事前確認とはなにか

それでは事前確認について解説していきます。

事前確認の目的

事前確認は以下のような目的で行われます。

一時支援金を誤って受給してしまうことを防ぐため、申請予定者が、①事業を実施しているのか、や②一時支援金の給付対象等を正しく理解しているか等を事前確認します。

出典:経済産業省 緊急事態宣言の影響緩和に係る一時支援金の概要

持続化給付金では事業をやってない人が大量に申請していたという話です。

そこで本当に事業をやっているのかを確認するということですね。

また、対象となるのかもここで篩に掛ける形となります。

事前確認を行うのは登録確認機関

なお、事前確認を行うのは「登録確認機関」です。(事前情報では事業確認機関となっていましたが名称が変わったようです)

これまた新しい制度ですね。

登録確認機関は以下の条件を満たした方や団体が登録をするとなれる機関です。

認定経営革新等支援機関でも該当資格をもっていても登録しないと「登録確認機関」として扱われませんので注意が必要です。

  • 認定経営革新等支援機関(中小企業等経営強化法に基づき認定を受けた金融機関、税理士、中小企業診断士など)
  • 認定経営革新等支援機関に準ずる機関(商工会、商工会議所、中小企業団体中央会など)
  • 上記を除く機関または資格を有する者(税理士、公認会計士、税理士法人、監査法人、中小企業診断士、行政書士)

ちなみに認定経営革新等支援機関となっている方は全国にたくさんいます。

事前確認の手順

事前確認は以下の流れで行われます。

1.緊急事態宣言の影響の確認に必要な書類を準備
2.全国各地に指定する事業確認機関(2月下旬に事業確認機関の一覧を公開予定)の予約
3.同機関にて、事業の実施状況や宣誓・同意状況等の確認を受けて「事業確認通知(番号)」を受理

出典:経済産業省 緊急事態宣言の影響緩和に係る一時支援金の概要

多くの事業者が申請すると思われますので必要な方は早めに予約をするとよいかもしれませんね。

なお、事前確認は対面もしくはテレビ会議で行うとのこと。

事前確認に必要な書類

事業確認をするのに必要な書類は以下のとおりです。

  • 2019年及び2020年の確定申告書
  • 2019年から2021年対象月までの毎月の売上台帳、帳票類及び通帳等
  • 本人確認書類(個人事業者)や登記事項証明書(中小法人)等
  • 宣誓・同意書(2月中旬に所定の様式を公表予定)

2020年の確定申告書が必要ということですから、まだ確定申告をしていない方は早めにやっておくほうが良いでしょうね。

Q&Aに下記のような回答もありますね。

2021年2月16日以降に2020年の確定申告の受付が開始されます ので、申請をご検討の方は確定申告を行ってください

出典:経済産業省 緊急事態宣言の影響緩和に係る一時支援金の概要

2020年の確定申告がまだ済んでいないって方は2019年でOKというわけではなくて済ませてからという事になりそうです。

また、事前確認マニュアル案が公開されています。これに基づいた確認が行われるってことですね。

>>事前確認のマニュアル案

事業確認通知(番号)とは

事業確認機関において事業の実施状況などの確認を受けると「事業確認通知(番号)」を発行いただけます。

一時支援金の提出書類となりますので必ずどこかの事業確認機関で確認を受ける必要があるってことですね。

登録確認機関を探すのは少し大変かも

登録確認機関を探すのは少し大変かもしれません。

登録確認機関にメリットが薄いんですよ。

金銭的なメリットとしては30者以上確認すると1件に付き 1,000 円(税込)の手数料が払われるとのことです。(申請側の負担ではなく税金)

ただし、事前確認マニュアル案の内容を1件1,000円(税 込)でやるのは結構しんどいですし、不正があったりした場合には責任を取らせられかねません。

しかも、事前確認したけど一時支援金の対象条件を満たさない場合は手数料が払われる件数には含まれないようです。

対象じゃないと分かると怒り狂う人も出てきそうですし、割には合わないかもしれませんね。

顧問先等へのサービスやボランティアとしてやる認定支援機関もあるとは思いますが、数は多くはないかもしれませんね。

私も中小企業診断士の資格を持っていますので登録確認機関になれますがやらないです。

同じような人も多いでしょうから登録確認機関を探すのが少し大変かもしれません。

なお、最寄りの登録確認機関こちらで検索が可能です。

>>登録確認機関検索

有料で受ける士業も

なお、1件1,000円の国からの報酬を受け取らないなら申請者から報酬を受け取ってもOKとのこと。

ですから有料で承っている士業も多いようです。

ネット上を見てると有料の士業への批判の強いようです。

しかし、税理士さんなんかはちょうど確定申告の時期で繁忙期ですし、普通に考えて1件1,000円ではとてもじゃなくやれない作業ですから当然の報酬だと私は思います。

このあたりは考え方次第でしょう。

どうしても無料が良ければ無料で受けてくれる事前確認機関を探すしかありません

士業でも国からの報酬だけでやっている方も多くはないですがおいでです。

公的な機関でのお願いが無難?

どうしても無料が良ければ、おそらく事業確認機関にならざるえないだろう認定経営革新等支援機関に準ずる機関(商工会、商工会議所、中小企業団体中央会など)が無難かもしれません。

ただし、商工会、商工会議所、中小企業団体中央会なども事業確認する人が殺到する場合には会員限定など制限する可能性もあります。

ちなみに商工会、商工会議所の会費は地区や事業規模によって異なりますが、年間1万円くらいです。

商工会、商工会議所は上手く活用すると有効ですが、使わなければ会費を払うだけになってしまいますのでご注意くださいね。

なお、商工会議所の会費は基本的に年単位の加入で自動更新となります。

>>商工会議所、商工会の会員を退会する方法を解説

それが許容できるなら会員になってしまうのもありでしょう。

また、金融機関から借り入れ等があればそちらの金融機関での確認も可能です。多くの金融機関が登録確認機関に登録しています。


まとめ

今回は「一時支援金の申請には事業確認が必要。登録確認機関、事業確認通知について解説」と題して一時支援金の事業確認についてみてきました。

持続化給付金の不正が多かったために一時支援金はかなり申請までのハードルがあがっていますね。

要件に該当する方はまずは登録確認機関を探すところから始めましょう。

なお、今回の記事は2020年3月8日時点で経済産業省の発表している内容を元にみていきます。

まだ詳細が出ていない部分もありますし、内容が変更になる可能性もあります。

最新情報はこちらの経済対策の発表を確認してください。

>>参考:経済産業省「一時支援金

一時支援金の4月以降バージョンとして月次支援金という制度もできています。

こちらも合わせてチェックしておきましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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