ここ数年、持続化給付金や特別定額給付金などお金が配られるケースが多々あります。
最近では定額減税の給付部分もそれに当たりますね。
また、先進的窓リノベなど様々な補助金など出ています。
その手続きの際に多くの場合要求されるのが「通帳のコピー」(写し)です。
この通帳のコピーって大雑把な言葉のため、どこをコピーとればよいのか・・・通帳のないネット銀行はどうしたらよいのか。
そもそもなんで「通帳のコピー」なんて必要なのかといった疑問を持つ方も多いでしょう。
私の元にも最近この手の質問をいただくケースが多いんですよ。
実際、持続化給付金や特別定額給付金の多くの不備となっているのがこの通帳コピーであるという話もあります。
そこで今回は「通帳のコピー」にまつわる数々の疑問を解決すべく、この問題を分かりやすく解説していきます。
「通帳のコピー」(写し)はなぜ必要なのか
まずは今回の話の大前提となる「通帳のコピー」(写し)の提出が求められるのかについて考えて見ましょう。
これが分かれば「通帳のコピー」(写し)問題の大半は理解できると思います。
大きく分けて2つのパターンがあります。
振込先口座の確認のため
まず一つ目が振込先口座の確認のため「通帳のコピー」(写し)を提出を要求されるケースです。
持続化給付金や特別定額給付金はこちらのパターンですね。
また、勤め先やアルバイト先の会社などから「通帳のコピー」(写し)を要求されるケースもこのパターンが多いです。
持続化給付金や特別定額給付金にしても給料の振込先にしても口座番号等は入力したり、記載をすると思います。
しかし、間違えている方が結構な割合でいるんですよ。
私が経理をやっていたときも当初は振込先口座を記載してもらう紙を提出してもらうだけでしたが、結構な割合でそれが間違えている方がみえました。
振込処理前に気づけば修正するだけですが、一旦振込処理をしたあとで振込先口座が間違えているとその後の事務処理がかなりめんどくさいんですよ。
そこである時からそれにプラスして「通帳のコピー」(写し)を提出してもらうようにしたのです。
つまり、こちらのパターンは振込先口座を確実にチェックするため「通帳のコピー」(写し)を要求してるということですね。
残高や取引内容の確認のため
公的機関等で預金残高(一定水準以下)が給付の条件となっているようなケースの場合もあります。
また、定期的に収入がある旨を確認するためで提出を要求されるケースもあります。
住宅ローンを組む際や奨学金の申請のためなどに要求されるケースですね。
こちらの場合は振込先口座を確認するというよりも残高や取引内容を確認するために「通帳のコピー」(写し)を要求してるということですね。
白黒でOK。カラーである必要はない
上記の目的ですので基本的にコピーは白黒でOKです。
カラーである必要はありません。
ただし、提出先によってはなぜかカラーでの提出を要求されるケースもあります。
その場合はその指示に従ってください。
基本的には白黒でOKです。
「通帳のコピー」(写し)するページはどこ?
それでは次に「通帳のコピー」(写し)はどこのページをとればよいのかを考えてみましょう。
前述した「通帳のコピー」(写し)を要求する目的を考えればわかると思います。
振込先口座の確認のための場合
その目的が振込先口座の確認のためならば必要な情報は以下の部分です。
これらが分かれば振込ができます。逆に言えばこれらが相違していると振込時に間違えてしまう可能性があるのです。
- 口座名義人(フリガナ)
- 金融機関名
- 支店名(店番号)
- 口座種別
- 口座番号
ですから上記項目が分かる箇所をコピーする必要があるのです。
多くの銀行では表紙には口座名義(漢字表記)、店番号、口座番号しか記載がありません。
ですから表紙は振込先口座の確認のための用途としての「通帳のコピー」(写し)としては相応しくないのです。
銀行によりますがほとんどの場合、表紙をめくった1ページ目に上記の5項目の記載があります。
ですから1ページ目をコピーしましょう 。
銀行によってはすべての項目がなければ記載がある箇所を探して追加で提出しましょう。
なお、持続化給付金のようにコピーをとる箇所の具体的な指示がある場合はそれに従ってください。
給付金の場合
ちなみに持続化給付金の場合には表紙と1ページ目の2枚提出するルールとなっていました。
特別定額給付金は自治体により異なりますが、私が住んでいる自治体では口座番号とカナ氏名がわかる部分となっていましたね。
ほとんどの銀行の場合、表紙をめくった1ページ目がそれにあたるでしょう。
残高や取引内容の確認のための場合
残高や取引内容の確認のための場合には追加で取引欄の提出も必要となります。
例えば目黒区の介護保険の場合は以下のルールになっています。
申請日の月の直近2か月の預貯金の入出金取引 と申請日現在の残高を確認できる写しをご提出ください。
出所:目黒区「通帳等の写しについて」より
こちらの場合に必要なものは最終的な残高と申請日の月の直近2か月の預貯金の入出金取引ということですね。
これはその手続内容によって異なりますので案内等をしっかり確認しましょう。
ネット銀行や無通帳口座の場合の「通帳のコピー」(写し)
多くのネット銀行や無通帳口座は通帳がありません。
また、ネット銀行でなくても最近はオンラインのみで通帳を不要とすることもできます。
そのようなケースの場合は「通帳のコピー」(写し)としてどこを提出すればよいのでしょう?
振込先口座の確認のための場合
まずは振込先口座の確認のための場合です。
こちらも考え方としては前述の通帳コピーと同様です。
以下の必要情報を確認できる部分を提出できればよいのです。
- 口座名義人(フリガナ)
- 金融機関名
- 支店名(店番号)
- 口座種別
- 口座番号
ただし、これが全て載ったページって意外とないんですよ。
それ用に設計していないから仕方ないのかもしれませんが・・・・
私も特別定額給付金の申請をマイナンバーカードで行いましたが、楽天銀行で口座番号と口座名義カナ氏名がわかる箇所がすぐに見つからず楽天銀行の利用は断念しましたね(笑)
詳しくはこちらを御覧ください、
最近は特別定額給付金や持続化給付金で問い合わせが多いのか、各ネット銀行が以下のように案内をしています。
それに従うとよいでしょう。
新生銀行
新生銀行は以下のような案内を出しています。
公的機関などに通帳コピーの提出を求められた際は、その目的が、口座番号・店番号・名義人名の確認だけの場合、キャッシュカードのコピーをご提出ください。新生銀行の口座は通帳を発行しておりません。
出所:新生銀行 よくある質問「通帳のコピーを公的機関へ提出したい場合、何を提出すればいいのか教えてください。」より
キャッシュカードの提出を推奨されているんですね。
ただし、キャシュカードでOKとするのかはその団体にもよりますからあらかじめ確認しておくとよいかもしれません。
住信SBIネット銀行
住信SBIネット銀行は以下のような案内を出しています。
当社WEBサイトログイン後のお客さま情報照会に以下が表示されています。書類の提出先へ事前にご確認のうえ、必要に応じて画面印刷等を行ってください。
・金融機関名
・支店名(支店コード)
・口座番号
・口座名義人フリガナ等※口座確認書類として、デビットカード一体型キャッシュカードのコピーをご提出なさらないようご注意ください。
出所:住信SBIネット銀行 「振込先口座の確認書類が必要です。通帳の代わりになるものはありますか。」
セキュリティの観点だと思いますが、デビットカード一体型キャッシュカードのコピーの提出は辞めておいた方がよいと案内していますね。
楽天銀行
楽天銀行は特別定額給付金用に専用記事として以下のような案内を出しています。
キャシュカードの場合:
カードの表面に金融機関名・支店番号・口座番号・口座名義が記載されています。セキュリティの観点から表面のクレジットカード番号・デビットカード番号(16桁)、裏面のセキュリティコード(3桁)の情報を塗りつぶしてご提出ください。口座情報画面の場合:
・PCサイト:ログイン後画面の上部【●●様の口座 支店●●●支店 口座番号●●●●●●】
・スマートフォンサイト:ログイン後画面の中央右、「口座情報」の項目
※上部の金融機関名も入るように撮影をお願いします。出所:楽天銀行 「特別定額給付金の受け取りについて」より
楽天銀行もセキュティの観点でクレジットカードやデビットカードが紐付いたキャッシュカードの場合は番号塗りつぶしを推奨しています。
残高や取引内容の確認のための場合
残高や取引内容が必要な場合も同様ですね。
必要情報を載せる形で印刷やコピーする必要があります。
新生銀行
新生銀行は以下のような案内を出しています。
新生パワーダイレクト(インターネットバンキング)にて、「新生お取引レポート」の印刷や「入出金明細」の参照等も可能です。書面にて新生お取引レポートの再発行が必要な場合は、お手続きフォームよりご依頼ください。
出所:新生銀行 よくある質問「通帳のコピーを公的機関へ提出したい場合、何を提出すればいいのか教えてください。」より
住信SBIネット銀行
住信SBIネット銀行の住宅ローン側として以下の案内を出しています。
WEBサイト等で入出金明細を印刷できるようであれば、直近1年分を印刷し必要書類としてご提出ください。
印刷等ができない場合は、現在お借入の金融機関へ直接お問合せいただき、直近1年分の入出金明細をお取寄せください。出所:住信SBIネット銀行「通帳がない銀行で借りているので通帳の写しが用意できません。」
まとめ
今回は「「通帳のコピー」(写し)を提出。なぜ必要?どこをとる?ネット銀行は?などよくある疑問を解決」と題して通帳コピーにまつわる疑問点をみてきました。
「通帳のコピー」(写し)を提出ってよくある話ですし、簡単なように見えてミスが多い箇所です。
あらかじめ今回ご紹介した内容等は把握しておきたいものです。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。