ふるさと納税に大きな罠。確定申告を行なうとワンストップ特例が無効になるってご存知でした?

ふるさと納税を前年にやった方にぜひやっていただきたいことがあります。

それは市役所から5月下旬から6月上旬くらいに送付されてくる「住民税決定通知書(納税通知書)」をチェックすることです。

これをみればちゃんとふるさと納税が住民税に反映されているのかが分かるのです。

実はふるさと納税やっただけで満足している方も多いですが、うまく住民税に反映されないというのが意外と多いそうです(市役所の方談)

そんな私も2019年にやらかしてしまっていたんですよ。

今回はそんなふるさと納税のやらかしで非常に多いワンストップ特例が無効になるという話をご紹介しましょう。
ふるさと納税の大きな罠といっても良いかもしれません。

確定申告をするとワンストップ特例が自動的に無効になる

あまり大々的にアナウンスもされていないので、知らない方が多いのが表題の話。

確定申告をするとワンストップ特例が自動的に無効になる
んですよ。
一応、ふるさと納税のポータルサイトのQ&Aなどには注意書きもありますがそこまで読んでない人も多いでしょう・・・

確定申告を行うと、対象期間に行ったワンストップ特例制度への申請がすべて無効になりますので、ワンストップ特例制度の申請を行った寄付分も含めて、申請を行ってください。

出典:さとふる よくあるご質問より

ワンストップ特例とは

まず今回の話の前提となるワンストップ特例について解説しておきましょう。

ワンストップ特例とは確定申告を行わなくてもふるさと納税の寄付金控除を受けられる仕組みです。

ふるさと納税先の自治体が、1年間で5自治体までであれば、この制度を活用できます。

通常、寄附金控除は年末調整ではできませんので確定申告手続きをします。

しかし、ふるさと納税だけしか確定申告が必要ない人だと手間暇掛かりますよね。

そこでワンストップ特例という制度ができて自動的に個人住民税の控除が受けられるような仕組みとなっているのです。

なお、ワンストップ特例を受けるためには提出期限までに各自治体に申請書類を提出する必要があります。

期限は自治体により異なりますが、多くは翌年の1月10日までのところが多いです。

ワンストップ特例が無効になったらどうなる?

それではワンストップ特例が無効になったらどうなるのでしょう?

ふるさと納税を住民税に反映させるためには確定申告でふるさと納税の記載が必要となります。

下記の寄付金控除欄と

第一表寄付金控除
第一表寄付金控除

第2表の所得から差し引かれる金額に関する事項の「寄付金控除欄」

こちらには前述の金額と寄付先の名称及び所在地を記載します。

第二表寄付金控除
第二表寄付金控除

また、同じ第2表の住民税・事業税に関する事項の「寄付金税額控除欄」ですね。

確定申告の内容は問わない

ワンストップ特例が無効になるのは確定申告の提出内容は関係ありません。

医療費のみ。配当所得のみが該当しての確定申告でもワンストップ特例は無効になります。

普段、あまり確定申告をしない方がひっかかりやすい罠といってもよいでしょう。

ワンストップ特例が無効になった場合の対応方法

それではもし、ワンストップ特例が無効になっているのを知らずにそのまま通常の確定申告をした場合の対応策を考えましょう。

まずは本当に反映されていないのかを確認してみてくださいね。

確定申告をやり直す(e-TAX可能)

確定申告でワンストップ特例が無効になって寄付金控除の適用が受けられなかった場合、まず考えられるのが確定申告のやり直しです。

確定申告書の提出期限から5年以内であれば更生の請求手続きを取ることによって寄付金控除の適用が受けられます。(つまり、住民税を減らせる)

更生の請求書は専用フォーマットでの手続きとなります。

税務署の窓口でももらうことができます。

詳しくは国税庁のこちらのページを御覧ください。

書き方自体は難しくありません。

>>国税庁[手続名]所得税及び復興特別所得税の更正の請求手続

なお、更生の請求はe-TAXでも可能です。

ただし、更生の請求の場合には確定申告時と違いe-TAXでも「寄付金受領証明書」の郵送が必要となりますのでご注意ください。

手間暇は結構掛かりますね。

ワンストップ特例だからいらないやと寄付金受領証明書を捨ててしまっているようなケースではふるさと納税先の自治体から取り寄せなどが必要になります。

また、申告の期限内であれば「更生の請求」ではなく「訂正申告書」となりますのでご注意ください。

市役所の窓口で手続き

もう一つの方法が市役所の窓口で手続きをするという方法です。

住民税部分以外に変化がない場合は市役所だけの手続きで問題ないとのことですが、自治体等によっても対応が異なる可能性もありますので詳しくは市役所や税務署にお尋ねください。

前述のミスを私がやらかした際には市役所の手続きだけでよいとのことで処理しています。(確定申告の修正は不要)

こちらの場合には市役所に出向いて住民税用の確定申告書類をその場で書き直して再度提出する形となります。

必要なものは以下です。

●本人確認書類
●印鑑(自治体によっては不要)
●寄付金受領証明書(税務署未提出の場合)

こちらも寄付金受領証明書が必要となります。

私も前述のミスの際には市役所で手続きしましたが、10分程度で終わりましたね。

その後の流れ

当然、申請をすると住民税の金額が変わってきます。

そのため、再度申請した書類を元に計算して「住民税決定通知書(納税通知書)」を「納付書」を送付する形となります。

私の場合には1ヶ月位かかるかもしれないとのことでしたが、間に合わなければ6月末の住民税分については現在の納付書でそのまま納付してもらい、差額がでれば後日修正もしくは返金するとのことでしたね。

まとめ

今回は「ふるさと納税に大きな罠。確定申告を行なうとワンストップ特例が無効になるってご存知でした?」と題してワンストップ特例は確定申告をすると無効になってしまうという話をみてきました。

ふるさと納税は大変オトクな制度ですが、どうしても税金が絡んでくるのでこのような複雑な話もでてきます。

まずは自分のふるさと納税がちゃんと反映されているのかを確認してみてくださいね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

「シェア」、「いいね」、「フォロー」してくれるとうれしいです

ふるさと納税に大きな罠。確定申告を行なうとワンストップ特例が無効になるってご存知でした?
最新情報をチェックしよう!