引っ越しをするときに近所にスーパーやコンビニ、駅があるかなどの利便性や家賃は多くの方がチェックされると思います。
逆にあまりチェックされないのがガスです。
ガスは地区により都市ガスとLPガス(プロパンガス)のどちらが利用できるのが変わるとても重要なポイントなんですよ。
実はこの都市ガスとLPガスで料金がぜんぜん違うんですよ。
せっかく家賃の安いところに住んでもガス代でその分高くつく・・・なんてこともよくある話です。
今回はガスの話を見ていきましょう。
都市ガスとLPガスはどう違う?
一般家庭で利用されるガスは都市ガスとLPガス(プロパンガス)の2種類があります。
この2つはぜんぜん違う仕組みでガス料金もかなり違うんですよ。
都市ガスとは
都市ガスは液化天然ガスを主成分としたもので、地中のガス管を通じて供給されます。
そのため、都市ガスを供給するためにはガス管を地中に張り巡らせる必要があるのです。
ちなみに経済産業省によると都市ガスの供給区域は国土全体の約6%、都市ガスの普及率は46%とのことです。
都市ガス導管網が敷設された供給区域は国土全体の約6%
供給区域内世帯数は全国世帯数の約3分の2
都市ガス普及率は約46%(平成26年度末)出典:経済産業省 電力及びガスの小売全面自由化について より
つまり、半分の方は都市ガス、半分の方はLPガスなんですよ。
ガス管を地中に張り巡らせるのはかなりお金が掛かることから、人口が多い地区を中心に集中して整備されている形となっています。
そのため、東京や大阪などは普及率が80%を超えています。
下記グラフの通りかなり地域差があるんですよ
出典:経済産業省 電力及びガスの小売全面自由化について より
LPガス(プロパンガス)とは
LPガスは液化石油ガスのことで、プロパンガスとかLPGとも呼ばれます。
ガスは充填されたボンベを各家庭に配送することで、各家庭ごとに供給。
都市ガスの範囲となっていない地区は基本的にLPガスとなっています。
LPガスを使っているかは自宅の敷地内にガスボンベがあるかどうかですぐわかりますね。
都市ガスとLPガスでは料金がかなり違う
都市ガスでもLPガスでもできることはそれほど変わりませんが、価格がかなり違うんですよ。(火力はLPガスの方が強いそうです)
そもそもの原料が都市ガスは液化天然ガス、LPガスは液化石油ガスと違いますし、LPガスはボンベを各家庭に配送するという作業が伴いますので高くなってしまうのです。
また、そもそも都市ガスとLPガスでは料金に対するルールも違うんですよ。
都市ガスは「総括原価方式」という方法で計算されていて「ガス事業法」で原価に対しての料金設定の制限がありました。
一方、LPガスは小売業者が自由に価格設定ができる「自由料金制」が取られています。
つまり、価格の設定はガス事業者に委ねられているのです。
そのため、事業者によって価格が違いますので一概には言えませんが、概ね都市ガスの1.2倍〜2倍がLPガスという感じになります。
私も昔、LPガスのところに住んでいて都市ガスのところに引っ越したらガス代が半額近くになってびっくりしたなんて事がありましたね。
ガス代って意外と高いですから、多少の家賃の差なんかはその地区が都市ガスなのか、LPガスなのかで逆転しちゃうんですよ。
ガスコンロや給湯器も違う
ちなみにガスコンロや給湯器も都市ガス用とLPガス用で分かれています。
間違えて買っても使えませんのでご注意ください。
下記のように同じコンロでも都市ガスバージョンとプロパンガスバージョンで分かれているんですよ。
ちなみにガスコンロさらに右の火力が強いもの、左の火力が強いものでバージョンがあります。
LPガスから都市ガスへ変更できないのか?
LPガスを使っている家庭は、少しでも安い都市ガスへ変更できないか?と考えると思います。
これができるかどうかはどの地域に住んでいるかによって異なります。
都市ガス対象地区なら
都市ガスがすでにLPガスを選択している場合は、別途配管工事等を行うことで都市ガスにすることが可能です。
前述のように供給区域内世帯数は全国世帯数の約3分の2ですが、都市ガス普及率は約46%です。
つまり、都市ガスが来ているのにLPガスを選択されているご家庭もそれなりにあるんですよ。
ただし、工事にそれなりにお金が掛かりますし、前述のようにガスコンロや給湯器の変更が必要となります。
いくら都市ガスとLPガスで価格差があるとはいっても工事代と機器変更代をペイできるのかは微妙ですので一度ガス会社にご相談ください。
都市ガス対象外なら
都市ガス対象外地区の場合は基本的に変更は不可能です。
都市ガスの供給地区になるのを待つしかありません。
前述のとおり、日本の国土の6%程度しか対象となっていないんですよ。
出典:経済産業省 電力及びガスの小売全面自由化について より
ガスが高いならオール電化にしてしまうって手もありますね。
ガス業者の乗り換えで安くできるケースも
2017年にガスは小売が全面的に自由化されています。
そのため、ガスは事業者によってかなりの価格差があるんですよ。
ですからガスの事業者を乗り換えてしまえば価格を下げることができる可能性もあります。
電気会社がガスを提供していてまとめて利用すると安くなるケースなんかもあります。
例えばLPガスを利用している方は下記のような比較サイトで検索してみると良いでしょう。
都市ガスの場合はいろいろな業者が電気とセット割なんかを提供していますのでそういうのを利用してみても良いでしょう。
私も乗り換えていますね。
まとめ
今回は「引っ越しをするなら知っておきたい都市ガスとLPガスの違い。料金も全然違います」と題してガスについてみてきました。
ガスって意外と盲点となっているんですが、地区によってこれだけ差があります。
引っ越しするなら家賃などだけでなく都市ガスなのかLPガスなのかってチェックも必要でしょうね。
電気代を気にする人は多いのにガス代って結構高い割にそこまでな気も・・・
また、引っ越しするなら敷金等についてのルールも知っておきましょう。
知らないとボッタクられてしまいますよ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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