先日、面白い話を聞きました。
最大1億円が補助されることで中小企業診断士界隈で大きな話題となっている事業再構築補助金の申請内容でコインランドリー、太陽光発電、セルフ脱毛、唐揚げ、フルーツサンドが異様に多いという。。。
私の元にも太陽光発電とフルーツサンド、セルフ脱毛は相談がありましたね・・・
フルーツサンドはある税理士法人がほぼコピペ申請で大量に通していたことが問題になり、採択取り消しになってしまったようですし、コインランドリー、太陽光発電はそもそも大半の事業者が採択されなかったようなのですが・・・(唐揚げとセルフ脱毛はそれなりに採択されたよう。。。)
フルーツサンドや唐揚げ、セルフ脱毛は最近人気がありますし、太陽光発電も震災以降買取価格が高く優遇されています。
そのため、人気となるのはわかりますが、コインランドリーはなぜなんだろう?ということが気になりました。
調べてみたらコインランドリーも太陽光発電投資と同様に最近になり人気となっている投資法なんですね。
利回り10%以上と謳っている業者が多いようです。
今回はそんなコインランドリー投資について見ていきましょう。
コインランドリー投資とは
コインランドリー投資とはその名前のとおり、コインランドリーのオーナーになる投資法です。
コインランドリーですから普通の事業と違って一旦、スタートしてしまえばそれほど手間暇が掛かりませんので不動産投資や太陽光発電と同様に人気のある投資法となってきているとのこと。
たしかに最近うちの近所にも新たなコインランドリーが数店オープンしていますね。
コインランドリー投資のメリット
コインランドリー投資のメリットは、まず不動産投資と同じくそれほど手間暇がかからない投資法なのに、不動産投資と比較して初期費用が少ないことにあります。
さらにコインランドリーは基本的に人が常駐するなんてことはありませんので人件費もほとんどかかりません。
清掃と集金と消耗品等の補充、トラブル対応くらいだとのことでサラリーマンの方が副業でも対応できるレベルなんですよ。
また、不動産投資でよくある空室リスクがありません。(お客さんがこないリスクはあります)
さらに大きいのが中小企業等経営強化法に基づく税制措置があることです。
つまり、税金面でもかなり有利なんですよ。
具体的にはコインランドリー経営に必要な設備・機械の購入に掛かったお金について以下のどちらかが適用することができる可能性があるのです。
・10%の税額控除
つまり、どちらにしても税金が安くなるってことですね。
手間暇かからず、初期費用も少なめ、人件費もかからず税金面でも有利。。。
これだけ聞くとかなり魅力的なビジネスのような感じがしますよね。
それを謳ってコインランドリーのFC(フランチャイズ)なんかも大量発生しているようです。
優良なFCもあれば悪徳では?と思われるFCもあるとのこと。
コインランドリーFCは利回り10%以上を謳っているところが多いですね。
そのため、コインランドリーが増えていますし、始める人も増えているのです。
コインランドリー投資のデメリット
ただし、コインランドリー投資にも当然デメリットはあります。
特に大きいのが集客できないと採算が取れないという部分でしょう。
コインランドリーを稼働させるには電気代、水道代という変動費。
土地や建物を借りていれば家賃という固定費が発生します。
それらをペイできるだけ集客できるのかということです。
前述のようにコインランドリーはビジネスとしてチャンスと多数の方が参入していますので地域によっては激戦となっていますしね。
特にコインランドリーのようなビジネスは立地が成否のウエイトを占めます。
はじめた当初はよい立地だったとしてもあとから競合が出店してこれば事情は大きく変わってしまいます。
しかし、一度出店した場所を変更するのも容易ではありませんのでそのあたりもリスクとなりそうです。
不動産投資とよく比較されますが、一度入居いただければ安定する不動産投資と違って、コインランドリーは常に集客が必要となりますのでそのあたりはよりリスクとなるかもしれません。
また、最近増えているのが防犯面の問題です。
コインランドリーには基本的に人を常駐させているところは少ないですから犯罪も起こりやすいんですよ。
そのあたりをどうカバーしていくのかもあります。
コインランドリー投資を始めるなら考えたいこと
今まで見てきたようにコインランドリー投資はメリットも大きいですが、デメリットもある投資法です。
もしコインランドリー投資をはじめたいと考えた方は以下の点をしっかり考えてみてください。
立地がかなりのウエイトを占める
まずはどこにコインランドリーを作るかという立地の部分が成否のかなりのウエイトを占めます。
しっかり考えて出店すべきでしょう。
例えばその地域の商圏人口はどれくらいで、住んでいる人の層、年齢、所得など。
競合となり得るコインランドリーはあるのか。
人の流れはどうなっているのか
アクセスは良いのかなど考えることはたくさんあります。
よく分析してから始めよう
ですのでまずは立地の部分をよく分析してから始めるべきです。
これは不動産投資でも基本は同じですね。
販売士的に言うとネルソンの立地原則8項目を考えるとよいでしょう。
- 現在の商圏の潜在力
- 商圏の接近可能性
- 商圏の成長可能性
- 中間阻止性
- 累積的吸引力
- 両立性
- 競争回避
- 経済性
これらは各種統計情報で確認できる部分もあります。
例えば以下のサービスなどは国及びその外郭団体が運営しており無料なのでおすすめです。
よくよく調べて始めても
- 近所に競合が出店する
- 商圏が大きく変わるようなイベントが発生
するなんてこともありえますけどね。
経営計画をしっかり作る
また、売上や経費、借入金があればその返済計画も含めてしっかりとした経営計画を立てておくことも必要でしょう。
これはやりすぎということはありませんのでできるだけ綿密に計画すべきです。
綿密に計画をしてても外れることは当然ありますが、予めしっかり分析して本当に成功できるのかを検討することが大事となります。
計画時点で成否が心配なレベルなら辞めたほうがよいでしょう。
コインランドリーFCの多くは利回り10%以上と謳っているところが多いです。
それが本当に実現可能なのかしっかり分析してあげることが必要です。
多くの場合はうまく行った場合そのくらいというだけなんですよ・・・
経営計画をしっかり立てることでお金も借りやすくなりますし、前述したような商圏の変化があったときにどうするのかの判断もつきやすくなりますしね。
まとめ
今回は「なぜコインランドリーを始める人が多いのか?コインランドリー投資について考える」と題してコインランドリー投資について考えてみました。
初期投資が低めとは言え立地にもよりますが、2,000万円くらいは掛かるようです。
税金面の優遇があるとは言え、それだけで投下資金がペイできる訳では当然ありません。
たしかに需要は多いようですが、その分競合も多いです。
始めるなら失敗しないようにしっかり立地を分析して経営計画を作っていきましょうね。
前述のようにFC企業もピンきりなようですし、全面的に信用するのはおすすめしません。
かならず自分でしっかり分析をすることが大事です。
その覚悟と時間がないなら辞めたほうがよい、リスクがそれなりにある投資であることは認識しておきましょう。
どちらにしてもそんな楽で絶対成功するような投資法は存在しないと言ううことです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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