NTTが株式分割。株式分割とはなにか?なぜ行われるのか、株価への影響などを解説

先日、NTTが6月に1株につき25株に株式分割をすることを発表して大きな話題となっています。

NTTの株を買いたい人は多かったものの、株価が高くて手が出なかった方も多いので嬉しいニュースかもしれません。

今回はそんな株式分割について解説していきます。

株式分割とは

まずは株式分割とは何かについてみていきましょう。

株式分割は簡単に言えば言葉のとおり、株式を分割することです。

今回のNTTは1対25です。

これは1株が25株になる。

つまり、1株持っている方は株式分割後に追加で24株もらえることを指します。

100株持っている方は2,500株になるってことですね。

株式分割をしても理論上の価値は変わらない

これだけ聞くとかなり得した感じがするかもしれませんが、理論上は得でも損でもありません。

株の価値は変わらないようになってるのです。

例えば1,000円の株を100株持っていたとしましょう。

この場合に1対10の株式分割が行われると所有数する株は1,000株となります。

しかし、株価は1,000円だったものが100円となってしまうのです。

株式分割をする前は1,000円の株を100株ですから10万円の価値。

株式分割後は1000円の株を1,000株ですからこちらも10万円の価値なんですよ。

つまり、株式分割しても理論上は得も損もしないのです。




買いやすい価格になり株価が上がるケースも

あくまで理論上は株式分割しても得も損もありません。

しかし、株式分割をすることで株価が上がりやすくなるということはありえます。

個人投資家が買いやすくなるからです。

株式分割をすることでその企業の株を投資するために必要な最低単価が低くなりますから買いやすくなります。

そうなれば注文されやすくなり株価が上がるという流れです。

昔にライブドアが株式分割を100分割をして株価が高騰したことがありましたが、そういう期待が大きいんですよ。

ちなみにライブドアの株券は未だに持ってたりします笑

昨今の株式分割事例

過去にはいろいろな会社が株式分割を行っています。

その後の株価はどうなのでしょう?

任天堂の場合

任天堂は2022年に株式分割を行っています。

分割発表時の2022年5月13日時点の株価は57,250円でした。

100株単位ですから購入には最低5,725,000円必要なんですよ。

他の株と比べてかなり高いですよね。

欲しくても手が出なかった方も多いと思われます。

しかし、10分割すれば株価がそのままなら572,500円で買えるようになるということです。

ちなみに分割が実際に行われた9月30日の株価(初値)は5,950円でした。

間がかなり空いていますので分割発表だけが理由ではないでしょうがかなり上がっていましたね。

アルファベット(グーグル)の場合

アメリカではアルファベット(グーグル)も同じです。

2022年7月に株式分割を行っています。

5月13日時点で1株2,321.01ドルでした。

日本円(1ドル130円計算で)にすると301,731.3円です。

米国株は1株単位で買えますので任天堂と比較すると買いやすいですが、他のアメリカ株と比較するとかなり高めとなっています。

それが20分割ですから15,086円から買えるようになるのです。

ちなみに分割が実際に行われた7月1日の株価(初値)は2,200ドルでした。

こちらは少し下がってしまっていますね。(他の要因があるので一概には言えません)

なお、アルファベットの株はGOOGとGOOGLが上場するなど、少々ややこしい点もありますのでこちらで解説しております。

端株が買いやすくなり影響は少なくなっているか

ただし、最近は日本株だと1株単位で買えるLINE証券なんかもありますし、端株売買が多くの証券会社でできるようになってきました。

ですからライブドアの分割の頃と比べると株式分割して高騰するという期待は少なくなっていますけどね。

また、米国株は初めから1株単位で買えますから、日本株と比べるとそこまで影響が大きい話ではないんですよ。



NTTが株式分割を行う理由

それではなぜNTTが株式分割を行うのでしょう。

概要とともに確認してみましょう。

分割の目的

目的としては以下のように発表しています。

2024年から新しいNISA制度が導入されることも踏まえ、株式分割を行い、投資単位当たりの金額を引き下げることにより、より投資しやすい環境を整え、当社グループの持続的な成長に共感していただける投資家層を幅広い世代において拡大することを目的としております。
なお、今回の株式分割を行うことにより、東京証券取引所が明示している望ましい投資単位の水準(5万円以上50万円未満)を外れることになりますが、単元未満株主が増加している現状などを踏まえ、投資環境を整えることで、議決権を有する株主として当社株式を保有していただきたいと考えております。今後の投資単位の水準については、新しいNISA制度導入後の株式市場の動向や株主構成の変化等を総合的に勘案しながら、引き続き検討してまいります。

出典:NTTグループ 株式分割および株式分割に伴う定款の一部変更に関するお知らせ

理由としては投資家の幅を広げるということですね。

株を持つとファンになるみたいなところもありますから(逆もあり)それを狙ってのことかもしれません。

分割の概要

2023年6月30日(金)を基準日として、同日付の株主の所有する当社普通株式を、1株につき25株の割合をもって分割いたします。
2023年6月30日(金)に1株をもっていると25株になるってことですね。
NTTの株は現在4,000円前後ですから1単元(100株)買うのに約40万円掛かりました。
しかし、分割後は株価そのままなら1万6千円ほどで1単元買えることになります。
かなりハードルが下がりますね。
アメリカ株は1株単位で買えるためそのくらいの金額当たり前(もっと安いところが多い)なので今後この流れが広がってくると良いと思います。




まとめ

今回は「任天堂やグーグルが株式分割。株式分割とはなにか?なぜ行われるのか、株価への影響などを解説」と題して株式分割についてみてきました。

NTTの株が買いたいと思っていた方は買いやすくなってありがたい話ですね。

短期売買の方は分割の権利取り前に買うというのもありな戦略かもしれませんね。

しばらくの株価は注目ですね。

お知らせ:You Tubeはじめました。

You Tube「お金に生きるチャンネル」をはじめました。

You Tubeでも少しでも皆様のお役に立てる動画を定期的に発信していきますのでチャンネル登録をぜひよろしくお願いいたします。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
株式分割とはなにか?なぜ行われるのか、株価への影響などを解説
最新情報をチェックしよう!