楽天証券からまた大手初のサービスが出てきました。
最近改悪続きの楽天経済圏ではありますが、証券業界において新しいことをはじめるのはだいたい楽天証券からですね。
今回は楽天証券が新たに始める国内株式の単元未満株取引サービス「かぶミニ™」についてご紹介しましょう
楽天証券のかぶミニ™の概要
国内株は通常100株単位での購入となります。
例えば株価が1,000円なら10万円必要ってことですね。
それでは少し敷居が高いので、1株ごとに買えるように証券会社が独自に行なっているのが単位未満株サービスです。
大手ネット証券やスマホ証券で多く実施しているサービスなのですが、楽天証券は後発で単元未満株取引サービス「かぶミニ™」を発表しました。
主な概要は以下のとおりです。
内容 | 国内株式を単元株数(通常100株単位)にかかわらず、1株から取引可能に |
取引可能数量 | 1株以上単元株未満 |
対象口座 | 特定口座、一般口座、NISA口座 *未成年口座、つみたてNISA、ジュニアNISA口座は対象外 *2024年1月開始予定の新NISA制度でも利用可能 |
取引時間 | リアルタイム取引:9時00分~11時30分、12時30分~15時00分 寄付取引:前場寄付 |
取引銘柄 | 全1,000銘柄(リアルタイム取引:100銘柄、寄付取引:1,000銘柄) |
「ポイント投資」 | 対象 |
手数料 | 後日発表 |
単位未満株の売買は多くの証券会社で始まっていますが、他社にはないメリットがいくつか有るんですよ。
単位未満株でもリアルタイム売買が可能
まず「かぶミニ™」の最大のポイントはリアルタイム・寄付き、両方の取引ができるということです。
リアルタイム取引ができるのは、大手オンライン証券で初めてとなります。
例えばSBI証券の東証銘柄の場合は当日前場始値、当日後場始値、当日後場引け(終値)、翌営業日前場始値での注文となりますが、もう少しピンポイントで注文が出せるってことですね。
当然、日計り取引も可能です。
つまり、デイトレード的なこともできるようになるってことです。
単位未満株なら数百円から売買ができますから、デイトレードの敷居がかなり低くなりそうです。
これは嬉しいですね。
なお、ビジネスモデル特許出願中(2023年3月1日現在)とのことでどの部分の特許かわかりませんが、他社が追随できるのでしょうか。
楽天ポイントで単元未満株が買える
また、楽天証券のポイント投資にも対応とのこと。
単元株取引と同様に1ポイント=1円分として「楽天ポイント」で買えるようになります。
ポイントはそこまで貯まりませんので、少額から投資ができる単位未満株とは相性が良さそうです。
ポイントが貯まったら好きな株に交換していくみたいなこともできますね。
少額投資の株の売買といえばSBIネオモバイル証券で可能ですが、今の時点では差別化のためかSBI証券ではできないんですよ。
これは楽天証券のストロングポイントとなりそうです。
NISAでも利用が可能
また、NISAでも利用が可能とのこと。
これも嬉しいですね。
貯金箱に500円貯金をする感覚でNISAに単元未満株を集めていくみたいな楽しみ方もできそうです。
なお、2024年1月開始予定の新NISA制度でも利用可能とのこと。
新NISAは非課税期間が無制限となりますのでさらに楽しみが増えそう。
2023年4月を目処開始
なお、具体的な開始時期は発表されていません。
あとは取引手数料に注目
非常に魅力的な楽天証券の「かぶミニ™」ですが、あとは未発表の取引手数料が注目ですね。
すでにSBI証券は単位未満株(S株)は買付:無料(0円)売却:0.55%(最低55円)、マネックス証券は買付:無料(0円)売却:0.55%(最低52円)となっています。
これに対抗してくるのかな。
参考:他社の単元未満株取引との比較
参考までに主な他社の単元未満株取引サービスと今回発表された「かぶミニ™」を比較してみましょう。(松井証券は売却のみしかできませんので表に載せていません)
※スマートフォンの方はスクロールしてお読みください。(2023年3月1日現在)
楽天証券 | SBI証券 | マネックス証券 | auカブコム証券 | SBIネオモバイル証券 | LINE証券 | 日興フロッギー | |
リアルタイム取引 | ○ | ✕ | ✕ | ✕ | ✕ | ○ | ✕ |
ポイント投資 | ○ | ✕ | ✕ | ○ | ○ | ○ | ○ |
自動入出金 | ○ | ○ | ✕ | ○ | ✕ | ✕ | ✕ |
日計り取引 | ○ | △ | ✕ | △ | △ | ○ | ✕ |
手数料(買付時) | 未発表 | 無料 | 無料 | 約定代金の0.55% (最低52円) ※積立購入時は無料 | 月額220円で取引し放題(50万円以下) | 0.35% | 無料 |
手数料(売却時) | 未発表 | 約定代金の0.55% (最低55円) | 約定代金の0.55% (最低52円) | 約定代金の0.55% (最低52円) | 月額220円で取引し放題(50万円以下) | 0.35% | 売却スプレッド0.5% 100万円超〜スプレッド1% |
NISA対応 | ○ | ○ | ○ | ○ | ✕ | ✕ | ○ |
取引可能銘柄 | 全1,000銘柄 (リアルタイム取引:100銘柄、寄付取引:1,000銘柄) | ほぼ全ての銘柄 | ほぼ全ての銘柄 | ほぼ全ての銘柄 | ほぼ全ての銘柄 | ほぼ全ての銘柄 リアルタイム取引1,500銘柄以上 | 東証上場株式3,760銘柄 |
参考:単位未満株の配当や株主優待
ちなみに単位未満株の場合に配当金や株主優待がどうなるかも解説しておきましょう。
まず、配当は問題なくもらえます。
私もLINE証券の口座開設キャンペーンをやっているときに単位未満株をもらいもったままですが、配当金はちゃんともらえてますね。
案内の書類を郵送してもらうのが悪いくらい少額なんですけどね笑
また、株主優待はその投資先により異なります。
多くは100株の単元株以上を保有しているのが条件となっていますのでもらえません。
ただし、一部1株だけ保有でももらえるところもあります。
そういうところを狙えば数百円から株主優待をゲットできますね。
ラテマネーを単位未満株にするとかなりの差
単位未満株はラテマネーの撲滅と相性がよいんですよ。
ラテマネーとはアメリカの人気資産アドバイザーのデヴィット・バック氏の著書「オートマチックミリオネア」で何度も出てきて使われる様になった言葉で、「何気なく習慣的に使ってしまうお金のこと」です。
別に無駄使いしてしまっているわけではありませんが、ちょっとしたお金を毎日何気なく使うことで実は合わせると結構な額になっているのです。
ラテとはスターバックスなどでよく飲まれるコーヒーのことで、スターバックスのラテはショートサイズ(小さいやつ)で1杯約415円。
出勤前に毎日飲むとすると1週間(出社が5日として)2,075円
月にすると22日出社だとして月に9,130円。
さらに1年間にすると109,560円となります。
もし22歳から65歳までその生活をつづければ4,711,080円の出費となります。
塵も積もれば山となるじゃないですが、かなり大きい数字となるんですよね。
もし、そのラテを飲むのを我慢して単位未満株を買っていたらかなりの差となりますね。
投資信託なども証券会社によっては100円から買えますが、金額がわかりやすい単位未満株のほうがラテマネーの代わりに使うには向いている気がします。
まとめ
今回は「楽天証券で単位未満株のリアルタイム取引が可能に。NISAも対応するぞ」と題して楽天証券が新た始める単元未満株取引サービス「かぶミニ™」をご紹介しました。
リアルタイム取引が可能な点とポイント投資が他社と比較した強みとなりそうです。
あとは手数料がどうなるか、取引可能銘柄がどこまで増えるかという点が注目ですね。
他社が対抗してくるかも見ものです。
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