ソフトバンクグループの利率4.75%のハイブリッド社債は買い?

ソフトバンク株式会社が社債の募集を開始します。

最近は株がイマイチなのもあり、債券の人気がかなり高いんですよ。

SBIホールディングスの社債などは発売日にはSBI証券のサイトのアクセスが困難になるほど人気となって即完売となっていました。

また、楽天の社債も高い利率や業績が悪いことから心配する声もありましたが、結局すぐ売り切れとなりました。
今回はソフトバンクグループの社債について解説していきます。
追記:当初5年の利率が4.75%(税引後3.785%)に決まりました。

ハイブリッド社債とは

それではまずは今回の話の肝となるハイブリット社債について解説していきます。

社債とは

まずは社債とはなにかという点から説明しておきましょう。

社債とは会社が資金調達を目的として、投資家からの金銭の払込みと引き替えに発行する債券のことをいいます。

簡単にいえば企業の「借金」です。

個人投資家からの借り入れと思えばよいでしょう。

社債は普通社債、転換社債などいろいろな発行方法があります。

その内容によってルールも違いますが、一般的には高めの利率が定められており、その利息をもらいつつ、満期や繰上償還時に額面で償還(買い取り)されます。

つまり、期日になれば元本が返ってくる上に利息がもらえるのでその分がプラスというわけです。

ただし、デメリットがあります。

企業が破綻した場合や経営が悪化した場合です。

その場合には、利息が滞ったり、元本が返ってこない可能性もあります。

また、社債は途中で換金したいと思っても株ほど売買が容易ではありません。

そのリスク分、利回りが高く設定されているんですね。

株式と債券の両方の特性を持ったハイブリット社債

ハイブリット社債は株式と債券の両方の特性を持った社債です。

社債は前述のように借り入れと同じですから会計上、負債となります。

負債が増えれば財務上の自己資本比率などの指数も悪化しますね。

各種格付がさがるでしょうし、投資家などへの見栄えが悪くなります。

しかし、ハイブリット社債の場合には会計上は負債という扱いに変わりはありませんが、格付け会社が一定の条件のもと資金調達額の一部を資本と見なし格付けを行なうのです。

格付けが変わったところで実質は同じなのですが、投資家への見栄えが悪くなりにくいという仕組みですね。

50%の資本性が認められた

ちなみに今回のソフトバンクグループのハイブリット社債は以下の条件で各付けされるとのこと

本ハイブリッド社債は、会計上は有利子負債である一方で、利息の任意繰延、超長期の償還期限、一般債務に比した劣後性など、資本に類似した性質及び特徴を有するため、格付機関(株式会社日本格付研究所及びS&Pグローバル・レーティング・ジャパン株式会社)より、資本性の認定(資金調達額の50%)を受ける予定です。

出典:SBI証券 ソフトバンクグループ株式会社 第6回利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債より

通常の社債よりも支払い順位が低い

ハイブリット社債はもう一つ特徴があります。

それは債券だけなく株式の特性をもっていることです。

債券ですから利率が定められており、満期や繰上償還時に額面で償還されます。

しかし、それ以外に特徴があるのです。

具体的には以下の点がそれにあたります。(第5回の記載)

利払の任意繰延、超長期の償還期限、発行体の清算時等に残余財産の弁済(支払い)順位が上位債務に劣後すること等の資本に類似した性質や特徴を有する

出典:SBI証券 ソフトバンクグループ株式会社 第5回利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債より

ちょっとわかりにくいですが、簡単に言えば普通の社債よりも元本および利息の支払い順位が低いということです。

会社が倒産すると残った財産を清算します。

その際に通常の社債よりも優先度が下になるってことですね。

お金が返ってきにくいということ。

また、利金の支払いや繰上償還を見送ることができるなど株のような裁量があるのも特徴となります。

利回りは高め

社債なのに資本として格付されるのは会社の都合であり、投資家としてはそれほど関係ありません。

また、社債よりも劣後している部分が大きいですから投資家としてはよりリスクが高めですよね。

その分、ハイブリット社債は利回りが高めに設定されます。



ソフトバンクグループ株式会社のハイブリット社債は買い?

それでは今回発行されるソフトバンクの社債の概要を見ておきましょう。

商品名ソフトバンクグループ株式会社 第6回利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債(劣後特約付)
発行体ソフトバンクグループ株式会社
取得予定格付BBB(JCR)
期間約35年
利率(仮条件)①当初5年固定利率 年4.75%(税引前)
②5年後以降※2 1年国債金利※3+ 当初スプレッド※1+0.25%
③20年後以降※2 1年国債金利※3+ 当初スプレッド※1+0.30%
④25年後以降※2 1年国債金利※3+ 当初スプレッド※1+1.00%

  • ※1 「当初5年固定利率」は4.75%および「当初スプレッド」は4.59%に決まりました。
    「当初スプレッド」とは、条件決定日に適用される5年国債の流通利回りへの上乗せ幅をいいます。
  • ※2 5年後以降の利金は1年毎に改定されます。
  • ※3 「1年国債金利」とは、利率基準日(改定後利率適用期間の開始日の2銀行営業日前の日)のレートとして財務省ウェブサイト内「国債金利情報」ページの「金利情報」(その承継ファイルおよび承継ページを含む。)に表示される1年国債金利をいいます。詳細は、目論見書をご確認ください。
お申し込み単位(額面)100万円以上、100万円単位
発行価格・償還価格額面金額の100%
当社お申し込み期間(予定)4/17(月)12:00 ~ 4/27(木)14:00
払込期日(発行日)2023/4/28
満期償還日2058/4/26
利払日毎年 4/28および10/28
初回:2023/10/28 最終回:2058/4/26(満期償還日)
利払繰延条項
  • 発行体はその裁量により、本債券の利息の支払いの全部または一部を繰り延べることができます。
  • 繰り延べられた利息の残高には、全額が支払われる日まで利率欄に定める利率による利息が付されます。
  • 繰り延べられた利息は、発行体がその裁量により、その全部または一部を支払うことができます。
  • 本債券の満期償還時または期限前償還時に、繰り延べられた利息の残高がある場合には償還日に支払われます。
期限前償還条項発行体はその裁量により、2028年4月28日(初回繰上償還可能日)以降の各利払日に本債券の全部(一部は不可)について額面100%で期限前償還することができます。
劣後特約以下(1)~(4)のいずれかの発生以降は、発行体の上位債務の債権が全額弁済等されるまで本債券の償還金および利子の支払は行われません。

  • (1)破産手続開始の決定
  • (2)会社更生手続開始の決定
  • (3)民事再生手続開始の決定
  • (4)日本法によらない破産手続、会社更生手続、民事再生手続きまたはこれに準ずる手続が外国において上記(1)~(3)に準じて行われる場合

上位債務には、2021年9月16日、2021年9月30日および2022年2月4日発行の劣後債を含みます。

発行額未定(4/14(金)決定予定)

投資格付はBBB(JCR)ですね。

ソフトバンクグループでは2021年5月にもハイブリット社債を発行していますが、その際もBBB(株式会社日本格付研究所)でしたね、

ハイブリット社債は通常の社債よりもリスクが高めなため、少し格付けも低くなるようです。

ただし、こういった格付はあまり当てにならない部分もあります。

例えばリーマンショックのきっかけとなり大きな問題になったサブプライムローンとかAAAがついてたりしましたしね・・・

ソフトバンクは孫さん次第か

ソフトバンクの社債は利回りの条件は悪くありません。

ソフトバンクは日本でも有数の規模の企業ですが、有利子負債の金額も日本有数の企業でもあります。

かなりレバレッジを効かせたアグレッシブな経営をしていますのでリスクは高めなのです。

さらに35年という期間を考えるとソフトバンクグループの代表の孫正義さんの後任がどうかという点も・・・

孫正義さんも現在65歳ですから35年後は100歳です。

孫正義さんが社長をするのは69歳までと公表していますからそこをどう考えるでしょう。

個人的には孫正義さんが社長のうちは大丈夫だと思いますが、それ以降はなんともわからないのがソフトバンクですね。

後継者問題が怖い部分はあります。

それでも日本でも有数の規模の企業ですから大丈夫だとは思いたいところですけどね。

利率が変更される仕組み

本社債は通常の社債と少々仕組みが異なります。

発行日からの5年間に適用される利率は4月14日(金)に決まりますが、2028年4月28日(当初5年経過後)以降は毎年利率が変わる形となります。

ちょっとややこしいですが、5年後以降の利率は以下のように決定されます。

ソフトバンクグループ社債

出典:SBI証券 ソフトバンクグループ株式会社 第6回利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債(劣後特約付)

当初5年の利率は4.75%で決定しておりますので、それに基づいて計算すると

当初5年固定利率(仮定):4.75%
5年国債流通利回り:0.16%
当初スプレッド:4.75% - 0.10% = 4.59%
そして5年国債流通利回りが0.16%だったので当初スプレッドは4.59%となります。
この場合の5年後以降の利率は、下記の計算式に基づいて決定されます。
5年後以降  1年国債金利 + 4.59%(当初スプレッド)+0.25%
20年後以降 1年国債金利 + 4.59%(当初スプレッド)+0.30%
25年後以降 1年国債金利 + 4.59%(当初スプレッド)+1.00%
つまり、国債金利 に当初スプレッドを足したものにさらに5年〜19年は+0,25%、20年〜24年は+0.3%、25年〜は+1%ということです。
ちょっとややこしいですが、購入する側としては有利なルールですね。
ただし、「発行体はその裁量により、2028年4月28日(初回繰上償還可能日)以降の各利払日に本債券の全部(一部は不可)について額面100%で期限前償還することができます」という文言がありますので5年以降は償還される可能性がありますのでご注意ください。

どこで買えるの?

なお、ソフトバンクグループ株式会社 第6回利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債(劣後特約付)は以下の証券会社で買うことができます。

SBI証券
大和証券
野村證券
みずほ証券
岡三証券
SMBC日興証券
東海東京証券
水戸証券
債券はどこで買っても基本は同じですが、一部キャンペーンが実施されるケースがあり、その部分が差となりますね。
SBI証券では最大10万円分の債券が当たる債券Wキャンペーンを実施していますのでおすすめですね。




まとめ

今回は「ソフトバンクグループの利率4.75%のハイブリッド社債は買い?」と題してソフトバンクグループの社債についてみてきました。

最近は債券が人気です。
国債も含めて検討してみてはいかがでしょうか?

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最後まで読んでいただきありがとうございました。
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