子育て世帯・若者夫婦世帯による高い性能を有する新築住宅の取得や、 住宅の省エネ改修等に対して支援するという「こどもエコすまい」
9月末で予算が終了するという大人気の補助金でした。
その後継補助金が発表されましたのでご紹介しましょう。
「こどもエコすまい」とは少し条件等が変わっていますのでご注意ください。
子育てエコホーム支援事業の概要
それでは今回発表された新しい補助金(支援金)について詳しくみていきましょう。
まずは実質「こどもエコすまい」の後継となる事業です。
高い省エネ性能を有する住宅の新築 <質の高い住宅ストック形成に関する省エネ住宅への支援(仮称)>です。(おそらく始まるまでにもう少しわかりやすい名前がつけられると思います)
※名称が正式発表されました「子育てエコホーム支援事業」です。
補助額(支援額)
補助額(支援額)は以下の通り。
- 長期優良住宅の場合は100万円/戸、ZEH住宅の場合は80万円/戸
ZEHとは
なお、ZEH(ゼッチ)とは以下のような住宅のことを指します。
つまり、太陽光発電などを利用してエネルギーを創って家庭で使用するエネルギーを賄うことができる住宅のことです。
なお、今回の補助金の詳しい条件はまだ発表されていませんが、前回のこどもエコでは「ZEH」「ZEH-M」「ZEH Oriented」「ZEH-M Oriented」「ZEH Ready」「ZEH-M Ready」「Nearly ZEH」「Nearly ZEH-M」のどれかの証明ができれば対象となっていました。
ZEH ReadyなんかはZEHにする準備ができていますよってことですので、太陽光発電を付けてなくても取ることができますね。
長期優良住宅
今回の補助金で新たに加わった長期優良住宅とは、長期にわたり良好な状態で使用するための措置講じられた優良な住宅のことです。
建築及び維持保全の計画を作成し、所管行政庁に申請することで認定を受けることができます。
具体的には以下のような条件を満たしていると認定を受けることができます。
- 住宅の構造および設備について長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられていること。
- 住宅の面積が良好な居住水準を確保するために必要な規模を有すること。
- 地域の居住環境の維持・向上に配慮されたものであること。
- 維持保全計画が適切なものであること。
- 自然災害による被害の発生の防止、軽減に配慮がされたものであること。
長期優良住宅は大手ハウスメーカーやしっかりした工務店でははじめから当たり前に認定を受けるケースが多いですね。
私が建てたハウスメーカーも何社か見積もりしたハウスメーカーもどこも長期優良住宅が前提となっていましたね。
ただし、ローコストハウスメーカーなど価格が安いハウスメーカーの場合には長期優良住宅の取得できなかったり、取得はオプションとなっており、結構な追加費用がかかる場合がありますのでご注意ください。
ちなみに知り合いが某大手ローコストハウスメーカーで家を建てていますが、長期優良住宅の取得には追加で50何万円掛かると言われたそうで必要かな?って相談を受けました・・・
長期優良住宅を取得しておくと税の優遇が受けられたり、フラット35等の金利引下げになったりと言った他のメリットもありますので、追加料金がかかる場合には慎重に検討をする必要がありそうです。
また、長期優良住宅は一戸建てでは延べ床面積が75平方メートル以上、共同住宅では1戸あたり40平方メートル以上という条件もありますので、東京都心などだと条件を満たせないケースも出てくるかしれません。
世帯条件
また、世帯条件もあります。
子育て世帯:18歳未満の子を有する世帯
若者夫婦世帯:夫婦のいずれかが39歳以下の世帯
所得の制限はなく、年齢のみの線引ですね。
着工日の条件
また、着工日の条件もあります。
予算
なお、今回の質の高い住宅ストック形成に関する省エネ住宅への支援は予算がかなり多くなっています。
「こどもみらい住宅支援」、「こどもエコすまい」とも予算が尽きてしまったということもありますのであらかじめ増やしたのでしょう。
「こどもみらい住宅支援」は1,142億円(追加分含む)だったのが、2,100億円と倍近くなっています。(後述するリフォーム分も含む)
その他補助金
なお、質の高い住宅ストック形成に関する省エネ住宅への支援以外にも国土交通省、経済産業省及び環境省で住宅の省エネリフォーム等に関する補助制度をそれぞれ発表していますので合わせてご紹介しましょう。
先進的窓リノベ(2024年)
まずは先進的窓リノベです。
2023年もありましたが、その2024年版ですね。
先進的窓リノベ事業とは名前のとおり、窓の高断熱化を支援するための事業です。
あまり意識していない方も多いのですが、実は窓って暑さ、寒さにとても影響がある部分なんですよ。
日本建材・住宅産業協会のデータによると日本で一般的に使われているアルミフレームの複層ガラスの窓の場合、窓からの熱の流入出は夏が73%、冬が58%になるそう。
出典:日本建材・住宅産業協会
つまり、夏は熱くなる原因ですし、冬は寒くなる原因となっているんです。
家の中で一番熱の出入りが激しいんですよ。
節電策の一つにエアコンを省エネタイプに変えるというのはありますが、それよりも安く効果があるのは実は窓の変更なんです。
窓で部屋の温度がそれほど変わらなくなるならエアコンの設定温度なども変えられますからね。
こちらの方が節電効果が高いという話もあるくらいです。
具体的にはその窓のリフォーム費用を補助してくれる形です。
まだ2024年版は詳細は出ていませんが2023年版は
高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金
次は給湯器に関する補助金。
エコキュートやエネファームを設置すると補助が受けられるというものです。
こちらも2023年でもでていましたね。
一定の基準を満たした高効率給湯器を導入する場合、機器・性能ごとに設けられた定額を支援となっています。
具体的には以下の通りです。
出典:資源エネルギー庁 令和5年度補正「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金」について
既存賃貸集合住宅の省エネ化支援事業
既存賃貸集合住宅において、一定の基準を満たしたエコジョーズまたはエコフィールに取り替える場合の支援同様に実施されます。
具体的な補助額は
・追い焚き機能ありエコジョーズ/エコフィールへの取替:7万円/台
質の高い住宅ストック形成に関する省エネ住宅への支援
前述した質の高い住宅ストック形成に関する省エネ住宅への支援(仮称)と同じ予算枠内でリフォームに対しての補助もあります。
具体的には住宅の開口部・壁等に対する一定の断熱改修やエコ住宅設備の設置等の省エネリフォームを行う場合の条件は以下の通り。
・既存住宅の購入を伴う場合は最大60万円/戸
・長期優良リフォームの場合は最大45万円/戸
・上記以外のリフォームを行う場合は最大30万円/戸
2))その他の世帯の場合
・長期優良リフォームの場合は最大30万円/戸
・上記以外のリフォームを行う場合は最大20万円/戸
まとめ
今回は「最大100万円の支援。こどもエコすまいの後継補助金発表。」と題して住宅関連の新しい補助金をご紹介しました。
どれもかなりオトクな補助金ですから利用できないか検討してみると良いでしょう。
参考になれば幸いです。
「こどもみらい住宅支援事業」の難民問題でもそう感じましたが、しっかりしたハウスメーカー、工務店に頼むのとそれ以外ではかなり差がでてしまいますね。
補助金申請に手数料も取るところと無料のところがあります。家造りをこれから考えている方はその辺りも含めて検討すると良いかも知れません。
また、今回から長期優良住宅も優遇される形となりますのでそのあたりも加味して考えましょう。
複数のハウスメーカーで見積もりを取って、商談してみることが大事ですね。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。