3月にもマイナス金利が解除されるのではないかとの報道が多くされだしました。
リークなのか、観測気球なのかはわかりませんが、その可能性はかなり高くなっている気がします。
しかし、マイナス金利と聞いても実はあまりよく分かっていない方も多いかもしれません。
そこで今回はマイナス金利及びその解除、影響についてわかりやすく解説していきます。
マイナス金利とは
それではマイナス金利とはなにかについて見ていきます。
その話をする前に日本銀行の立場がよくわかってないと理解しづらいと思いますのでそちらから解説していきましょう。
日本銀行の役割
日本銀行(日銀)は普通の銀行とは大きく異なります。
まず、中央銀行としてお札の発行を担っています。
こちらはわかりやすいですよね。
お札をよく見ると日本銀行券って書いてあるんですよ笑
あまり注目されませんが、日銀には他にも重要な仕事があります。
それは金融の安定や物価の安定をはかることです。
具体的には日銀は銀行や政府の銀行としての活動です。
その際の金利などを動かすことで金融の安定や物価の安定を目指しているのです。
マイナス金利の概要
マイナス金利とは、簡単に言えば日銀が銀行などから預かった預金の基準金利をゼロ以下に設定する政策のことです。
具体的にはマイナス0.1%とされています。
通常お金を預ければ利子が付きますが、それがマイナス。
つまり、銀行としては日銀に預けておくとお金が減ってしまうという状況ってことですね。
マイナス金利の目的
それではなぜマイナス金利という極端な政策がとられているのでしょう。
これは、経済活動を促進し、デフレーション(デフレ)圧力を和らげるための手段としてです。
簡単に言えば銀行にお金をつかってもらい、世の中のお金の流れを良くしようとしているということですね。
銀行としては余ったお金を日銀に預けるとお金が取られるという状況ですから、企業の設備投資や個人への貸出を積極的に行うようになるはずです。
それで景気をデフレからの脱却を目指していたということです。
最近は逆にインフレ傾向となっていますので、当初の目的は達成できたということでマイナス金利の解除が検討されだしているということなのです。
マイナス金利のメリット、デメリット
前述したようにマイナス金利を導入すると銀行がお金を出しだすことに積極的にならざる得なくなります。
そうなれば当然、金利も低くなり企業も個人もお金を借りやすくなります。
このあたりは企業や個人からすると大きなメリットですね。
また、企業の金利が下がり、設備投資が活発になれば株価へのプラス材料となります。
つまり、株価についてもメリットとして働いていたと考えられます。
不動産市場も同様ですね。
逆にデメリットもあります。
マイナス金利はかなり劇薬と言われる経済政策なのでデメリットも大きいんですよ。
まず、わかりやすいのが銀行の預金口座に対する金利です。
これが限りなく0に近くなってしまっていました。
これもマイナス金利のデメリットです。
また、マイナス金利政策は通貨の価値を下げる可能性があります。(つまり、円安)
低金利は、国内通貨を保持することに対するインセンティブを減少させ、外貨や他の資産への投資を促進します。
これにより、通貨の価値が下落し、輸出企業にとっては好都合となる一方で、輸入品の価格が上昇する影響があります。
日本以外の各国がコロナ収束以降は急激に利上げ(金利を上げること)をしていましたので、このあたりのデメリットが最近強く出てきてしまっていますね。
マイナス金利を解除するとどうなるのか
それではマイナス金利を解除するとどうなるのでしょう。
これはメリット、デメリットが逆転すると考えればわかりやすいです。
預金金利が復活?
まず、消費者にわかりやすいメリットとして預金金利がある程度つくようになるという可能性が高いです。
すでにメガバンクなど一部の銀行でそれなりの預金金利をつけだしていますが、これはマイナス金利の解除やその後の利上げを見込んだものとも言われています。
円安や物価が落ち着く?
また、円安や物価の高騰が今までより落ち着く可能性があります。
とはいえ他国の金利はかなり高くなっていますので、マイナス金利解除でマイナス0.1%だったのが0になったくらいでは焼け石に水ともいわていますが・・・
アメリカなどは逆に金利を下げようという流れですからその差が徐々に埋まってこれば落ちついてくるでしょうけどね。
株価的にはネガティブ
一般的に金利があがることは株式市場にとっては基本的にネガティブ要因です。
ですから株価の調整の可能性はそれなりに高そうです。
特に不動産業界など低金利に支えられてきた業界や円安のプラス要因が大きかった輸出企業。
借り入れが多い企業にとってはかなりのマイナスです。
ただし、マイナス金利の解除がすべての業種にとってマイナスというわけでありません。
わかりやすい例だと銀行や保険会社などにはプラスに働きます。
すでに先回りで銀行株などは上がっていましたけどね。
また、マイナス金利解除で円高に振れれば輸入業者系はプラスに働きますね。
各業界の影響などはこちらの記事でまとめておりますので合わせてご覧ください。
住宅ローン(変動金利)への影響
また、住宅ローンを変動金利で借りている場合にも影響を受けそうです。
とはいってもマイナス金利解除されてもマイナス0.1%だったのが0になったくらいですから、住宅ローン金利が上がっても知れているでしょうからそこまで大きな影響ではないとは思いますが・・・
ただし、今後、日銀がどんどん利上げに踏み切っていけば影響は大きくなりますね。
マイナス金利が解除されると利上げはしやすくなるでしょうし・・・
変動金利にはそのようなリスクが伴っているのです。
個人的な考えとしてはもし金利が急激に上昇しても、手持ち資金で繰り上げ返済とかできてしまうとか、悠々返済できるなら変動金利を選ぶほうが得だと考えます。
逆にそれができないなら危険なのが変動金利ですね。
もし急激に金利が上がってローンが返せなくなれば、家を手放さなければいけなくなるいうかなりリスキーな取引となります。
ですからそういう方は固定金利を選ぶ方が無難です。
まとめ
今回は「今更聞けない【マイナス金利の解除】とはなにかをわかりやすく解説」と題してマイナス金利の解除について見てきました。
大きな金融政策の変更ですから注目ですね。
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