金利があがると有利、不利な企業(業界)を考えてみた

日銀が金融政策決定会合で大規模緩和を修正する方針を発表してから固定金利を中心に住宅ローンの金利が大きく動いています。

また。国債の金利がようやくネット銀行の普通預金金利を上回ったり、フラット35で保証型と買取型の金利が逆転するなど様々な影響がでていますね。

さらなる変更が入るのではとの噂も流れています。
そこで今回は金利が上がると有利な業界、企業、不利な業界、企業などを考えてみましょう。
すでにわかりやすく有利な銀行の株などはかなりの勢いで上がってますね。

金利上昇にメリットがある業界、企業

まずは金利が上がると有利な業界、企業です。

基本的に金利があがるというのは株価に取ってマイナスです。

しかし、有利にはたらく企業はあるのです。

銀行などの金融機関

まず、有利な業界として代表的なのは銀行などの金融機関です。

普通預金と貸出金利の利ザヤが取りやすくなり利益が大きくあがりやすくなるんでですよ。

例えば今までは0.001%で預金を集めて0.5%で貸すみたいなことをやっていました。

差は0.499%です。

しかし、金利があがれば1%で預金を集めて3%で貸すなんてこともできるようになります。

差は2%ですね。

これだけでも4倍の利益になります。

また、今までマイナス金利の影響で各社横並びだったのので、ある程度横並びでしか貸し出し金利しか取れず、利益がなかなか稼げなかったんですよ。

それが差をつけやすくなるのも大きいでしょう。

貸し手の力が強くなるってことですね。

今までそれもあり銀行などはPBR1倍を下回るなど人気のない業種でしたが、今回の日銀の発表で人気となっていますね。

ですから銀行などの収益は大きく改善される形となり株価もプラスに作用するでしょう。

すでにかなり上がってしまいましたけどね。

保険会社(生命保険会社、損害保険会社)

また、生命保険会社、損害保険会社などの保険会社も良い影響があります。

保険会社はビジネスモデル的に金利がある方がプラスになりやすいです。

例えば生命保険会社は下記の記事にあるように過去の統計から人が死亡する確率を計算し保険料などを計算しています。

そしてその集めた保険料を運用して亡くなった方などに保険料として支払っているのです。
金利が上がれば保険会社の運用で使わるケースが多い債券などの利回りも上がりますのでプラスになりやすいんですよ。
今まではその逆だったので運用に苦労して予定利率を引き下げるなんてことをしてきましたが、その環境も変わってきそうです。




金利上昇がデメリットになる業界、企業

次は金利が上がると不利な業界、企業です。

有利子負債(借金)が多い業界、企業

まず、一番金利の影響を受けるのは有利子負債(借金)の大きい企業でしょう。

当然ながら金利が上がれば払うべき金利が増え利益を圧迫してしまうんですよ。

業界で言えば電力会社、通信会社、商社など設備投資が大きい会社は有利子負債が多めですね。

設備投資で稼げる利益率よりも金利が低ければ利益が上がりますので、今まではイケイケどんどんで設備投資をしてOKでした。

ソフトバンクやJR東海、三菱商事なんてその典型例でしょう。

どんどん借金をしてどんどん設備投資をして成長してきたのです。

これは企業の考え方としてありなんですよ。

ただし、それが金利が上がってしまえばやりにくくなってしまうってことです。

設備投資に要求される利回りがより高くなってしまうんですね。

金融機関などもその手の判断がシビアになってくる可能性が高そう。

すでに楽天グループなどは社債で2%〜4%、外貨建だと12%もの利回りでしか資金調達できないようです・・・

逆に任天堂などもともと無借金の企業は他社よりも有利に働く可能性が高そうです。

低金利に支えられてきた業界、企業

また、長年の低金利に支えられてきた業界や企業も厳しくなるでしょう。

例えばハウスメーカーや不動産業界です。

今後住宅ローンの金利が上がってこれば当然、家を買う人は減るでしょうし、買う金額も少なくなる可能性があります。

ただでさえウッドショックや円安などの影響で価格がバカ上がりしていますからその影響を大きく受けることになるでしょう。

成長期待で割高になっている業界、企業

また、将来の成長を見込んで株価が割高になっている企業も大きな影響を受けるでしょう。

俗にいう成長株ですね。

成長株は将来の期待が株に反映されています。

しかし、金利が上がれば当然収益は圧迫されますから期待値が下がってしまいますよね。

ですから株価にはマイナスに働いてしまいます。

アメリカでも一時期アップルやFAANGやGAFAMなんて言葉ができるくらいIT大手が持て囃されてきました。

株も大きく上がっていました。

  • FANG(フェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、グーグル)
  • FAANG(フェイスブック、アマゾン、アップル、ネットフリックス、グーグル)
  • FANNG(フェイスブック、アマゾン、エヌビディア、ネットフリックス、グーグル)
  • GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)
  • GAFAM(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)
  •  FANG+(フェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、グーグル、アップル、アリババ、バイドゥ、エヌビディア、テスラ、ツイッター)

しかし、アメリカの度重なる利上げでIT大手の株価はかなり厳しくなっていますよね。

期待で異常に膨らんでいた株価が一般的なところまでしぼんでいったという感じなんですけどね。

これと同じようなことが日本も金利が上がれば起こる可能性があります。

アメリカではFAANG2.0なんて全く違う内容の企業が持て囃されていたりします。




まとめ

今回は「金利が上がって有利、不利な業界、企業を考えてみた」と題して金利が上がると有利な企業(業界)と不利な企業(業界)をみてみました。

金利の動向は株価に大きな影響を及ぼしますから目が離せませんね。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。
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