ここ数年実施されている子育て世帯・若者夫婦世帯による高い性能を有する新築住宅の取得や、 住宅の省エネ改修等に対して支援する補助金が2025年も登場します。
子育てグリーン住宅支援事業です。
毎年名前も条件も少しずつ変わってきており、わかりにくいのでその変更点も合わせてご紹介します。
ちなみに2024年は子育てエコホーム、2023年はこどもエコすまい、こどもみらいです。
子育てグリーン住宅支援事業とは
それでは子育てグリーン住宅支援事業について詳しく見ていきます。
子育てグリーン住宅支援事業の概要
区分 | 補助上限 | 主なポイント |
---|---|---|
新築 | GX志向型住宅:160万円 長期優良住宅:100万円 ZEH水準住宅:80万円 or 40万円 | いずれも子育て世帯・若者夫婦世帯が対象(※ZEH水準は2025年3月末着工分まで世帯要件緩和) |
リフォーム | Sタイプ(必須3項目)60万円/戸 Aタイプ(必須2項目)40万円/戸 | 全世帯対象。断熱窓改修・高効率給湯器・節水トイレなど、省エネ3大改修が必須要件 |
申請方法 | 登録済みの「グリーン住宅支援事業者」が代理申請 | 施主による直申請は不可。工事契約前に業者が登録済みか要確認 |
少々わかりにくいのですが、省エネ性能により補助金額が違う形となっています。
GX志向型住宅(最大160万円/戸)
最も補助金額が高い志向型住宅は以下の条件となります。
- 性能:ZEH基準を大きく上回り、太陽光・蓄電池等で創エネ/蓄エネを確保。
具体的には寒冷地等以外では断熱等級性能が等級6以上、再生可能エネルギーを除く一次エネルギー消費量削減率が35%以上、再生可能エネルギーを含む一次エネルギー消費量削減率100%以上で高度エネルギーマネジメント(HEMS)の導入が条件となります。
以前ブログにしましたが、補助金の条件も断熱等級6が基準となってきましたね。

- 世帯要件:年齢制限なし。ただしGX協力表明済み事業者との契約が必須
申請時点において、子を有する世帯もしくは申請時点において夫婦であり、いずれかが若者である世帯が条件となります。
若者とは令和6年4月1日時点で39歳以下(すなわち、昭和59(1984)年4月2日以降出生)とされています。
長期優良住宅
長期優良住宅は断熱等級性能が等級5以上、一次エネルギー消費量等級が等級6以上が条件となります。
補助金額の差が60万円ですからその差をどう考えるかでしょうね。
長期優良住宅は所管行政庁(都道府県、市区町村等)にて認定が必要でハウスメーカーによっては別途料金が必要なケースもあるのでご注意ください。
世帯要件等はGX志向と同じです。
ZEH水準住宅
ZEH水準は断熱等級性能が等級5以上、再生可能エネルギーを除く一次エネルギー消費量削減率20%が条件となります。
世帯要件等はGX志向と同じです。
2025年版 7つのアップデート
2024年の子育てエコホームとの違いは以下のとおりです。
変更項目 | 2024年度 | 2025年度 |
---|---|---|
①制度名称 | 子育てエコホーム支援事業 | 子育てグリーン住宅支援事業 |
②最大補助額 | 100万円/戸 | 160万円/戸(GX志向型) |
③新設区分 | - | GX志向型住宅(ZEH+α) |
④補助対象世帯 | 子育て・若者夫婦 | GXは全年齢対象 |
⑤新築予算枠 | 1,350億円 | 1,600億円+GX500億円 |
⑥申請区分 | 一括受付 | 三期制+上限枠制 |
⑦連携施策 | 住宅省エネキャンペーン2024 | 住宅省エネ2025キャンペーン |
申請スケジュールと予算
前述のように2025年は三期制となっています。
第Ⅰ期(5/14~5/31)、第Ⅱ期(6/1~6/30)、第Ⅲ期(7/1~12/31※1)となっています。
それぞれ予算の限りとなりますのでできるだけ早くに申請をするのが吉ですね。
うちの場合は予算に間に合わず後に救済
ちなみにうちはもともとこの補助金の数世代前にあった「こどもみらい」という補助金に申請するつもりだったのですが、ギリギリで予算消滅。
新たに後継の「こどもエコすまい」という補助金ができたのですが、契約タイミングの関係で応募できず・・・という状況でした。
しかし、SNSでの不満の声がでて「こどもみらい難民」なんて言葉がトレンド入りしていました。
そして救済され受給できたという経験があります。
今後も救済されるとは限りませんので、早めの申請が吉ですね

申請はハウスメーカー側
なお、申請は基本的にハウスメーカーが行います。
自分ではできないんですよ。
また、申請できるのは「グリーン住宅支援事業者」に登録されている事業者のみです。
大手はよほど登録されていますが、公式サイトで検索が可能なので登録事業者かどうかあらかじめ見ておくとよいでしょう。
なお、補助金がもらえるのはかなり遅いです。
うちが入金されるまでのスケジュールはこちらを御覧ください。

申請は無料?有料?
また、ハウスメーカーによっては申請に料金をとることろもあります。
せっかく補助金もらえても料金が高いと意味がなくなってしまいますので、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。
うちは長期優良住宅も補助金申請も無料でしたね。(他の料金に含まれている)
Q&A よくある疑問
ここからはよくある質問を見ていきましょう。
Q1. 途中で離婚・世帯変更したら対象外?
A. 申請時点で基準を満たしていれば交付可。引渡しまでに子が生まれた場合は要件を満たすため問題なし
Q2. 土地購入費は補助対象?
A. 対象外。あくまで建築工事費・リフォーム工事費のみ。
Q3. 中古住宅をZEH化リノベする場合は?
A. リフォームメニューで窓・断熱改修等を組み合わせれば最大60万円まで支援
Q4. 補助金を併用することはできるのか?
県や市の補助金や工務店向けの地域型住宅グリーン化事業との併用は可能。
また、住宅ローン控除との併用も可能です。
さらに窓リノベとも併用が可能です。

ただし、国費重複禁止のため同一経費の充当は不可となっていますのでご注意ください。
まとめ
今回は【2025年最新版】子育てグリーン住宅支援事業を徹底解説|最大160万円補助の条件・申請スケジュール・GX志向型住宅のポイントと題して子育てグリーン住宅支援事業についてみてきました。
枠取り合戦が激化するのは例年通りですから、「早い者勝ち+性能要件の二段構え」を制することが成功の近道です。
以下に早く動けるかに掛かっています。
早めにハウスメーカーを決めて動きましょう。
下記のような一括で間取り提案をしてもらうのはおすすめですよ。

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