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EV工事は誰に頼む?見積もり金額大公開。3.3万円と30万円の差あり

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EV工事は誰に頼む?見積もり金額大公開。3.3万円と30万円の差あり

自宅でEVコンセントを設置したこともあり、EV関連の記事をいくつか書いています。

その中でいくつか同じ質問をいただきました。

EVコンセントの工事、結局どこに頼むのが正解なんでしょうか?

EVはまだまだ日本で普及がそこまで進んでいないこともあり、ここに頼めばOK的な話が少ないんですよ。

私もどこに依頼したらよいのか全然わからなくて、いろいろな業者に相見積もりを依頼してしまいました。

今回はそれも踏まえて私が実際に取った見積もりの中身、そこから見えた業界の構造、そして2026年3月末に始まったばかりの戸建て向け国補助金まで、後悔しないための判断軸をすべてお伝えします。

目次

なぜ「同じ工事」で値段が10倍違うのか

まず結論から申し上げます。

EVコンセント工事の価格差は、ほとんどの場合「工事の難易度の違い」ではありません。

「中間マージンの厚みの違い」と「無関係なオプションが乗っているかどうか」の違いです。

私が実際に集めた見積もりを並べてみます。

条件はすべて同じ。

戸建て、200Vの線はすでに外まで引いてあり、家の中の工事はなし。

15mほど離れた門柱にコンセントボックス(ユニソン ヴィコ EVポート WHセット)を設置するというものです。

ユニソン ヴィコ EVポート WHセットは取り扱いがなく、工事不可の業者も多かったので、その場合は代替商品の見積もりを記載しています。

なお、ユニソン ヴィコ EVポート WHセットの価格は定価66,000円。実売5万円程度。

パナソニックWKシリーズは単純なコンセントだけのもので定価6,655円。実売5千円程度

河村電機EVコンボプラスは定価はありませんが、6万円くらいが実売価格です。

見積もり内容大公開

依頼先見積もり額工事代概算主な特徴
ディーラー約10万円(パナソニックWKシリーズ込)約9万5千円コンセント工事基本料+距離で固定料金。家の中の工事がないと割高な印象
大手家電量販店約10万円(パナソニックWKシリーズ込)約9万5千円ユニソン ヴィコ EVポート WHの取り扱いがなく基本的に工事依頼不可。
大手ハウスメーカー約30万円+ユニソン ヴィコ EVポート WH
概算合計35万円
約30万円分電盤交換、壁の穴なども含まれた固定料金。家の中の工事がないと割高な印象
外構屋約13万円(ユニソン ヴィコ EVポート WHセット込)約8万円VVF2.6mm
自社で電気工事士を抱えていないので、割高になる
大手電力会社約12万円(パナソニックWKシリーズ込)約11万5千円VVF2.6mm
コンセント工事基本料+コンセントまでの距離で固定料金。家の中の工事がないと割高な印象
みんなのマーケット経由A約5万円(コンセント施主支給)
概算合計10万円
5万円VVF2.6mm
みんなのマーケット経由から直接依頼に切り替えたら1万円割引き提案
みんなのマーケット経由B約3.3万円(コンセント施主支給)
概算合計8.5万円
約3.3万円CVF2.0mm
地元電気工事店に直接依頼約11万円(河村電機EVコンポプライムセット込)約5万円VVF2.6mm
ユニソン ヴィコ EVポート WHの取り扱いがなく河村電機の見積もり
地元電気工事店に直接依頼約3.3万円(コンセント施主支給)
概算合計8.5万円
約3.3万円CVT8.0sq

見積もりのコンセントが違うので単純比較はできませんが、最高値と最安値の差は、約27万円。

なお、担当営業に確認した時点で30万円が最低料金とのことだったので、詳細な見積もりもお願いしなかった大手ハウスメーカー以外は実際に現地に来てくれて内容確認しています。

それでもかなり金額差があるのがわかるでしょう。

価格差の正体

なぜハウスメーカー経由が30万円になり、地元電気工事店への直接依頼が3.3万円になるのか。

理由いくつかあります。

商流の段数

ハウスメーカーは、自社で電気工事士を抱えていません。

下請けの電気工事会社に発注し、そこからさらに孫請けに流れる場合もあります。

商流が長くなるほど、各段階で利益が乗ります。

元の工事原価が3万円でも、3段マージンが乗れば数十万円になります。

家電量販店もディーラー、外構屋も、構造は同じです。

ちなみに外構屋さんは家を建てた時にお願いして関係ができていたこともあり、自社で電気工事士を抱えていないので、割高になるとのことを事前に教えてくれていました。

彼らは「窓口」であり、「施工者」ではありません。

窓口手数料・営業コスト・保証費用が価格に上乗せされるのは当然のことで、責められるべきものではありません。

問題は、消費者がその構造を知らずに窓口価格を「相場」だと誤認してしまうことです。

みんなのマーケット経由から直接依頼に切り替えたら1万円割引き提案してきたのも同じ話でしょうね。

おそらく成約した場合にみんなのマーケット側に報酬が発生するのでしょう。

その分が見積もりに載っていると考えるのが妥当です。

固定料金の有無

今回のEVコンセントの金額差が大きかったポイントが固定料金の有無です。

ハウスメーカー、電力会社、家電量販店などは見積もりを簡単にするためなのか固定料金をあらかじめ提示していました。

固定料金にはブレーカー交換なども含まれていますが、それがなくても割り引かれることはないようです。

すでに200Vの専用回路がある家と、分電盤から新たに回路を増設する家では、同じEVコンセント工事でもまったく別物なのにです。

ですからすでに200Vの専用回路があるうちの場合は割高に感じてしまった部分もありますね。

工事内容の差

前述の固定料金の有無にも絡んできますが、EVコンセントは工事内容が家によってかなり異なります。

分電盤から設置場所までの距離、配線方法、電線の太さ、既存設備状況などです。

その状況によって価格差はかなりでます。

うちの場合は工事内容自体は既に外まで200V線が来ているので単純ではありました。

安さだけで選ぶと、確実に失敗する点

ここまで読むと「じゃあ最安値の業者で良いですね」と思われるかもしれません。

違います。

同じ「EVコンセント工事」と書かれていても、実際には中身がまったく違うことがあります。

たとえば、分電盤から専用回路を新設するのか。

既存の200V配線を活かすのか。

配線距離は何メートルか。

電線の太さはどうするのか。

3kW前提なのか、6kW充電、さらにその上まで考えるのか。

屋外配線をどのように保護するのか。

盗電防止スイッチやボックスは含まれるのか。

このあたりが見積書に明確に書かれていないと、安い見積もりが本当に安いのか判断できません。

EVコンセント工事は、コンセントを1個付けるだけの工事ではありません。

EVという大きな電力を長時間使う設備を、自宅の電気系統に安全に組み込む工事です。

つまり、EVコンセント工事で買っているのは「コンセント」ではありません。

買っているのは、毎晩安心して充電できる電気インフラです。

ここを間違えると、最初に数万円安く済ませたつもりが、あとで移設、容量不足、充電時間の不満、見た目の悪さ、将来対応の弱さとして返ってきます。

配線の太さに気をつけよう

わかりにくいですが、重要なのが配線(ケーブル)の太さです。

EV充電は、家庭内の電気配線にとって過去最大級の負荷です。

エアコンや電子レンジは断続的に使うものですが、EVは一晩中、安定して大電流を流し続けます。

配線が細いと発熱し、最悪の場合は火災のリスクがあります。

そして将来性の問題があります。

現在の主流は3kW(200V/15A〜20A)ですが、すでに国産・輸入車ともに6kW充電対応モデルが増えており、欧州ではWallbox(壁掛け型)による8kW以上の充電が標準になりつつあります。

配線太さの目安は次の通りです(社団法人日本配線システム工業会のガイドライン等を参考)。

3kW(200V/20A)対応:VVF2.6mm または より線5.5sq以上
6kW(200V/30A)対応:VVF2.6mm または より線8.0sq以上
8kW以上(Wallbox対応):CVT8.0sq×2 または CVT14sq×2以上

ここに、業者選びの落とし穴があります。

安い業者ほど「3kWで十分ですよね」と最低スペックの配線を提案しがちです。

これは悪意というより、相見積もりに勝つために原価を削っているからです。

しかし数年後、あなたの2台目のEVが6kW・8kW対応になっていたとき、配線をやり直すには外壁貫通からやり直しで、追加で5万〜10万円かかります。

最初に1万円ほど多く払って太い配線を入れておけば、生涯コストは確実に下がります。

この辺は新築で建てる時に配慮しておくと良い部分ですね。

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細い線をゴリ押しする電気工事屋

今回の見積もり提示は家の中から引いている200Vの配線がVVF2.6mmだったこともあり、ほとんどの業者がVVF2.6mmでの見積もり提示でしたが、1社はそれより細いCVF2.0mmの見積もりでした。

その業者さんにVVF2.6mmに変えられないか?と尋ねたところ、

CVF2.0mmでも問題ないし、新築物件についても、EVコンセントで使っています

とのことでした。

プロからそこまで言われてしまうと素人がゴリ押しして変更してもらうのも微妙でしたので、その業者さんはお断りすることにしました。

たしかに理屈の上ではCVF2.0mmでも問題なさそうですが、日本配線システム工業会のガイドラインやパナソニックの工事説明書でVVF2.6mm以上と書かれているのにあえてそれ以下を使うのはちょっと怖い。

その業者さんはローコストハウスメーカーの電気工事を主にやっているそうですが、そういうところでも削られているんだな・・・と改めて思ちゃいましたね。

私が最終的に選んだ「地元電気工事店に直接依頼」という解

結論として、私が選んだのは地元電気工事店への直接依頼でした。

価格が一番安いことも大きかったですが、唯一CVT8.0sq線ではじめから提案してきたことも好印象でしたね。

線が太くなればなるほど価格も当然あがりますし、工事難易度も高くなるのにです。(太いほうが硬いので取り回しが悪い)

中間マージンが発生しないという部分が大きいのでしょうね。

地元電気工事屋をどう探すのか

今回の私の事例のように最もコストを抑えやすいのは地元電気工事屋さんに直接依頼する方法です。

一方で、業者による品質のばらつきがある点には注意が必要かもしれません。

直接依頼で失敗しないコツは、こちら側が最低限の仕様を理解しておくこと。

また、Googleの口コミなど評判を確認したりすることで失敗確率を減らすこともできるでしょう。

私はChatGPTに地元の信頼できそうなEVコンセント工事をしてくれる電気工事屋さんを探してピックアップしてもらいましたね。

そこで最もオススメされたところが最終的に依頼した電気工事屋さんでもあります。

分離発注

また、コンセント本体としてユニソンの「(ヴィコ EVポート WHセット)」を施主支給、工事自体は地元の電気工事屋に直接発注しました。

施主支給が許される業者は限られますが、対応してくれる地元工事店なら、本体価格を実質仕入れ値で調達でき、工事費だけを純粋に支払う形になります。

ユニソンは外構商品なので家電量販店や電気工事屋さんの商流では取り扱いしていないケースが多いんですよ。

この方式の利点は、「工事費」と「機器代」が分離されることです。

窓口業者経由だと、機器代に隠れマージンが乗っているかが分かりません。

分離すれば、それぞれの妥当性を独立に検証できます。

ただし、誰にでも勧められる方法ではありません。施主支給には次の前提があります。

  • 業者が施主支給を受け入れること(断る業者も多い)
  • 機器の故障時の責任範囲を事前に明確化しておくこと
  • 配線設計や容量計算が自分で理解できること

「面倒くさいことは一切したくない」「丸投げしたい」という方は、ハウスメーカー、外構屋経由のほうが結果的に幸せかもしれません。

手間とコストはトレードオフです。

2026年から戸建てEV充電も国の補助金対象に

ちなみに補助金もあります。

経済産業省は、令和7年度補正予算「クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てん設備等導入促進補助金」において、2026年3月31日から戸建て住宅向けの充電用コンセント補助金の受付を開始しました(出典:経済産業省、2026年)。

これまで戸建ての普通充電コンセントは、国の補助金の対象外でした。

マンションや事業所には補助があっても、戸建ては自費が原則。

それが2026年からは対象となったのです。

詳細条件は一般社団法人次世代自動車振興センターのサイトで随時更新されていますが、これからEVを購入する方にとっては大きな追い風です。

補助金額は最大5万円。

安いところで頼めばコンセント代も含めても実質無料になりますね。

ただし、補助金には罠もあります。

  • 補助金対象機器でないと申請できない(対象外の機種も多い)
  • 申請手続きの工賃が業者から請求されることがある(補助額より高くつくケースも)
  • 予算枠に達し次第終了する(自治体補助金の経験則として、毎年度途中で締切)

私自身は、補助金対象機器を選ぶことで生じる選択肢の制限と、申請手続きの煩雑さを天秤にかけ、今回は補助金を断念しました。

今回導入したユニソンの「ヴィコ EVポート WHセット」や一部業者さんがおすすめした河村電機「EVコンポプライムセット」は補助金対象外でしたしね。

これは判断の分かれるところで、純粋に金額メリットを取るなら補助金対応業者に依頼するのが合理的です。

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最初にディーラーで「10万円です」と言われると、その後マッチングサイトで「5万円です」と言われたとき、半額!と感じます。

しかし元々の相場は3万円台かもしれません。

最初に提示された数字を「基準」だと思い込まないこと。

複数見積もりを取るのは、価格交渉のためではなく、自分のアンカーをリセットするためです。

権威への信頼

「ディーラー経由なら安心」「ハウスメーカーなら間違いない」という心理は強力です。

確かにアフターケアの安心感はありますが、それが価格3倍に値するかは別問題です。

電気工事には法定の資格(第二種電気工事士以上)が必須で、どこに頼んでも資格者でなければ工事できません。

有資格者である限り、施工品質は業態より個人の腕に依存します。

同調バイアス

「みんなディーラーに頼んでるから」「ご近所さんもハウスメーカーで頼んだ」という情報は、判断材料にはなりますが、根拠にはなりません。

EVコンセント工事は、まだ「みんなのベストプラクティス」が確立していない領域です。

先行事例の多さは、必ずしも正解の指標ではありません。

結局、どう動けば良いのか

ここまでの議論を、明日からの行動に落とし込みます。

最低限やるべきは、以下の3ステップです。

3社以上から相見積もりを取る

理想的には「ディーラー」「マッチングサイト」「地元電気工事店」の3系統から取ります。

値段だけでなく「使用するケーブルの種類と太さ」「配線距離」「コンセント本体の型番」まで明記してもらってください。

補助金を使う場合は見積書に記載する内容も指定がありますので確認しておきましょう。

将来5〜10年を視野に配線を選ぶ

現在3kWしか使わなくても、配線だけは6kW以上対応で入れておく。

差額は数千円から1万円程度です。

コンセント本体は将来交換できますが、壁内配線は交換コストが膨大です。

補助金を確認するが、振り回されない

2026年度の戸建て向け国補助金、自治体補助金(を必ず確認します。

ただし「補助金が通る業者しか選べない」状態にすると選択肢が狭まるため、補助金額と機器選択の自由度を天秤にかけて判断します。

まとめ

私がこの記事を書いた理由は、シンプルです。

EVコンセント工事は、人生で何度も発注するものではありません。

多くの方にとって生涯1〜2回。

だからこそ業界の情報の非対称性が温存され、初心者が高値を掴まされる構造が続いています。

私自身、複数の業者と直接やり取りし、メールベースで交渉を重ねて、ようやく自分なりの解にたどり着きました。

その過程で得た知識は、私の中だけで持っていても仕方ありません。

EVは、購入時点では「車を買った」だけかもしれませんが、充電環境の整備まで含めて考えると、住宅設備への投資です。

10年・20年単位で使うインフラですから、最初の判断が10年後の満足度を決めます。

あなたのEVライフが、納車初日から快適なものになることを心から願っています。

そして、私と同じように「EVを買ったばかり」「これから買う」という方が周りにいらっしゃったら、この記事をシェアいただけると嬉しいです。誰かの27万円を救えるかもしれません。

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この記事を書いた人

豊かに生きていく上で必須なのがお金の知識です。
しかし、日本では「お金」が汚いものという認識が根強く、あまり勉強されてきませんでした。そのため今後は老後破産が増えてしまうなんて話もありますね。
そんな世の中を少しでも変えたいという強い信念を元に「お金に生きる」を立ち上げました。
投資歴15年以上、社会保険労務士、中小企業診断士、簿記1級、1級販売士、ファイナンシャルプランナー2級、年金アドバイザー3級持ちの私が「お金」についてどこよりもわかりやすくお伝えることを目指していきます。
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