最近のひふみ投信(プラス、年金)の成績がTOPIXや日経平均に負けている件。今後について考えてみる。

現在日本の投資信託一番人気といってもよいのが「ひふみ投信」(ひふみ年金、ひふみプラス)です。しかし、最近どうも成績がぱっとしません。TOPIXや日経平均にすら負けてしまっているのです。

今回はこの件を考えてみたいと思います。

ひふみ投信(ひふみプラス、ひふみ年金)とは


レオスのひふみ投信とは日本の成長企業を中心に投資をするアクティブファンドです。特徴としては代表の藤野英人さんをはじめ顔及び名前を出し責任もって運用してくれることでしょう。藤野英人さん自身もカリスマファンドマネージャーとしてかなり前から有名な存在でした。私も下記の本の文庫になる前の版を今から14年前の2004年に買っています(笑)

今までの投資信託は自信がないからなのか、変更することが多いからなのかファンドマネージャーが顔や名前を出すことはほとんどありませんでした。それを出しただけでもかなり画期的なのです。名前と顔をだすのはそれなりに勇気がいることだと思いますが安心感が違いますね。

ひふみ投信の他にひふみプラス、ひふみ年金というシリーズ商品があります。これは同じマザーファンドで運用されている商品で販売方法や手数料がちがうだけです。ひふみ投信はレオスが直接販売。ひふみプラスは証券会社や銀行が販売。ひふみ年金は個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)向けの商品となっています。それぞれ手数料等が違いますのでひふみシリーズをお得に買う方法は下記記事をご覧ください。

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スリッパの法則
ひふみはもともと、好成績を出していましたので人気がありましたが、昨年のカンブリア宮殿の特集から火が付き現在ではSBI証券の販売金額ランキング1位、積立件数2位、NISA、つみたてNISAランキング1位となっています。また、楽天証券でも先週のランキングで買付ランキング2位、積立金額ランキング2位、NISAランキング1位とひふみプラスの取扱のある証券会社の投資信託ランキングでは軒並み上位となっています。それだけ人気のある投資信託といえるでしょう。現在日本で一番人気のある投資信託といってもいいかもしれません。


最近の成績がTOPIXや日経平均に負けている

もともと、成績が良くて人気があったひふみシリーズですが最近はその成績に陰りがみえます。下記は日経225とTOPIXとひふみ投信の直近1ヶ月成績の比較です。(青い線がひふみ投信)
ひふみ比較1ヶ月
出所:ヤフーファイナンス

大きく負けているのがわかると思います。

次は3ヶ月の比較です。6月くらいまでは勝っていたものの、その後は負けていますね。
ひふみ比較3ヶ月
出所:ヤフーファイナンス

最後は1年です。このくらいのスパンで見るとひふみの強さがわかりますね。

ひふみ比較1年
出所:ヤフーファイナンス

成績が落ちた理由1:資金が集まりすぎた

成績が落ちた理由についてはいろいろな意見がありますが、資金が集まりすぎたという説が有力です。元々ひふみは日本の中・小型の成長企業や割安株を足を使って社長に会いに行ったりして投資を決定しています。そのため対象となるのが比較的小さい企業が多かったのです。しかし、ひふみは急激に人気になったことで資金が集まりすぎてしまい、それら中小企業を中心に投資をするのがなかなか困難になってきていると考えられます。影響が大きすぎるのです。また、投資先を分散するにしてもそれだけ投資をする先がないのです。小さい市場にクジラ(ひふみ)がいると言われていましたしね。

同じような状況になった小型企業に投資をするジュイクールという投資信託は資金が集まりすぎたことを理由に新規買付けを中止していたりします。

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対してひふみは新規買付けを中止するのではなく投資先の範囲を広げて大型株や米国株などを買い付けするなどして資金を活かそうとしています。そのため少し成績が落ちてきているのではないかと推測されます。

今では組入比率の1位がVISA、2位がAMAZON、時価総額3000億円以上の企業への投資が40%を超(2018年4月27日現在)ですからね・・・


成績が落ちた理由2:中小・新興株の成績がいまいちであった

もう一つの理由として有力なのが直近の中小株、新興株の成績がいまいちである点も挙げられます。前述のようにひふみは大企業への投資が増えていますので影響は減っては来ていますが・・・・

下記は中小、新興株が多いマザーズやJASDAQと日経225、TOPIXの直近1ヶ月の比較です。(マザーズが青色の線、JASDAQが黄色の線)特にJASDAQが大きく日経225、TOPIXより下にきていることがわかると思います。ひふみ投信の動きと似ていますね。マザーズも日経225、TOPIXに負けています。つまり、ここ1ヶ月くらいは中小・新興株がいまいちであったといえるでしょう。
マザーズ・JASDAQ
出所:ヤフーファイナンス

つまり、比率は減ってるとはいえ中小株へ投資をするひふみもその影響を受けたという点も大きいと考えられます。

成績が落ちた理由3:銘柄選びにちょっと疑問も・・・

個人的にちょっと疑問だったのが大塚家具への投資です。一時期はかなりの金額を買っていましたね。私は親子でもめていたころから現在の社長の久美子さんのビジネスプランを聞いて疑問がありました。実際業績が悪化し、最近は身売りの話もでてきていますね。そんな大塚家具へ投資をしたのがちょっと理解できなかったな・・・ってのがあります。カンブリア宮殿で紹介されたときに大塚家具への投資が不安だろうからと投資家を大塚家具見学ツアーに連れて行っているシーンもでていましたがそもそもの投資理由は未だにわからずです・・・一説には久美子社長と藤野さんが昔からの知り合いだった話もありますが、本当ならちょっと不安が残る点になります。

大塚家具関連の記事はこちらもご覧ください。

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今後のひふみはどうなる?

今後のひふみがどうなるのかは正直だれにもわかりません。たしかにここしばらくの成績はいまいちですが、過去の成績が素晴らしかったのは事実です。前述の中小・新興株の調子が悪かったのは時期の問題の可能性が大きいです。良いときもあれば悪いときもあります。そのためそこまで考えてもあれですが、もう一つの原因である資金が集まり過ぎたという点をどうクリアしていくのか様子を見守りたいと思います。

私も少額ではありますがひふみ年金をiDeCoで買っています。これはファンドマネージャーとしての藤野英人さんを信じているからです。投資信託って名前の通り信じて投資を託すってことですから、藤野英人さんをはじめとしたひふみのファンドマネージャーが信じられるかどうかで今後の投資判断をするのがよいのではないかと。

まとめ

今回は「最近のひふみ投信(プラス、年金)の成績がTOPIXや日経平均に負けている件。今後について考えてみる。」と題してひふみシリーズについてみてきました。

たしかに最近のひふみの成績が振るわないのは事実です。高い信託報酬を払っているのにTOPIXに負けているのは痛いですね。ただ、ひふみはつみたてで買ってらっしゃる方も多いと思いますし、もう少し長い目でみていくべきでしょう。最終的にはひふみを信じられるかどうかで判断をしましょう。

個人的には個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)やつみたてNISAなどの長期投資は低コストのインデックス投資信託を中心にすべきだと考えますが、一部日本株分の遊びとして入れるのには面白い投資信託だという考えは変わりません。

ひふみ投信と同じく好成績で人気だったジェイリバイブもひふみ投信と同様に最近苦労していますね。詳しくは下記記事を御覧ください。

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