不調?ジェイリバイブの直近の成績がTOPIXや日経平均に負けている理由。そして今後について考えてみる。

先日、ひふみ投信がTOPIXや日経平均に負けていると記事を書いたところいろいろな反響がありました。そこで今回は同じく人気投資信託でありながら、最近ぱっとしないジェイリバイブについても見ていきます。こちらもひふみ投信と同じく最近の成績がTOPIXや日経平均に負けてしまっているんですよね・・・

ジェイリバイブとは


ジェイリバイブとは正式名称をSBI 中小型割安成長株Fジェイリバイブ(愛称:jrevive)(以下ジェイリバイブ)といいます。運用方針は下記の通り、株価が下落した銘柄を抽出してその中から業績や今後の成長を見るいわゆるバリュー株投資のファンドになります。また、正式名称にあるとおり中小型割安株を買うファンドですね。

わが国の株式のうち、株価が下落した銘柄から財務安定性に優れ、業績も安定しており、わが国の経済社会に貢献すると考えられる企業の株式に厳選投資します。
出所:SBI 中小型割安成長株Fジェイリバイブ(愛称:jrevive)運用方針より

ジェイリバイブ2とDC年金用

ジェイリバイブもひふみ投信と同じように種類がいくつかあります。前述のジェイリバイブの他にSBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(年2回決算型)(愛称:jreviveII)(以下ジェイリバイブ2)、年金用のSBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ<DC年金>(以下年金用)です。

違いはいくつか細かいところであります。まず、大きな違いはジェイリバイブと年金用は分配金を出していませんが、ジェイリバイブ2は分配金を年2回だしています。基本的には分配金は出さないほうが成績は良くなります

また、ジェイリバイブ2は後発なだけあり、積立購入ができたり、NISAで買えたりという付加価値がプラスされています。年金用はiDeCoで買えますね。

信託報酬(年税込)も違います。ジェイリバイブが1.836%、ジェイリバイブ2は1.8144%と少しだけ2が安くなっています。年金用は1.62%とさらに低くなっています。買うなら年金用が一番お得といってもいいかもしれませんね。

人気にも陰りが見えるジェイリバイブシリーズ

元々ジェイリバイブは成績がすこぶるよく人気の投資信託でした。SBI証券の投資信託ランキングでも上位の常連。iDeCoでも1位2位を争う人気の投資信託でした。しかし、最近は成績が振るわないこともあり、SBI証券の人気ランキングでもあまり上位にランクインしなくなりましたね。

今日現在ランクインしているのは販売金額(週間)でジェイリバイブが44位、ジェイリバイブ2が27位、販売件数でジェイリバイブが381位、ジェイリバイブ2が16位、NISA販売金額でジェイリバイブ2が15位にランクイン、あとは銘柄注目度(週間)でジェイリバイブが17位、ジェイリバイブ2が15位にランクインしています。一時の人気を思うとちょっとさみしい限りですがウリの成績が振るわない以上はこんなもんでしょう。

最近の成績はTOPIXや日経平均に負けている

それでは具体的に最近の成績を見ていきましょう。まずは直近1ヶ月のTOPIXや日経平均との比較です(青い線がジェイリバイブ)
ジェイリバイブ1ヶ月
出所:ヤフーファイナンス
7月末くらいまでは勝っていましたがそこから急落しているのがわかると思います。
次は3ヶ月の比較です。
ジェイリバイブ3ヶ月
出所:ヤフーファイナンス
こちらはほとんどの期間、日経平均、TOPIXに負けているのがわかると思います。
次は1年です。2018年のはじめころまでは悪くなかったのですがね・・・それ以降かなり苦労しているのが見て取れます。
ジェイリバイブ1年
出所:ヤフーファイナンス
最後は10年です。これをみるとジェイリバイブが過去すごい成績だったのがわかるでしょう。急ブレーキが掛かった感じになっていますね。
ジェイリバイブ10年
出所:ヤフーファイナンス

成績が落ちた理由1:資金が集まりすぎた

成績が落ちた理由についてはいろいろな意見がありますが、資金が集まりすぎたという説も有力です。ひふみ投信の回でも同じ理由をあげましたがこちらも同様に人気がすごく資金がかなり集まったという点も大きいと思われます。

ジェイリバイブ純資産推移
ジェイリバイブ資金
ジェイリバイブ2純資産推移
ジェイリバイブ2
年金用純資産推移
ジェイリバ年金
出所:SBI証券より

とくにジェイリバイブ2ができたここ3年の資金の増減額がすごいですね。最近は成績が振るわないことでマイナスが続いていますが、、、

ジェイリバイブは株価が下落した銘柄を抽出してその中から業績や今後の成長を見るいわゆるバリュー株投資、さらに中小株ですからこれだけ資金が集まってしまうと投資先が見つからないという状況になっていることも想像できます。

同じような状況になった小型企業に投資をするジュイクールという投資信託は資金が集まりすぎたことを理由に新規買付けを中止していたりします。

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ジェイクール買付け停止

成績が落ちた理由2:中小・新興株の成績がいまいちであった

もう一つの理由として有力なのが直近の中小株、新興株の成績がいまいちである点も挙げられます。こちらもひふみ投信も同じ理由を挙げました。
JASDAQ
出所:ヤフーファイナンス
上記は過去6ヶ月のJASDAQとジェイリバイブの比較です(青い線がジェイリバイブ、赤い線がJASDAQ)かなり連動しているのがわかると思います。中小株の落ちと連動して落ちてしまっているのがわかりますね。

下記のように過去の長いスパンでみるとJASDAQをかなり凌駕した成績を残してはいるのですが・・・
JASDAQ10年
出所:ヤフーファイナンス

成績が落ちた理由3:割安株が物色されにくい時期である

暫くの間株が好調な時期が続いてきたため現在割安株が相対的に少なくなっているのも大きな理由として挙げられるでしょう。実際、ジェイリバイブの臨時レポートによると割安株優位の時期と成長株優位な時期があって株価が下落した2月以降は成長株優位な状況である(つまり、割安株は買われにくい)としていますね。成長株系の投資信託の動きを見るとそうでもない気がしないでもありませんが・・・。
割引株の動向
出所:ジェイリバイブ 臨時レポート「スタイル別に見る直近の現状について

今後のジェイリバイブはどうなる?

今後のジェイリバイブシリーズがどうなるのかは正直だれにもわかりません。たしかにここしばらくの成績はいまいちですが、過去の成績が素晴らしかったのは事実です。前述の中小・新興株の調子が悪かったのは時期の問題の可能性が大きいです。良いときもあれば悪いときもあります。そのためそこまで考えてもあれですが、もう一つの原因である資金が集まり過ぎたという点をどうクリアしていくのか様子を見守りたいと思います。

ただし、ちょっと心配なのがひふみ投信と違ってジェイリバイブは運用している人が見えない点です。もしかしたら過去の好成績を挙げていた中の運用している人が変わっていたりすると・・・ちょっと怖いなってところがあります。

まとめ

今回は「不調?ジェイリバイブの成績がTOPIXや日経平均に負けている理由。そして今後について考えてみる。」と題してジェイリバイブシリーズについてみてきました。

たしかに最近のジェイリバイブシリーズの成績が振るわないのは事実です。高い信託報酬を払っているのにTOPIXに負けているのは痛いですね。ただ、ジェイリバイブ2や年金用はつみたてで買ってらっしゃる方も多いと思いますし、もう少し長い目でみていくべきでしょう。最終的にはジェイリバイブを信じられるかどうかで判断をしましょう。

個人的には個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)やつみたてNISAなどの長期投資は低コストのインデックス投資信託を中心にすべきだと考えますが、一部日本株分の遊びとして入れるのには面白い投資信託だという考えは変わりません。ひふみと同じ締めになってしまいましたが、ジェイリバイブはひふみと同じくらい評価したいた投資信託なので・・・(笑)

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