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三井住友銀行投資信託販売

銀行の投資信託販売の闇【三井住友銀行編】

先日、銀行の投資信託販売の闇【三菱UFJ銀行編】を書いたところ、反響が大きかったので続編を書いていきます。第二弾はSMBCグループです。(銀行としては三井住友銀行)

金融庁が顧客本位の販売をしているのかをわかりやすくするため、投資信託を販売する銀行・証券会社に対して比較可能な共通KPIと考えられる3つの指標を公表することを求めています。それに応じた形で先日はネット証券大手4社が投資信託の統計情報を発表。それに続いてメガバンクなど銀行もぞくぞく共通KPIやそれに付随したデータを出し始めました。

今回はそのうちSMBCグループ(三井住友銀行、SMBC日興証券、SMBC信託銀行、三井住友カード、セディナ、SMBCコンシュマーファイナンス等)が発表したデータについて詳しく見ていきます。

SMBCグループの投資信託販売についての統計資料


先日のネット証券大手4社に続きメガバンク等の銀行も共通KPI等のデータを発表しました。これは金融庁が2018年6月に公表した「投資信託の販売会社における比較可能な共通KPI」に基づいたものになります。SMBCグループも三菱UFJ銀行と同様に金融庁が要求する以外にも様々な資料を出していますね。この辺りは流石ですね。今回はそのうち三井住友銀行分の資料を読み解いて行きます。


【三井住友銀行】投資信託保有者のプラス割合約6割

まずは共通KPIの投資信託運用損益別顧客比率です。簡単に言えば今投資信託を持っている人の損益割合がどうなっているかってことですね。

これによると3月末時点で投資信託を保有する顧客のうち評価損益がプラスの顧客は約60%でした。ちなみにこれはすでに売却している人は含まれません。三菱UFJ銀行の同時期のデータは58%でしたからほぼ同じような数字となっています。

しかし、同じ時期のSBI証券の評価損益がプラスの顧客は64.7%ですからそれと比較するとかなり悪いとも言えますが・・・

三井住友投資信託プラス割合-min
出所:SMBCグループ「リテール事業部門におけるお客さま本位の業務運営に関する取組方針」 より

ファンドラップ保有者のプラス割合約8割

意外なことにSMBCグループはファンドラップの成績が良いです。約80%の方が利益出ている計算となります。ただ、ファンドラップ制度はまだ始まって間もないこともありますのでなんとも言えませんが・・・ただし、他の銀行などが提供するファンドラップと比較して成績は抜群に良くなっていますね。

他の銀行のファンドラップとの比較などは下記記事を御覧ください。手数料を考えるとファンドラップは基本的にあまりおすすめできない商品ではあります。

投資信託預かり残高上位10銘柄(共通KPI)

合わせて共通KPIの投資信託預かり残高上位10銘柄(共通KPIは20銘柄ですが今回の資料では10銘柄のみが記載)が公開されています。これは三菱UFJ銀行と同様に正直ひどいですね・・・・ほとんどが高コスト。リスクが高い割にリターンがあまり高くない。コストが1%を割っているのが1つだけという・・・(三菱UFJ銀行は2つ)2%を超えているのが半分を超える6商品もあります・・・

資料では20銘柄中19銘柄はプラスと大きくうたっていますが昨今の株高などを考えれば当たり前の話なんですよね・・・個人的にこの中にある投資信託で買いたい、もしくは買ってもいいものは一つもありません。

言葉は悪いですが、簡単に言えば手数料がバカ高いボッタクリ商品を情報弱者に大量に売りつけていると考えられる結果です。

銘柄名 コスト リスク リターン
1 アムンディ・ダブルウォッチ 1.51% 1.94% 1.17%
2  三井住友・豪ドル債ファンド 1.87% 9.77% -0.47%
3 JPMベスト・インカム(毎月決算型) 1.44% 5.56% 2.46%
4 フィディリティ・US・ハイイールド 2.35% 10.48% 6.48%
5 GS米国REITファンド Bコース(為替ヘッジなし) 2.08% 15.25% 4.09%
6 GSハイ・イールド・ポンド・ファンド 2.22% 10.89% 5.33%
7 三井住友225オープン 0.65% 16.24% 13.23%
8 日興レジェンド・イーグル・ファンド(毎月決算) 2.77% 12.28% 7.48%
9 欧州ハイ・イールド・ポンド・ファンド(豪ドル) 2.48% 12.91% 3.76%
10 アジア好利回りリートファンド 2.46% 13.85% 6.39%

出所:SMBCグループ「リテール事業部門におけるお客さま本位の業務運営に関する取組方針」 より

ちなみにつみたてNISAは金融庁がそのようなボッタクリ商品を排除するために対象とする投資信託の条件を厳しくしています。インデックス型の投資信託で国内資産を対象とするもので0.5%以下(税抜)、海外資産を対象とするもので0.75%以下(税抜)、アクティブ型だと国内資産を対象とするもので1.0%以下(税抜)、海外資産を対象とするもので1.5%以下(税抜)となっています。つまり、今回の三井住友銀行が売っている商品はすべて金融庁がNOを突きつけた商品ばかりを売っていたとも言えます。これは正直いただけません・・・顧客本位とはとても言えませんね。あくまでも過去の結果ですが・・・これは三菱UFJ銀行も同様でしたので銀行業界全体が自社の利益中心で顧客利益なんて考えていなかった結果だとも言えます。

つみたてNISAの適合の条件はこちらの記事を御覧ください。

コストとリターンのバランス

次に共通KPIの上位10銘柄のコスト・リターンです。両者に明瞭な関係が認められず、コストに見合ったリターンは必ずしも実現していないということがいえます。この辺りはウォール街のランダム・ウォーカー〈原著第11版〉 ―株式投資の不滅の真理でもうたわれている話ですが、投資初心者の方だと認識がないところでもあります。そのためいかに絶対掛かってくるコストを低くするのかが重要なのです。その点この表を見てもわかりますがコストが高すぎなんですよね・・・

三井住友コストリターン
出所:SMBCグループ「リテール事業部門におけるお客さま本位の業務運営に関する取組方針」 より

投資信託販売額

次に2018年3月時点での投資信託額です。こちらでわかるのは毎月分配型が減っていますよってことですね。毎月分配型は金融庁から名指しで批判された基本的に儲からない商品です。これが減っているのは喜ばしいことですね。ただし、それでもまだそれなりの割合がありますのでどうなんだろう・・・ってところはあります。またその分ファンドラップに回っているぽいのが気になるところです。ファンドラップも三井住友は3月時点ではそれなりの成績ですが基本的に手数料が高く儲からない商品ですから・・・(銀行は儲かる)

商品ラインナップ-min
出所:SMBCグループ「リテール事業部門におけるお客さま本位の業務運営に関する取組方針」 より

投資信託販売商品の変化

最後に投資信託販売商品の変化です。これをみると正直まだまだ顧客本位であるとは思えないのが正直なところです。

1位のSMBC・アムンディ プロテクト&スイッチファンドは世界の株式、債券および短期金融資産など、さまざまな資産へ投資し、資産配分を機動的に変更することにより、基準価額がプロテクトライン(基準価額が常にこれを上回る運用を目指す水準)を上回るように運用しつつ、安定的な収益の獲得を目指す商品です。つまり、アクティブファンドですね。手数料は1.44%と高く実績も残せていません。これが一位というのは・・・。さらに2位がファンドラップ、3位が毎月決算型ですからね。正直ベスト10で一つも買いたい商品がありません・・・

投資信託販売の変化-min
出所:SMBCグループ「リテール事業部門におけるお客さま本位の業務運営に関する取組方針」 より

まとめ

今回は「銀行の投資信託販売の闇。【三井住友銀行編】」と題してSMBCグループの三井住友銀行の投資信託販売に関する統計データをみてきました。

ネット証券4社と比較して結構ひどい状況なのがより分かってきましたね。特に投資信託預かり残高上位10銘柄でわかった実際に売っていた商品が強烈すぎます・・・銀行も営利目的の団体ですから自社の利益を考えるのは当然でしょう。しかし、顧客の利益を考えずに目先の利益ばかりみてればいつか足元を掬われそうな気がしますね。

今回の件だけでなく他の件も含めて金融庁が動いてもすぐに銀行の方針や考えが変われるとは思えませんし、自分たちがぼったくられないように金融知識をつけるのが一番だと思います。

お金にいきるでもそれを応援するような記事を出せるように心がけていきたいですね。

ネット証券4社の発表及び三菱UFJ銀行のデータについては下記を御覧ください。


金融庁が発表した統計データについてはこちらをご覧ください。

読んでいただきありがとうございました。

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