副業や定年後の収入確保として不動産投資を始める人が増えています。
私のもとにも週に1度はマンション投資しませんか?ってセールス電話が掛かってきますね・・・・。
しかし、中にはトラブルに巻き込まれてしまう方も少なくありません。
とくに最近多いのが「サブリース」に絡んだトラブルです。
今回はそんなサブリースでトラブルにならないために確認したいことについて見ていきます。
「サブリース」とは
出所:金融庁「アパート等のサブリース契約を検討されている方は契約後のトラブルにご注意ください」より
サブリースとは「転貸借」契約のことです。
つまり、オーナーが不動産会社に物件を一括して貸し付け、不動産会社はそれを入居者に一戸単位で賃貸する仕組みのことです。
オーナー側からすれば入居者との直接契約をしないことで空室リスクや延納リスクがなくなることや、管理の手間が最小限しかいらないことから人気がある仕組みです。
サブリースでトラブルになる理由
ほとんどのサブリースは「家賃保証」がついています。安定した収入が得られるのです。
そのためオーナー側は空室や滞納のリスクは不動産会社がもってくれるのでおいしいとおもって契約される方がほとんどです。
しかし実はこれ盲点があるのです。
サブリースはそもそも業者が儲かる仕組みである
そもそもサブリース業者が儲かる仕組みであるのです。
表面上だけをみると管理の手間はなく、空室リスクや延納リスクもありません。
そのため理想的な仕組みに思えると思います。
ただし、実際はぜんぜん違います。リスクが表面上見えにくくなっているだけに過ぎないのです。
アパートの建設費が割高
サブリースのほとんどが「アパート建設」と「サブリース契約」という二本立てとなっています。
その「アパート建設」の部分が一般的な建設と比較するとかなり高い場合が多いのです。
つまり、空室リスクや滞納リスクなどは始めからこの建設費に上乗せされているのです。
業者は実はこの部分で元がとれているとも言えるのです。
家賃保証は見直される
これが最大の盲点だと思います。家賃保証○○年という謳い文句で契約を結ぶケースが多いでしょう。
この家賃なら○年で元が取れてあとはずっと利益ですよって甘いお話で誘われることになるでしょう。
たしかに本当に家賃保証がそれだけあるならかなり美味しい話なのは事実です。
しかし、実際はそのようなことはほとんどありません。見直しの条項が契約書に盛り込まれているのです。
通常は2年毎に見直しがあるのです。
そのため徐々に建物が老朽化して空室や家賃下落などによりリスクが顕在化してこれば家賃の見直しが行われてしまうのです。
突如契約解除も・・・
最近テレビで話題となったサブリース問題は突如契約解除となっていました。
つまり、家賃保証○○年が突如としてなくなるのです。
これは一般のアパート経営であれば入居者保護がありますので大家が契約を解除しようとしても正当な理由ななければ基本的に認められません。
しかし、サブリースは大家がオーナーとみなされることになるため業者との契約は解除が容易に可能となるのです。
前述のように業者はすでにアパート建設の時点で元はとっていますので今後赤字を垂れ流すとわかれば家賃保証の減額。
それでもメリットはないとわかれば契約解除という手段にもでれるというわけです。
オーナー側はアパート経営のノウハウもないでしょう。
また、すでに業者が採算が見込めないと判断している物件を運営していかなければならなくなりかなりの痛手となるのです。
テレビで特集されていた方は40部屋くらいあって2部屋しか埋まっていない状況で契約を打ち切られていましたね・・・
サブリース契約をする前に確認したいこと
それではサブリース契約を検討する場合にどういった点に注意が必要なのでしょうか?
その地区のアパートのニーズを確認する
まず必ずやりたいのがその立地のアパートに本当にニーズがあるのか否かの確認をすることです。日本は今後どんどん人口が減少していきます。
そうなればもちろんアパートのニーズも減少します。
アパートのニーズが減少すればその地区の賃料相場も下がっていくはずです。
それらをしっかり加味して検討する必要があるのです。
業者が作ってくるシュミレーションはそれらを加味していない物となっていることが多いようです。(あえて)
ですから収支計算などは業者が作るシュミレーションではなく自分で固いシュミレーションをつくることが必要でしょう。
今の時点のニーズや家賃相場などは不動産ポータルサイトなどをみればすぐわかります。
逆にそんなシュミレーション自分でつくれないよ・・・って方はまだ勉強不足ですから不動産投資を始めるべきではありません。
株式投資などは実践が大事ですが、不動産投資は一度実践してしまうと株などと違って損切りも容易ではありません。ですから充分な勉強が必要なのです。
下記のような無料で使えるシステムでもその辺りのことはある程度確認することができますので使ってみるのもよいでしょう。
RESASを活用
例えば下記のRESAS(地域経済分析システム)は経済産業省と内閣官房(まち・ひと・しごと創生本部事務局)が提供している地方創生の地方創生の様々な取り組みを情報面から支援するシステムです。
これを見ればその地域の今後の人口がどうなっていくのかがある程度予想が可能です。
>>REASAS
jSTAT MAPを活用
また、統計局の提供するjSTAT MAPもおすすめです。
こちらは地図により統計情報や商圏を確認できるサイトで指定した地域の人口や今後の予想、住んでいる人の年齢層、お仕事などを確認することが可能です。
建設費を考える
前述のようにほとんどのサブリースでは建設費が割高に設定されています。
業者はそこですでに儲けを十分に出しているのです。
ですからまずはその建設費が適切なのか考えてみましょう。
相場がわからない方は相見積もりを取ってみるのが必要でしょうね。
そこでだいぶ差があるようならボッタクリの可能性が高いですから基本的に回避するのが正解でしょう。
契約書を精査
契約を結ぶ前に契約書はよく確認しましょう。自分でわかりにくければ他の不動産屋や不動産を得意としている弁護士など専門の方に見てもらったほうがよいでしょう。
確認しておきたい事項は下記の点です。
解約の条件
違約金等の有無
更新手数料
敷金の取扱い
などです。特に前述にテレビで話題になったサブリース業者は「家賃見直しの提案を受け入れなければ一方的に解約できる条項」が入っていたそうです。
つまり、業者側のいいなりにならざる得ないということなのです。
このような条項の有無はしっかり確認しておく必要があります。
また、こちら側から解約できるのか否かの確認も必要でしょうね。
まとめ
今回は「不動産投資の「サブリース」でトラブル続出。はまらないために確認したいこと」と題して不動産投資におけるサブリース問題についてみてきました。
表面だけみればサブリース契約はとても良い取引に思えます。
しかし、実際は様々な罠が仕掛けられているケースがほとんどなのです。
ですから慎重に検討する必要があることを押さえておきましょう。
むしろそういったケースの方が多いことから不動産投資の初心者は手を出さないのがよいでしょうね。
その他投資トラブルについては下記記事を御覧ください。
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