厚生年金加入漏れ

あなたは大丈夫?厚生年金の加入漏れ(未加入)156万人。加入要件と該当していないか確認する方法まとめ

先日、厚生労働省から厚生年金に加入できる資格があるのに未加入となってしまっている方が156万人いるとの推計が発表されました。実に国民年金加入者の1割に当たるんですよね・・・・事業所としては約40万件あります。厚生年金は条件を満たせば強制加入となります。しかし、掛け金の半分を会社が負担しないといけませんから、加入したくないと考えている経営者が少なからずいるんですよ。

厚生年金に加入していないと老後に受け取れる年金が国民年金だけとなりかなり少なくなってしまいます。平均するともらえる年金は国民年金のみだと月額5万5千円ちょっと、厚生年金加入者だと14万7千円となっています。かなり差がありますよね。詳しくはこちらの記事を御覧ください。

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年金はいくらもらえるのか

また、この問題をさらに難しくしているのが本人は「厚生年金に加入している」と思っているって事もあったりするんですよね。かなり悪質な場合ですが。。。。今回はその確認方法も含めてこの厚生年金の加入漏れ問題について考えてみましょう。

厚生年金の加入要件


まずは今回の問題の前提となる厚生年金の加入要件から確認しておきましょう。厚生年金保険の加入義務のある事業所(強制加入)

まずは事業所としての加入義務を見ていきましょう。これはかなりシンプルです。以下の条件を満たした事業所は加入する必要があります。

法人事業所
常時5人以上の従業員を抱える個人事業所(一部業態を除く)

株式会社など種類を問わず法人の事業所なら従業員数に関係なく強制加入となります。たとえば社長1人だけの会社でも強制加入となります。個人事業者ならば常時5人以上の従業員を抱えていると強制加入です。ただし、農林水産業、サービス業、士業、宗教業など一部業種は任意加入となります。

今、勤めている事業所が上記ルールに該当しているのに厚生年金に加入していないとしたら加入漏れ事案に該当します。

強制加入を怠った場合の罰則

強制加入を怠った場合、罰則もあります。

まず、過去2年間の保険料を遡及されて一括して支払わなければなりません。これは従業員と折半となりますが、退職した従業員分なども含んでおり、退職後だったりして回収等ができない場合には事業主が代わりに負担する必要がでてきます。さらに追徴金も発生します。

さらに健康保険法第208条に基づき悪質な場合、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金が課せられる可能性があります。また、社名公表される可能性もあります。社名公表されれば今後の採用や取引先との関係に大きな影響を与えてしまうでしょう。

つまり、加入漏れは事業者側からしてもかなりリスキーな行為なんですよ。最近は年金事務所が未加入事業者への立ち入り調査するなど追求も厳しくなっています。

被保険者の加入条件(従業員側からみた加入条件)

次に従業員からみた厚生年金の加入条件をチェックしてみましょう。

当然に被保険者となる従業員

まずは厚生年金保険に加入している事業所で雇用されている方で以下に該当する方は加入義務が発生します。

常時雇用されていて70歳未満の一定の人

国籍は問われません。外国籍の方も当然に対象となります。

ちなみに雇用形態は関係ありません。正社員、パート、アルバイト、嘱託など名称も関係ありません。常時雇用されているか否かです。常時雇用されているかどうかは基本的に就業規則や労働契約などに定められた所定労働時間及び所定労働日数の4分の3以上あるかどうかで判断されます。

また、所定労働時間及び所定労働日数が4分の3未満でも以下の条件を満たす場合は適用対象となります。

週の所定労働時間が 20 時間以上あること
雇用期間が 1 年以上見込まれること
賃金の月額が 8.8 万円以上であること
学生でないこと
被保険者数が常時 501 人以上の企業に勤めていること

かなり多くの方が実は対象なんですよ。

被保険者とならない従業員

ただし、以下に該当する場合は被保険者の対象から外れます。

日雇いで雇用される場合
2ケ月以内の有期雇用の場合
雇用される事業所の所在地が一定しない場合
4ケ月以内の季節的な業務に雇用される場合
6ケ月以内の臨時的な事業をおこなう事業所に雇用される場合

厚生年金に加入しているのか確認する方法


それでは今回の問題となった厚生年金に未加入となっていないのかを確認する方法を見ていきましょう。まずは前提として上記の加入条件を満たしているのかを確認してくださいね。


給料明細を確認する

まずは当たり前ですが、給料明細を確認しましょう、厚生年金や健康保険が給料から引かれていれば基本的に加入されています。厚生年金も健康保険も会社が半分負担してくれますが、半分は自己負担ですからね。給料から天引きされているはずです。

この時点で天引きがなければかなりの確率で厚生年金は未加入となります。

詳しい給料明細の見方についてはこちらの記事をご覧ください。

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国民年金の納付書が届いたら未加入かも

厚生年金に未加入ならば国民年金の納付書が届くはずですからそちらからそちらでもわかりますね。

厚生年金を会社でちゃんと加入して納めてくれていれば、国民年金の納付書は基本的に届きません(過去の未加入分などは届きますが・・・)届いたらしっかり確認してみてください。

実際、自分が厚生年金入っていると思って国民年金の納付書を無視していたら実は未加入ってことがあるんですよ。。。

最近は下記の通り国民年金を納付していない場合の督促が厳しくなっているので減っているとは思いますが・・・

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ねんきん定期便を確認する

次にねんきん定期便を確認しましょう。悪質な事業者だと給料から厚生年金を天引きしているけど加入していなかったり、納付していないなんてこともあったりするのです。

これまでの年金加入期間

ねんきん定期便をみるとこれまでの年金加入期間という欄に国民年金、厚生年金の加入月数がそれぞれ記載されています。それが正しいのかを確認してください。

35際、45歳、59歳の時にはくわしい明細も

35歳と45歳、59歳の方には特別なねんきん定期便が届きます。こちらだと細かい過去の加入履歴が見ることができます。会社が給料からは適正額を徴収しているのに社会保険事務所などに嘘の報告をして少なく納めているなどがあったときもあったりします。その確認ができます。金額が合っているのかを確認してください。

なお、ねんきん定期便の詳しい見方は下記記事を御覧ください。

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ねんきんネットでも確認可能

ねんきん定期便のネット版であるねんきんネットでも確認することが可能です。

ねんきん定期便に「ねんきんネット」へ登録するために必要なアクセスキーが記載されていますのでそちらでログインすることができるようになります。

こちらでも詳細な年金記録を確認することができます。

ねんきんネットを家計簿ソフト「マネーフォワードME」と連動させれば家計簿ソフトでも確認できるようになりますよ。マネーフォワードMEについては下記記事も合わせて御覧ください。

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まとめ

今回は「あなたは大丈夫?厚生年金の加入漏れ156万人。加入要件と該当していないか確認する方法まとめ」と題して厚生年金の未加入問題についてみてきました。

実は多くの方が厚生年金の対象事業所となるところに勤めていながら未加入となっているのが実情です。まずは自分が厚生年金の対象となるのかを確認してください。もし、加入対象となるはずなのに未加入ならば一度会社にお尋ねするとよいでしょう。それでも埒があかなければ年金機構などへの相談や告発してみることも検討すると良いかもしれませんね。

また、自分が加入していると思っていても実は加入されていなかったり、少ない金額で申請されていることもあったりします。年金定期便やねんきんネットで年金記録を定期的に確認することも必要でしょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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