海外ETFを巡って第二次手数料戦争が勃発。海外ETFを買うなら結局どこがよいのかを考える

auカブコムの手数料値下げを発端としてここのところ証券各社が値下げラッシュとなっています。

投資信託の買付手数料はSBI証券や楽天証券など多くのネット証券がauカブコムに対抗して無料になりましたし、信用取引の取引手数料も無料や実質無料とするところが増えてきました。

国内株式の手数料無料の条件も緩和されるなど利用者からすると嬉しい状況となっています。

また、最近人気の高い米国株も新参のDMM株が取引手数料を無料としたことに対抗したのか、米国ETFの買付手数料無料(銘柄指定)とする証券会社がでてきました。

11月に巻き起こった米国株式の最低取引手数料を巡っての各社の争いの第二弾といっても良い状況ですね。

各社の値下げも出揃ったことですし、海外ETFを買うなら結局どこの証券会社がよいのかを考えてみたいと思います。

各社の海外ETF手数料値下げの状況

それではまずは今回各社が発表した海外ETFの取引手数料値下げ状況をみていきましょう。

DMM株

まずはDMM株です。

FXなどではシェアが高いですが、株式ではまだまだこれからのDMM。

思い切った策にでました。

米国株式取引手数料を完全無料化

米国株式取引手数料を完全無料化したのです。

※スマートフォンの方はスクロールしてお読みください。

旧・取引手数料新・取引手数料
1約定ごとの手数料約定代金の0.45%(税込0.495%)無料
上限手数料20ドル(税込22ドル)無料
最低手数料無料無料

1約定ごとの取引手数料も上限手数料も最低手数料もすべて撤廃して無料となりました。

今まで上限だと税込22ドル。日本円で2,300円くらい掛かっていた手数料が無料となるのです。

これは他の証券会社と比較してもかなりのアドバンテージですね。

当然、この手数料無料化は米国ETFのも対象となってきます。

手数料変更のスケジュール

なお、手数料変更の適用開始日時は以下のとおりです。

2019年12月9日(月) 23時30分以降の約定分から適用開始

対象となる米国ETF

なお、対象となるのは69の米国ETFです。

人気となっているVOO「バンガード S&P 500 ETF」やVT「バンガード トータル ワールド ストック インデックス ETF」などは当然対象となります。

個人的に嬉しいのがVOX「バンガード 米国通信サービス セクター ETF」のようにちょっと尖った商品も対象となっているところですね。

マネックス証券

DMM株に真っ先に対抗したのがマネックス証券です。

特に最近人気が高い米国ETF9銘柄限定ですが買付時手数料(税抜)を全額キャッシュバックする米国ETF買付応援プログラム「US ETF Assistプログラム(通称:USAプログラム)」を開始するのです。

9銘柄の米国ETFの買付手数料が実質無料

具体的には対象となるETFの米国株取引にかかる買付手数料(税抜)を全額キャッシュバックされます。

対象となるのは以下の9銘柄です。

 ・バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(ティッカー:VT)
・バンガード・S&P500ETF(ティッカー:VOO)
・バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(ティッカー:VTI)
・iシェアーズ・コア S&P 500 ETF(ティッカー:IVV)
・SPDR トラストシリーズ1(ティッカー:SPY)
・ウィズダムツリー インド株収益ファンド(ティッカー:EPI)
・ウィズダムツリー 米国株 高配当ファンド(ティッカー:DHS)
・ウィズダムツリー 米国大型株配当ファンド(ティッカー:DLN)
・ウィズダムツリー 米国株クオリティ配当成長ファンド(ティッカー:DGRW)

ただし、現物買い取引のみで、非課税口座(NISA)における取引は対象外となります。

スケジュール

なお、米国ETF買付応援プログラム「US ETF Assistプログラム(通称:USAプログラム)」がスタートするのは以下の通り

2020年1月2日(木)(現地約定分)

為替手数料無料も無期限化

また、合わせて1月7日までのキャンペーンであった為替手数料を無料とするキャンペーンを無期限化することも発表されました。

ただし、為替変動などを考慮して定期的に見直すとのこと。

予定では次回の見直しは2020年4月となっています。

おそらくそれまでは為替手数料無料が続きますのでこの部分は他社と比較してかなりのアドバンテージですね。

ちなみにキャンペーン外でのマネックス証券の為替手数料は片道25銭となっています。

SBI証券

次に対抗したのがSBI証券です。

マネックス証券とほぼ同様の対応となりました。

9銘柄の米国ETFの買付手数料が実質無料

マネックス証券とほぼ同様ですが、対象となるETFの米国株取引にかかる買付手数料を全額キャッシュバックされます。

ただし、「システム対応完了まではキャッシュバックにて実施いたします。」とありますのでおそらくシステム対応が完了すればキャッシュバックではなく無料として対応すると思われます。

対象となるのは以下の9銘柄です。

・バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(ティッカー:VT)
・バンガード・S&P500ETF(ティッカー:VOO)
・バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(ティッカー:VTI)
・iシェアーズ・コア S&P 500 ETF(ティッカー:IVV)
・SPDR トラストシリーズ1(ティッカー:SPY)
・ウィズダムツリー インド株収益ファンド(ティッカー:EPI)
・ウィズダムツリー 米国株 高配当ファンド(ティッカー:DHS)
・ウィズダムツリー 米国大型株配当ファンド(ティッカー:DLN)
・ウィズダムツリー 米国株クオリティ配当成長ファンド(ティッカー:DGRW)

対象銘柄はマネックス証券と全く同じですね。

なお、円貨決済取引の場合は「日本円」、外貨決済取引の場合は「米ドル」でキャッシュバックされるとのこと。

SBI証券は税込みでキャッシュバック

マネックス証券と大きく違う点が一つあります。

マネックス証券は買付手数料(税抜)を全額キャッシュバックでしたが、

キャッシュバック金額は税込ベースでの計算となります。

SBI証券「12/16(月)から始まる!SBI証券の無料化&プライスダウン」より

消費税分だけSBI証券の方がキャッシュバックが多いってことですね。

例えば税込1100円の手数料が掛かった場合にはマネックス証券だとキャッシュバック1000円ですが、SBI証券ならば1100円戻ってくるということになります。

スケジュール

スケジュールもマネックス証券と同様になっています。

2020年1月2日(木)(現地約定分)

楽天証券

楽天証券も対抗をしてきました。

マネックス証券やSBI証券と違いキャッシュバックではなく完全無料となります。

9銘柄の米国ETFの買付手数料が完全無料

マネックス証券やSBI証券と違いキャッシュバックではなく完全無料となります。

対象となるのは以下の9銘柄です。

・バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(ティッカー:VT)
・バンガード・S&P500ETF(ティッカー:VOO)
・バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(ティッカー:VTI)
・SPDR トラストシリーズ1(ティッカー:SPY)
・SPDR ダウ・ジョーンズ REIT ETF(ティッカー:RWR)
・SPDR ゴールド・ミニシェアーズ・トラスト(ティッカー:GLDM)
・GS Moif  データイノベーションETF(ティッカー:GDAT)
・GS Moif  ヘルスケアイノベーションETF(ティッカー:GFDNA)
・GS Moif  金融イノベーションETF(ティッカー:GFIN)

対象銘柄はマネックス証券とSBI証券と少し違います。VTやVOO、VTI、SPYは共通ですが、それ以外は金融イノベーションなどちょっと尖った商品が対象となっていますね。

個人的にはあまり魅力的に映らないラインナップですね・・・

スケジュール

スケジュールは少しだけマネックス証券、SBI証券より遅くなっています。

2020年1月6日(月)(現地約定分)

海外ETFを買うなら結局どこがよいのかを比較してみた

各社の手数料が出揃ったところでどこで買うのが得なのかを比較してみましょう。

無料対象銘柄の場合

まずは各社が無料対象となっている米国ETFで比較してみましょう。

人気となっているバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(ティッカー:VT)などは各社共通で無料ですよね。

※スマートフォンの方はスクロールしてお読みください。

DMM株マネックス証券SBI証券楽天証券
買付手数料無料実質無料
キャッシュバック税抜
実質無料
キャッシュバック税込
無料
売付手数料無料約定代金の0.45%(税込0.495%)約定代金の0.45%(税込0.495%)約定代金の0.45%(税込0.495%)
為替手数料片道25銭片道25銭(当面無料)片道25銭
(住信SBI銀行の外貨積立利用なら片道2銭)
片道25銭
最低取引手数料無料20ドル(税込22ドル)20ドル(税込22ドル)20ドル(税込22ドル)
最高取引手数料無料無料無料無料

大きな違いは売付手数料です。

DMM株は売付手数料も無料です。

対して、マネックス証券とSBI証券、楽天証券は買付手数料のみ無料となっています。

ここに差があります。

この部分だけ見ればDMM株がかなり有利です。

ただし、注意点があります。

為替手数料に注意

DMM株については他と大きく違う性質がありますので注意が必要です。

それはDMM株はドルで売り買いできないということです。

すべて円での決済となります。

例えばSBI証券などは為替をみてドル転しておいたり、住信SBIネット銀行で外貨積立などで予めドルを用意しておくということが可能です。(詳しくは下記記事を御覧ください)

しかし、DMM株は円でしか買えませんのでその時のレートとなってしまいます。

また、売却時にも当然強制的に円になってしまいますし、配当を受け取った時も円で入金されます。

つまり、その都度、為替手数料がかかってくることになります。

ドルで受け取れないんですよね。

また、DMM株の米国株等の配当金の受け取りについては公示レートのTTBとなります。

公示レートのTTBとは銀行などで取引される基準のレートでかなり高い為替手数料となります。

ですから投資頻度が多かったり、配当のことを考えると為替手数料が他の3社と比較して掛かってしまうことになります。(だから無料化できるのでしょう)

このあたりはDMM株の最大のデメリットになりますね。

為替手数料についてはマネックス証券が当面無料。

SBI証券が住信SBIネット銀行の外貨積立利用なら片道2銭なのでこの2社がかなり有利ですね。

取引金額が大きい場合には為替手数料の差はかなり大きくなりますので注意が必要です。

無料対象外の銘柄の場合

次に3社の無料対象外の銘柄の場合を見ていきましょう。

私が好きなVOX「バンガード 米国通信サービス セクター ETF」なんかはそうなりますね。

DMM株マネックス証券SBI証券楽天証券
買付手数料無料約定代金の0.45%(税込0.495%)約定代金の0.45%(税込0.495%)約定代金の0.45%(税込0.495%)
売付手数料無料約定代金の0.45%(税込0.495%)約定代金の0.45%(税込0.495%)約定代金の0.45%(税込0.495%)
為替手数料片道25銭片道25銭(当面無料)片道25銭
(住信SBI銀行の外貨積立利用なら片道2銭)
片道25銭
最低取引手数料無料20ドル(税込22ドル)20ドル(税込22ドル)20ドル(税込22ドル)
最高取引手数料無料無料無料無料
海外ETF取り扱い数69銘柄約280銘柄約360銘柄約360銘柄

こちらは当然、DMM株の圧勝となります。

買付手数料も売付手数料も無料ですからね。

ただし、取り扱いの海外ETFが3社と比較するとかなり少ない点はデメリットです。

また、前述の強制的に円転しないと行けない点を加味して考える必要があるでしょう。

その点を考慮しても、69銘柄に欲しいETFがあるなら無料はかなり大きなメリットとなってきますね。

まとめ

今回は「海外ETFを巡って手数料戦争第二弾が勃発。海外ETFを買うなら結局どこがよいのかを考える」と題して海外ETFをどこで買うのがお得なのかを見てきました。

結論は以下の通り

基本的にはDMM株がお得。
しかし、都度円転となるため取引頻度が多かったり、配当金の頻度によっては為替手数料で不利となるケースも。
取引金額や取引スタイルによって有利不利が異なってきますので、為替手数料も加味して検討しましょう。

個人的にはその都度、円転はあまり好きではありませんのでSBI証券+住信SBI銀行をそのまま使おうと思います。

あとは各社取り扱いのETFが違いますのでそのあたりも加味して検討するとよいでしょう。

CHECK!        DMM 株

CHECK!   マネックス証券

CHECK!   SBI証券

なお、オススメの海外ETFはこちらの記事をご覧ください

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