最近、世界中の株価が乱高下しています。
新型コロナウィルスが蔓延していることが原因だと思われていますが実はそれだけでないのです。
新型コロナウィルスの影に隠れていますが、株価暴落の本当の原因は民主党のサンダース上院議員の躍進ではないかとも言われています。
こんな状況が株式相場に闇を落としているのだと・・・
現在、民主党のアメリカの大統領候補争いが行われている真っ最中ですが、サンダース氏が優勢と伝えられると株価が暴落。中道派と言われるバイデン氏が優勢と伝えられると反発するんですよ。
バイデン氏がスーパー・チューズデー(予備選挙が集中する日)で勝利したとの情報でだいぶ落ちついてきましたが・・・
サンダース氏は「民主社会主義者」を自称しており、経済格差是正が最大のテーマで株式相場にとってあまり望ましくない公約を多く掲げています。
米国ではすでに「サンダース指数」なるものまで登場していますね。
今回はそんな株式相場にとって厳しいものであるサンダース氏の公約について見ておきましょう。
バーニー・サンダース氏とは
バーニー・サンダース氏は民主党の大統領候補の一人です。
1941年9月生まれで現在78歳と大統領候補としては高齢。
前回の大統領選挙でもヒラリー氏に破れ民主党の大統領候補とはなりませんでしたが、43.1%の票を獲得、23州でヒラリー氏に勝利しています。
つまり、ある程度票を集める土壌は持っているのです。
バーリントン市長や下院議員などを歴任するなど政治経験は豊富。
主張している内容が株式相場にとって厳しい内容なのです。
サンダース氏の株式相場に大きな影響を与える公約
サンダース氏が掲げる公約や話している考えはたくさんありますが、そのなかでも株式相場に大きな影響を与えそうなものを中心にピックアップしてご紹介しましょう。
国民皆保険(メディケア・フォー・オール)
まずは国民皆保険です。
健康保険に皆が加入するってことですね。
日本では当たり前に実現されている制度なのですが、米国は導入されていません。
そのため、インフルエンザの治療で5万円ほど掛かったり、盲腸などのちょっとした病気でも手術で百万円近く掛かったりと弱者にかなり厳しい状況になっています。
そういった点から見れば国民皆保険は魅力的なのですが、逆に言えばそれを支える財源が必要になります。
日本でもそうですが、健康な人からするとなんでこんなに負担しなければならないんだ・・・ってお金を毎月徴収されていますよね・・・。
米国の方はその部分を運用に回したりできているんですね。
そのため、国民皆保険が実現されれば健康保険の代替商品を提供している保険会社はもちろん、ヘルスケアの会社、銀行などの金融機関に大きな影響を与えると言われています。
実際、このあたりの会社の株はサンダース指数に大きな連動性が見られます。
GAFA解体
これはもうひとりの民主党の大統領候補のウォーレン上院議員が掲げている公約ですが、Google・Amazon・フェイスブック・Appleの頭文字をとったGAFAを解体するというのです。
ちなみにマイクロソフトが入ったMAGAって言葉やNetflixが入ったFANGなんて言葉もあります。
これらIT系、ネット系の企業に富の集中の象徴でけしからんということなのでしょう。
プライバシー保護の問題なんかもありますしね。
この公約にはサンダース氏も支持を表明しており、リベラル派の看板政策の一つとなっています。
ちなみに2020年2月末現在の世界の時価総額ランキングは以下のとおりとなっています。(ちなみに日本で最も高いのは36位のトヨタ自動車)
2位 マイクロソフト
3位 Apple
4位 アマゾン・ドット・コム
5位 アルファベット(Google)
6位 アリババ・グループ・ホールディングス
7位 フェイスブック
8位 パークシャ・ハサウェイ
9位 テンセント・ホールディングス
10位 JPモルガン・チェース
1位こそサウジアラビアのサウジアラムコとなっていますが、それ以外は米国企業と中国のIT系企業が目立ちますね。
前述のGAFAは3位Apple、4位Amazon、5位Google、7位フェイスブックと世界的にみても大きな企業となっているのです。MAGAのマイクロソフトは2位。
たしかに富の集中の象徴ではありますが、それだけ米国の強さの象徴でもあります。
これら企業が解散となれば影響は計り知れません・・・
実現可能性は乏しいと思いますけどね。
富裕層の課税強化
サンダース氏は富裕層の課税も強化しようとしています。
案としてでているのは以下のものです。
段階的に税率は上がっていき純資産100億ドルを超えると8%
税率8%はかなりのものですね。
そこで得た税収を前述の国民皆保険や後述する公立大学の授業料無料、低所得者向けの政策に利用して富の再配分をしようとしているのです。
富の再配分はSDGsなんかにもでてくる話ではあります。また、2014年に大きな話題となり映画化もされるトマ・ピケティの著書「21世紀の資本」でも富の再配分の重要性が語られていました。
日本よりも富が圧倒的に集中していると言われる米国ですからね。
ただし、株価のことだけを考えれば株を多く持っている富裕層に課税されるわけですからプラスの要因とはなりにくい話ではあります。
この制度が導入されたら多くの富裕層は米国の外に出ていく懸念もあるでしょう。
公立大学の授業料無償化
サンダース氏が若者に支持されている大きな理由がこの公立大学の授業料無償化です。
前回、クリントン氏に破れたときもこれを目玉公約として掲げていましたね。
米国では多くの学生が学生ローンを組みます。
しかし、そのローンが足かせとなってその後の経済成長を遅らせているという話があります。
それを税金で賄おうという話となります。
この公約が直接に株式相場へのマイナス材料とはならないでしょうが、間接的に他の税金へ影響を与えますからね・・・
まとめ
今回は「米国株暴落の直接の原因は新型コロナではなくサンダースだった。投資家なら知っておきたいサンダースの公約」と題してサンダース氏の公約についてみてきました。
これら公約が悪いというわけではありませんが、株式市場のことだけを考えるとマイナスの要因となり得る話が多いですね。
今後の米国株はサンダースが大統領選挙でどうなるかという点も大きな影響を及ぼしそうです。
日本株もアメリカ株に大きく連動しますので他人事ではありません。
逆に言えばサンダースが大統領選挙で敗れるならばアメリカ株にとってはポジティブ要因となるってことでしょう。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
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