株価指標で株価暴落時の底は わかるのか?

PERやPBR、配当利回りなどの株価指標で株価暴落時の底はわかるのか?

新型コロナウィルスで世界中の株がかなり下げています。

先月には24,000あった日経平均が一時16,000台と30%近く下げてきました。

過去あまり経験がないレベルの短期間での急激な下げですから、一旦ではありますが底が近いのではという風潮もでてきていますね。

底が近いのでは?という話でよく話題になるのが下げすぎであるという意見です。

PERやPBRを持ち出して下げ過ぎだからそろそろ底だろうという話なのです。

本当にこのPERやPBRで本当にどこが底であるのかや下げすぎだからというのが判断できるのでしょうか?

今回はこの件を考えてみます。

ちなみにリーマンショック時は大きく下げ上げをくらい返した後一旦落ち着いてからもダラダラと下げ基調が続いて半年でようやく底って感じでしたね。

詳しくはこちらの記事を御覧ください。

株価指標や経営指標では底は分からない

先に結論から言っておきましょう

行き過ぎもまた相場なので
株価指標や経営指標では底は分からない

のです。

「行き過ぎもまた相場」とは有名な投資格言の一つで大暴落や大高騰の際などは加熱気味になって株価は行き過ぎてしまうよってことです。

相場は行き過ぎてしまいますから株価指標や経営指標で分析してもその時点で底がわかるわけないんですよね。

ただし、過去の暴落時のデータなどと比較すると意味を持ってくる部分もあります。

株価の割安や割高などを評価する際に使われる尺度のこと。
代表的なものにPERやPBR、配当利回りなど
企業の健全性や収益性などをみる尺度のこと。
代表的なものに売上高営業利益率や自己資本比率など

今回はこれら指標で特に今回の暴落で取り上げられているPERとPBR、配当利回りで詳しく考えていきます。


PERとは

PERとは日本語では株価収益率といいます。

簡単に言えば株価と企業利益の関係を表すものでその株価の割安性を測ることができます。

単純に考えるとPERが高いと割高、PERが低いと割安ってことですね。

計算方法は簡単

PER=株価÷一株あたりの利益

です。

単位は倍で、PER10倍、PER50倍などと表記されます。

例えば株価が1,000円で一株あたりの利益が100円ならばPERは10倍です。

何倍だったら割安、割高という基準はありませんので、PERを比較するときは同業他社の数字と比較するのが基本です。

PERが同業他社より高いとそれだけ株価は割高(市場から評価されている)

PERが同業他社より低いとそれだけ株価は割安(市場から評価されていない)

ということになります。

なお、多くの証券会社ではPERを表記してくれていますので自分でわざわざ計算しなくてもOKですが、PERの意味を知るためにも計算式は覚えておくのがおすすめです。

ただし、計算式を見てもらえばわかると思いますが、PERはあまり理論的に意味のある計算ではないんですよ。過去のデータや他社のデータとの比較でようやく意味を持つものという感じでしょう。

また、PERには種類がありますのでお気をつけください。

実績PERと予想PER

PERには前記の実績に基づいた実績PERと来季の予想に基づいた予想PERがあります。

一般的には予想PERを見るケースが多いです。

ただし、予想PERはあくまでも企業が出した業績予想を元にした数字ですからどこまでその予想に信憑性が持てるのかという部分がポイントになりますね。

過去に上方修正、下方修正を繰り返している企業の予想PERは業績予想の精度があまり高くないと思われますので、あくまでも参考程度と考えるとよいでしょう。

PBRとは

PBRとは日本語では株価純資産倍率といいます。

簡単に言えば株価と企業の純資産の関係を表すものでこちらもその株価の割安性を測ることができます。

PERは企業の利益を稼ぎ出す力で割安性を測る指標ならばPBRは企業の資産価値で割安性を測る指標ですね。

単純に考えるとPBRが高いと割高、PBRが低いと割安ってことになります。

計算方法はこちらも簡単

株価÷一株あたりの純資産

です。

こちらも単位は倍で、PBR1倍、PBR5倍などと表記されます。

例えば株価が1,000円で一株あたり純資産が1,000円ならばPBRは1倍です。

何倍だったら割安、割高という基準はありませんが、PBRが1倍という状況はその時点で解散した場合に株主が得られる(純資産の割当)金額が株価と同じということですから一般的に底と判断されることもあります。

しかし、最近はPBR1倍を長い間割っている企業もかなりありますのでそこまで重要度は高くなくなっているかもしれません。

こちらも同業者との比較が重要ですね。

PBRが同業他社より高いとそれだけ株価は割高(市場から評価されている)

PBRが同業他社より低いとそれだけ株価は割安(市場から評価されていない)

ということになります。

ちなみにPBRは一般的に前期の実績を元にした実績PERが使われます。

予想PBRも表記されるケースもありますが一株あたり純資産を予想するって現実的ではないですし、あまり精度が期待できません。

配当利回りとは

配当利回りとは名前のとおり、株価に対する年間の配当割合を示す指標です。

計算方法は簡単

配当利回り=年間配当÷株価

です。

例えば株価1,000円で一株あたり年間10円の配当をだすなら1%が配当利回りとなります。

ただし、配当利回りが高ければその企業が良いわけでは有りません。

成長企業などは配当を出さずその資金を将来の成長に利用したほうが株価に反映されてぷらすになるケースもあるんです。

ですから配当利回りも同業者との比較や企業の考え方としてみるのがよいでしょうね。

配当利回りが異様に高い企業はそれだけ市場から放置されている会社であるとも言えますから。

詳しくはこちらの記事を御覧ください。

PERやPBR、配当利回りは割り引いて考えよう

前述した「行き過ぎもまた相場」以外でもPERやPBRがあまり株価の底を当てるのに役立たない点があります。

それは現在出ているPERやPBRや新型コロナウィルス問題が出てくる前に予想された予想PERや影響がなかった前期の実績PBRであるためです。

簡単に言えば

PERやPBRは割り引いて考える必要あり
ってことなのです。新型コロナウィルスでの業績への影響分を割り引いて考えないと単純な比較ができないんですよ。
リーマン・ショックなどが起こったときと今回の状況はかなり違うんです。


リーマン・ショック時の底の日経平均株価PBRは0.81倍

ちなみにリーマン・ショック時の底となったのは2009年3月です。

その時点の日経平均株価のPBRは0.81倍でした。

多くの評論家などはこの数字を今回の底の目安としています。

ちなみに3月16日時点の日経平均株価PBRは0.82倍とこれに肉薄したんですよ。

これだけ考えれば底ですよね。

しかし、これには大きなからくりがあります。

それはリーマンショックは2007年7月末ころから問題が燻り始めて景気が落ち込み始めて1年近くたってから、リーマン・ブラザーズ破綻でトリガーが引かれた感じで株価の暴落が発生しました。

つまり、リーマンショック時のPBRはリーマンショックの影響を受けた決算も済んで出されている数字なのです。

対して今回の新型コロナウィルスは急に出てきた話なので一切このあたりの純資産への影響が加味されていない数字となります。

新型コロナウィルスで大きな損失が発生すれば純資産も当然減りますからPBRも変わるんですね。

ですからリーマン・ショック時のPBRと単純な比較すると間違いが起こってしまうんです。

ただし、今回の新型コロナウィルスまだどこまで拡大するのかわかりませんし、企業の業績への影響も未知数なところが難しいところですけどね。

現在でているPERはまったくあてにならない

また、PERはよりその傾向が強いですね。

いま出ているPERは企業が予想した数字を元にしたものですが、その予想には多くの企業が新型コロナウィルスでの影響を折んでいません。

ですからそれらを反映すると大きくPERが悪化することが予想されます。

PBRの計算のもととなる一株あたりの純資産は新型コロナウィルスの影響は当然受けますが、純資産で過去の蓄積も大きいですからそこまで劇的な変化とはなりません。

しかし、PERの計算の元となる一株あたりの利益はその年のもので新型コロナウィルスの影響で大きく変動することが予想されます。

ですからいま出ているPERはまったくあてにならないと考えて差し支えないでしょう。

業績悪化で配当や株主優待の改悪があるかも

配当利回りなんかも同じでしょうね。

業績が悪化すれば配当を維持するのはなかなか困難です。

配当利回り目当てで買ったはいいけど配当が変わったなんてことになったら暴落必須でしょうし。

また、株主優待も改悪される可能性も考える必要があるでしょう。

ですからなかなか現在の相場状況で配当や株主優待目当ての株を購入するのもリスキーな行為なんですよ。

行き過ぎた相場もいつか戻る

前述のように相場は行き過ぎてしまいます。

また、いま出ているPERはまったくあてになりませんし、PBRも新型コロナウィルスで大きなマイナスを計上するようだと現状と違ったものとなる可能性があります。

ですから株価の底をあてるのにはあまり役立たないでしょう。

ですが、行き過ぎた相場も結局は平常に戻れば適正な価格となってきます。

その際の指標として株価指標や経営指標は意味があります。

ですからこのような異常な状況のときは相場の底をあてると考えるのではなく

「頭と尻尾はくれてやれ」
「休むも相場」
「2度に買うべし、2度に売るべし」

なんかの投資格言を意識して行動するのをおすすめします。

詳しくは以下の記事を御覧ください。

また、こういうときこそ、優良企業も安くなっていますので四季報などでしっかり分析することも大事かもしれませんね。
詳しくは以下の記事を御覧ください。

まとめ

今回は「PERやPBRなどの株価指標で株価暴落時の底はわかるのか?」と題して株価指標で底がわかるのかという話をみてきました。

まとめると以下のとおりです。

  • 相場は行き過ぎるから株価指標で底を見つけるのは困難
  • 現在のPERやPBRは新型コロナウィルスが反映されていない
  • 行き過ぎた相場はいつか元に戻る

ちなみに私は節分天井、彼岸底という格言もありますのでそろそろ一旦の底が近いかな?と予想して打診買いを始めていますよ。

新型コロナウィルスの問題はまだ解決していませんし、CLO問題にまで波及する可能性もあり、あくまで一旦の底ですけどね。。。

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