最新の年金統計データを紐解く。年金制度は限界?いくらもらえる?

厚生労働省年金局から令和元年12月現在(平成30年度)の厚生年金保険・国民年金事業の概況が発表されました。

今回はこの資料を元に年金制度の現状について解説していきます。

老後生活を考える上での参考になれば幸いです。

なお、平成29年度のデータはこちらを御覧ください。

公的年金の推移

まずは公的年金の推移を見ていきましょう

被保険者の推移

公的年金被保険者数の推移(平成30年度)
公的年金被保険者数の推移(平成30年度)

出典:厚生労働省年金局「厚生年金保険・国民年金事業の概況」より

まずは被保険者の推移です。被保険者とは年金に加入している方です。

サラリーマンなら多くの方は厚生年金、自営業者なら国民年金となります。

また、厚生年金に加入している方の妻(専業主婦)は国民年金の第三号被保険者となります。

これによると公的年金被保険者数全体では、平成 30 年度末現在で 6,746 万人となっており、前年度末に比べて13万人増加しています。

厚生年金被保険者(サラリーマン中心)

内訳をみると厚生年金被保険者数は平成 30 年度末現在で 4,428 万人となっています。

前年度末に比べて70万人増加ですね。

これは平成28年10月から条件を満たしたパートやアルバイトなども厚生年金を適用するようにルール改正されたことが大きいです。つまり、加入しなければ行けない人が増えたってことですね。

国民年金の第1号被保険者数(自営業者中心)

対して国民年金の第1号被保険者数(任意加入被保険者を含む)は、平成 30 年度末現在で1,471万人となっており、前年度末に比べて 34万人減少となっています。

こちらは逆に今までパート・アルバイトの方が厚生年金に加入できずに国民年金だったのが厚生年金の対象になったのも減少には大きく影響していますね。

国民年金の第3号被保険者数(専業主婦)

国民年金の第3号被保険者数も、平成 29 年度末現在で 847万人となっており、前年度末に比べて 23 万人(2.7%)減少しています。

つまり、厚生年金保険の対象者(サラリーマンなど)が増えて国民年金の第一号被保険者(自営業や無職)や国民年金の第三号被保険者(専業主婦など)が減っているということになります。

ある意味今の現在の状況を表しているのかもしれませんね。


公的年金の受給者数の推移

公的年金受給者数の推移(平成30年度)
公的年金受給者数の推移(平成30年度)

出典:厚生労働省年金局「厚生年金保険・国民年金事業の概況」より

実際に年金をもらっている公的年金受給者数(延人数)は、平成30年度末現在で 7,543万人となっており、 前年度末に比べて 78 万人(1.0%)増加しています。

年金を支える被保険者は13万人増加しただけなのに実際もらう方(公的年金受給者数)は78万人も増えているんですね。

これでは年金が厳しいと言われるのが当たり前とも言えるでしょう。

こちらはグラフをみてもかなりの右肩上がりで増えているのが一目でわかるレベルですね。

また、被保険者増えた原因の中心はパートやアルバイトなども適用範囲に含めたことが大きく、その方たちはそれほど給料も多くないため数字以上に年金財政は厳しい状況だと考えられます

公的年金の受給者数総額

公的年金受給者の年金総額推移(平成30年度)
公的年金受給者の年金総額推移(平成30年度)

出典:厚生労働省年金局「厚生年金保険・国民年金事業の概況」より

実際にいくら年金が支払われたかを示す年金総額も受給者が増えているので当然に増えています。

平成29年度は55兆4,108億円でしたが平成30年度は55兆5,904億円と1,796億円増加しています。

平成26年度は53兆4,031億円でしたから支給額が4年で約2兆円も増えているのです。

次は>>年金は一人あたりいくらもらえているのか?

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