掛け捨て保険は本当に損なのか?貯蓄型よりも掛け捨て保険+投資がおすすめな理由

読者様からご質問をいただきましたので今回はこちらについて考えていきます。

質問内容を要約すると以下のとおりです。

保険会社から高い保険を勧められていますが、あまり納得できません。実際の所、保険は掛け捨てタイプと貯蓄性のあるタイプとどちらが良いのでしょうか

先に結論からお話しておきましょう。

私の結論としては

掛け捨てタイプがおすすめ
です。
掛け捨て保険は解約した時や満期にお金が戻ってこないことから「損である」とか「もったいないよ」という話をする保険屋やファイナンシャルプランナーが多いです。
しかし、仕組みを考えれば貯蓄性のあるタイプは逆に損で掛け捨てタイプの方がトクなケースの方が多いのです。
保険屋やファイナンシャルプランナーが貯蓄性のあるタイプを勧めるのにはあるわけがあるんですよ。(良心的な保険屋やファイナンシャルプランナーもいるとはおもいますが・・・)

保険は「掛け捨てタイプ」と「貯蓄性のあるタイプ」のどちらがよいのかについて考えていきます。

保険の種類

保険と一口でいってもたくさんの種類があります。

今回のテーマである「掛け捨てタイプ」と「貯蓄性のあるタイプ」の中でもいろいろな種類があり一括では測れない部分もあったりします。

掛け捨てタイプの保険とは

まずは掛け捨てタイプの保険は簡単に言えば満期時や解約時にお金が戻ってきません。

お金が戻ってこないため「掛け捨てタイプ」と呼ばれるのです。

掛け捨てタイプは名前が悪いのでイメージがいまいちですが、払い損というわけでではありません。

支払った保険料でその契約期間の保障が得られます。

ですからたしかに何も保険事故が起こらなければ掛け捨てとなりますが、なにかあればもちろん効力を発揮するのです。

掛け捨て保険は満期時や解約時にお金が戻ってこない分だけかなり安くなっています。

貯蓄性のあるタイプの保険とは

逆に貯蓄性のあるタイプ(以後、貯蓄型)は逆に満期時や解約時にお金が戻ってくるタイプです。

お金が戻ってくるので「お得」な感じがしますが、戻ってくるお金の原資は自分たちが保険料として収めたお金です。

ですから当然、掛け捨て型と比べて保険料が高くなるんでよ。

つまり、貯蓄型の保険は掛け捨てと比べて高くなる部分をどう考えるかということです。


貯蓄型は仕組み的に不利

個人的に貯蓄型はあまりおすすめしておりません。

理由としては制度上に貯蓄型は大きなデメリットがあるからです。

貯蓄型は保険+投資のような商品なんですよ。

一つにしてしまっているのでわかりにくいですが、掛け捨てタイプの保険+投資を別で行う場合と比べてかなり分が悪い仕組みになっているのです。

簡単に言えば自分で投資をするのと比較して手数料(経費)がバカ高くて割に合わないということです。

ですから基本的に保険は保険、お金を貯める(増やす)のは別で。と考えるのが良いでしょう。

予定利率や積立利率という罠

貯蓄型の保険でよく勘違いされているのが「予定利率」や「積立利率」という言葉の意味です。

これが厄介で利率が良いと勘違いしがちなんですよ。

それぞれの言葉の意味は以下のとおりです。

予定利率とは

保険会社が保険の契約者に対して約束をする利率のこと

予定利率は基本的に契約時に決められています。

つまり、保険会社が契約者から預かったお金を○%で運用しますよって約束をした数字です。

予定利率が高ければ運用でそれだけ増えるために保険料が安くなります。

逆に予定利率が低ければそれだけ保険料が高くなります。

ただし、ここに勘違い・・・

例えば予定利率1%といえば支払った保険料を1%で運用してくれていると思っている方が多いです。

しかし、保険は保険会社の経費を差し引いたあとの金額が予定利率で運用されるのです。

つまり、予定利率は経費を差し引いたあとの部分で計算される利率となります。

支払った保険料から経費などを差し引いた残りを運用します。

投資商品の利回りは投資した金額で算出しますから投資商品の利回りとは単純な比較ができないんですよ。

積立利率とは

契約者が支払った保険料の中で積立て部分に適用される利率

保険の種類によっては予定利率ではなく「積立利率」という言葉が使われるケースもあります。

予定利率と基本的には似ていますが内容は少し違います。

積立利率とは契約者が支払った保険料の中で積立て部分に適用される利率のことです。

保険料として集められたお金はすべて積立部分に回るわけではありません。

以下の3つに分けられます。

保険会社の利益
責任準備金
積立て部分
積立て部分について保険会社は運用して利益を出しますが、そのうち契約者に還元する利率が積立利率となります。
つまり、積立利率1%と言っても実際に自分の手元にくる利回り1%とはぜんぜん別物なのです。
一部しか積立てに回っていませんからね。

経費率が高い

また、なによりも保険の場合には経費率がかなり高いのです。

下記は小規模企業共済が出している資料ですが、だいたいどこの生命保険も10%程度の経費率があります。

生命保険の経費率比較
出所:中小企業庁「小規模企業共済 給付経理から業務等経理への繰り入れについて」

つまり、保険で支払った資金のうち10%は始めからさっぴかれてそこから予定利率で運用するってことです。

ですから保険なんかに加入を考える際には予定利率だけみて高いからこれは良いと考えては駄目で、経費率を考えて実際に保険として払った金額と戻ってくる金額で考える必要があるのです。

投資信託で1%の信託報酬だと高いと思う方が多いと思いますから大きな差ですよね。

そもそも保険の運用時の手数料は投資商品と比較できないレベルとなっているのです。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

標準利率は0%

ちなみに金融庁が保険会社に対して予定利率の目安として示している標準利率は下記のように推移しています。

現状は過去と比較して標準利率がかなり低い状況なんですよね。

それだけ昔入った保険とこれから入る保険では有利さがぜんぜん違うのです。

すでに保険を契約している人は今から考えると予定利率がかなり高いお宝保険である可能性があります。

保険の乗り換えは慎重にしましょうね。

バブル期などは本当にお得な貯蓄型保険も販売されていたんですよ。

平成8年4月〜平成11年3月 2.75%
平成11年4月〜平成13年3月 2.00%
平成13年4月〜平成25年3月 1.5%
平成25年4月〜平成29年3月 1.0%
平成29年4月〜令和元年12月 0.25%
令和2年1月〜 0%

さらに2020年(令和2年)1月からは標準利率が0%となっています。

つまり、そもそも貯蓄型保険で利益がでるような状況ではないのです。

この状況なのでいくつかの貯蓄型の保険が募集を停止していたりもしますね。

なぜ貯蓄型を勧められるのか?

今まで見てきたように貯蓄型はあまり良い仕組みとは言えません。

それなのに多くの保険屋やファイナンシャルプランナーが勧めるのでしょう?

これは簡単です。

貯蓄型を売ったほうが保険屋やファイナンシャルプランナーは儲かるからです。

基本的に保険を販売すると保険屋やファイナンシャルプランナーに手数料が落ちます。

保険会社にもよりますが、多くの場合にその手数料は保険の種類や保険料で決まってきます。

貯蓄型は保険料が高いので保険屋やファイナンシャルプランナーに落ちる手数料も多くなるのです。

ですから貯蓄型を勧めてるケースが多いんですよね。

もちろん本当に顧客のことを考えて適切な保険を販売している保険屋やファイナンシャルプランナーもいるとは思いますが・・・


保険は保険、お金は貯めるのは別で考えるのが吉

今まで見てきたように貯蓄型は商品の仕組み的に契約者からするとかなり不利な商品です。

ですから基本的には掛け捨て保険をおすすめします。

保険は保険、お金は貯めるのは別で考えるのが良いということですね。

それでもお金を貯めつつ、保険に加入したいならば掛け捨て保険と貯蓄型保険の差額分を投資に回した方がよいでしょう。

例えば貯蓄型保険で月3万円かかるのを掛け捨て保険にすると月1万円になるのならば残り2万円分を投資に回すイメージですね。

投資は少しハードルが高いという方も見えるでしょうが、結局、保険会社も投資をして運用しているのです。

それならば自分が納得できる投資先に投資するほうが良いでしょう。

差額で投資するならインデックス型の投資信託がおすすめ

投資というと株式投資を思い浮かべる方が多いと思います。

もちろんそれも良いでしょう。

しかし、株式投資はどうしても勉強が必要ですし、個別銘柄のリスクもつきまといます。

ですからお金を貯めるという目的でおすすめなのがインデックス型の投資信託です。

インデックス型の投資信託とはそのままですが、インデックスに連動するタイプの投資信託です。

インデックスとは日本で言えば日経平均、TOPIX、ジャスダック、アメリカで言えばNYダウ、S&P500、NASDAQのようなインデックス(株価指数)のことで、インデックス型の投資信託はそれに連動するような運用を行います。

例えばS&P500は米国を代表する企業500社の時価総額を指数化したものです。

S&P500をベンチマークとするインデックス投資信託を買えば米国を代表する企業500社に投資をしたことと同じとなります。

つまり、米国の経済が成長すると思うなら買い。

そうでないと思うなら売りって判断ですね。

500社もあれば中にはトンデモなく成長するところもあるでしょうし、逆に倒産するとこも出てくるかもしれません。

それがピンポイントでどこかを予想するのは素人にはなかなか難しいものです。

しかし、インデックス投資ならばそれらを平準化して投資できるのが特徴でもあります。国全体の成長に掛けることができるんですね。

実際に細かく自分で売買しているよりもインデックス投資をしていたほうが成績がよいという統計データもあり、インデックス投資が最強であるという根拠にもなっています。

インデックス型の投資信託といってもかなり多くの商品が出ています。私のおすすめは下記記事を御覧ください。

インデックス型の投資信託を買うならつみたてNISAを活用しよう

インデックス型の投資信託を買うならおすすめは「つみたてNISA」という制度を使うことです。

つみたてNISAを一言で言えば金融庁が選別した投資信託を年間40万円まで最大20年間非課税で運用できる制度ってことです。

通常に投資をする場合だと利益がでたら税金が20.315%(所得税15.315%+住民税5% 所得税に復興特別税を含む)発生しますが、つみたてNISAを使って投資をするとその部分が免除されるのです。

投資の裾野を広げようという目的で優遇されているんですよ。

詳しくはこちらの記事を御覧ください。

まとめ

今回は「掛け捨て保険は本当に損なのか?貯蓄型よりも掛け捨て保険+投資がおすすめな理由」と題して掛け捨て保険と貯蓄型保険についてみてきました。

まとめると以下のとおりです。

保険に入るなら掛け捨て保険がおすすめ

お金を増やしたいなら別途つみたてNISAでインデックス型の投資信託を買おう

つまり、保険一つですべてまかなかってしまうのではなく保険は保険、お金を貯める(増やす)のは別で考えようってことですね。

ちなみに私の保険に対する考え方は以下の記事を御覧ください。

基本的に保険は期待値を考えると損な仕組みです。

ですから何かが起ったときに自分でどうしようもできない事柄に対して加入するのがおすすめです。

つまり、自分でヘッジ(回避)できる程度のリスクなら保険不要ってことですね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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