2020年3月時点のNISA、つみたてNISA、ジュニアNISAの利用状況調査が金融庁より発表されました。
特に注目すべき点はつみたてNISAの加入者の伸びとすでに廃止が決まっているジュニアNISAの利用の増加でしょうか。
ちなみにNISAは2024年から新制度になりますのでそのあたりも含めて今回は金融庁が発表したNISA・ジュニアNISA口座の利用状況調査を読み解いていきます。
新NISA制度についてはこちらの記事を御覧ください。
NISA・つみたてNISA・ジュニアNISAの口座数(2020年3月末)
まずはNISAファミリー(つみたてNISA、NISA、ジュニアNISA)の口座数から見ていきましょう。
口座数 | |
NISA(一般・つみたて)合計 | 1,405万5,856 口座 |
一般NISA | 1,185万9.048口座 |
つみたてNISA | 219万6,808口座 |
ジュニアNISA | 35万8,518口座 |
出所:金融庁「NISA・ジュニア NISA 口座の利用状況調査 (2020 年3月末時点)」より
伸びをそれぞれ見ていきましょう
NISA口座数推移
NISAは歴史が長いこともあり1,185万9,048口座とNISAファミリーで加入者が一番多くなっています。
ただし、最近はつみたてNISAができたこともあり、あまり増えてはいないようです。
2019年3時点では1,155万823口座でしたから1年で30万口座程度しか増えていません。
ちなみにNISA口座はつみたてNISA口座と合わせて一人1口座しか作れません。
ですから今の時点でも日本人の10人に1人はNISA関連の口座を持っている計算となります。
ただし、NISAは金融機関が一時期ノルマのために口座開設を稼ぎまくってほとんど活用されていない口座も多くあるようですから実際のアクティブ口座があるのかが怪しいところですけどね・・・
私も知り合いの銀行員に何度勧誘を受けたことか。。。
つみたてNISA口座数推移
つみたてNISAは219万6,808口座となっています。
つみたてNISAは昨年(2018年)からスタートした新しい制度ですが、2019年3月時点では127万4,188口座ででした。
今回2019年9月時点で219万6,808口座ですから1年で約92万口座増えた計算となります。
結構な勢いで増えているのがわかりますね。
特に投資初心者でも投資しやすいように金融庁が対象となる投資商品(投資信託等)を選別してくれているところが安心感がありますね。
つみたてNISAってなに?って方はこちらの記事を御覧ください。
ジュニアNISA口座数推移
ジュニアNISAは35万8,518口座でした
2019年3時点では31万8,267口座でしたから1年で4万口座程度しか増えていません。
ただし、ジュニアNISAは既に廃止が決まっています。
下記記事にも書きましたが、実際、ジュニアNISAで購買されている商品を見ても子供の将来のため・・・っていう感じは全くしませんしね。
NISA・つみたてNISA・ジュニアNISAの買付額
次にNISAファミリー(つみたてNISA、NISA、ジュニアNISA)での買付額を見ていきましょう。
買付額 | |
NISA(一般・つみたて)合計 | 19兆5,439億303万円 |
一般NISA | 19兆1,706億2,063万円 |
つみたてNISA | 3,732億8,240万円 |
ジュニアNISA | 1,922億4,993万円 |
出所:金融庁「NISA・ジュニア NISA 口座の利用状況調査 (2019 年9月末時点)」より
それぞれの内訳を見ていきましょう。
NISAでの買付額
NISAは19兆1,706億2,063万円と当然ながら一番多くなっています。
1口座あたりに換算すると約161万円となります。
NISAは2014年からスタートしていますので、5年ちかく経っている制度で現状年間120万円が上限ですから使っている方は使っているけど・・・って状況ですね。
ちなみに2019年3月時点では16兆3,533億6,099万円でした。
1年で3兆円近く増えていますね。
つみたてNISAでの買付額
つみたてNISAは3,732億8,240万円となっています。
1口座あたりに換算すると約17万円となります。
こちらは2018年にスタートした制度で上限が年間40万円ですか平均すると半分も使われていない形となります。
上限までの方が多くて少しの方も多いというかんじかもしれませんね。
ちなみに2019年3月時点では1,332億573万円でした。
1年で2,400億円近く増えていますね。
ジュニアNISAでの買付額
ジュニアNISAは1,922億4,993万円となっています。
1口座あたりに換算すると約53万円となります。
こちらは2016年からスタートした制度で上限は年間80万円となっています。
ちなみに2019年3月時点では1,303億3,372万円でした。
1年で619億円近く増えています。
ジュニアNISAは前述の通り、廃止がきまったことで払い出し制限が撤廃されました。
そのため、利用が多くなったと考えられます。
前述の通り、実際に買われている銘柄を見るとデイトレ関連が多く大人のNISAが増えたというレベルで使われているだけのようですが・・・
NISAファミリーの年代別の利用状況