かなり古くから問題になっていた「ジャパンライフ」の磁気商品のオーナー商法。
ようやく関係者が詐欺容疑で逮捕されました。
被害者は約10,000人にものぼり、被害額も2,100億円になると言われます。
事件の内容を聞くとなぜこんな話にのってしまうの??って疑問に思っている方も多いようですが、消費者心理を巧みについた様々なテクニックを駆使しているんですよね。
今回は同じような悪徳商法の被害に合わないためにも心理的な側面なら詐欺集団のテクニックをご紹介します。このような方法を使ってきた際には気をつけましょうね。
ジャパンライフのオーナー商法の手口
まずは今回の「ジャパンライフ」の磁気商品のオーナー商法の手口からご紹介しましょう。
悪質なマルチ商法などと基本的な流れは同じなんですよ。
レンタルオーナー制度とは
今回問題になった「レンタルオーナー制度」とは高額な磁気ネックレスや磁気ベルト(数百万円)を購入してジャパンライフに預けるとそれをレンタルに出すことで毎月レンタル料収入が得られるとした商法のことです。
購入金額の年6%程度のレンタル収入がでるという名目でしたが、実際は自転車操業状態でうまく回っておらずジャパンライフは破綻しています。
年6%程度が絶妙なラインなのもポイントでしょう。
利率だけみて詐欺とは捉えられない水準のうまい設定なのもこれだけ被害が広がったのかもしれません。
基本的な流れはマルチ商法と同じ
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エステの無料サービスや優待などが配られる。
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店舗などに訪問、スタッフなどと仲良くなる。
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定期的に通うようになる。
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よいお金儲けがあるとオーナー商法を紹介。
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高額磁気商品を販売(レンタルオーナー制度)。
詐欺師が使う5つの心理的テクニック
基本的に悪徳商法や詐欺商法を行う業者は人の心理やマーケティングに長けています。
そのため、ちょっと話を聞いてしまうと興味を持ってしまう方が多いのです。
ですからどのようなテクニックを使っているのかを予め把握しておくことはこの手の商法から身を守るのに有効なのです。
確証バイアス
まずひとつ目に挙げられるのが「確証バイアス」という心理です。
確証バイアスとは以下のような心理のことを指します。
つまり、今回の件に当てはめれば商法を信用できる情報だけを頭にいれてしまうのです。
前述のように多くの詐欺商法、悪徳商法はまず取っ掛かりとなるのは友人や知り合い、もしくはその紹介でしょう。
しかも商法が勧められる状況ではスタッフと仲良くなっており、確証バイアスの状況に入りやすい状況を作っているのです。
そうなってしまえば周りが反対してもなかなか目を覚ましてくれにくくなるんですよ。
返報性の原理
次は「返報性の原理」です。
返報性の原理とは以下のような心理のことを指します。
半沢直樹の中ででてきた大和田常務の名言「施されたら施し返す恩返しだ」というのがありますがそれですね。
多くの悪徳商法、詐欺商法はまずはじめにプレゼントなりで施されます。
また優しくしてくれたり「良くしてくれる」のです。
そうなるとお返ししたくなってしまう(スタッフの営業を助けたくなる)のです。
高齢者を狙った卵などが無料だったり数円の広告を出して来店を促し、高額の羽毛布団を買わせるような悪徳商法はまさにこの心理をついたやり方ですね。
今回のジャパンライフもまずはエステの無料体験などで釣っていたという話がありますからまさにこの返報性の原理を利用しています。
ハロー効果
次は「ハロー効果」です。
ハロー効果とは以下のような心理のことを指します。
有名人をテレビCMに使うのはこのハロー効果を意識している部分が大きいですね。
今回のジャパンライフは桜を見る会の招待を受けていたとのことでそれを利用して安倍元総理と知り合いというのを大きくアピールをしていました。
また、顧問に元大手新聞社のOBなどを起用するなど会社のイメージを上げていました。
こうすることで会社の信頼性を上げることに成功していたのです。
マルチ商法などで誰でも知ってる有名人が関わっていると言ってきたりするのもそれですね。
バンドワゴン効果
次は「バンドワゴン効果」です。
バンドワゴン効果とは以下のような現象のことを指します。
簡単に言えば人気のあるものはより人気となるよってことです。
バンドワゴンとはパレードの先頭を行く楽隊車のことで、音楽を流しながら行進しているとそこに人々がついていく現象から作られた言葉です。
みんなが買っていると聞けば良いものだと認識してしまうのです。
よくある悪徳商法で睡眠商法というのがあります。
会場に多くのターゲット(さくら含む)を呼んで、欲しい人と手を挙げさせます。するとさくらが積極的に手を挙げなんか良い商品に見えて自分も手を上げてしまうのです。
訪問してきた営業マンが隣の誰々さんも買いましたよっていうのも「バンドワゴン効果」を意識したウリ方ですね。
希少性
最後は「希少性」です。
希少性とは以下のような現象のことを指します。
希少性はよく使われる言葉ですが、希少なものほど価値を感じやすくなり冷静な判断ができなくなってくるのです。
そのため、詐欺や悪徳商法に使われるような商品はあえて希少性が高いことをうたっていたりします。
先着◯◯名しかこの商法にのれませんよって急がせるんですね。
オークションなんかも希少性があるため高くなってしまうのでしょう。
まとめ
今回は「詐欺・悪徳商法にひっかかってしまうのはなぜかのか?詐欺師が使う5つの心理的テクニックを知っておこう」と題して詐欺師などが使う5つの心理的テクニックをご紹介しました。
これらは普通のマーケティングの世界でもよく使われる手法ではありますが、特に詐欺師が好んで使っているんですよ。
詐欺商法は年々巧妙化しています。
少しでも手口を知って引っかからないようになれば幸いです。
また、詐欺に合わないためのポイントやあってしまった際の対策はこちらの記事を御覧ください。
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