最近、米国株人気がとても高くなっています。
それに伴い証券各社も力を入れるようになってきましたね。
ツイッターなんかを見ていると日本株の話よりも米国株の話題のほうが多く感じるくらいです。
米国株はGAFAM(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル、マイクロソフト)を中心に世界の中心と言えるような企業も多いですし、テスラのように話題の企業も多くありますので当然かも知れません。
実際、ここ十年くらいはアメリカ株のほうが日本国内の株よりも圧倒的に強かったですしね。
しかし、実は2020年は日経平均のほうが強かったんですよ。
ここから言えることはなにがあるのでしょう?
今回はそんな話を見ていきましょう
ここ1年の日経平均対S&P500、NYダウ比較
下記はここ1年間の日経平均、TOPIX、NYダウ、S&P500の比較です。
ちょっと見にくいチャートですが、日経平均が青、NYダウが赤、S&P500が緑、TOPIXが黄色となっています。
出典:ヤフーファイナンス
新型コロナでの暴落からの上げという基本的なチャートの形は4つの指標ともそれほど変わりませんが、上げ幅は夏以降少しずつ差がでているのがわかりますね。
日経平均とS&P500が強く、NYダウとTOPIXが弱くなっています。
特に11月くらいからは日経平均が圧倒的に強くなっており、S&P500を逆転している形です。
TOPIXより日経平均が強いのは日経平均がちょっと歪な仕組みな指標なのも理由として大きそうですが・・・(詳しくは後述)
ここ3ヶ月は日経平均が圧倒的に強い
出典:ヤフーファイナンス
上記チャートは同じく日経平均、TOPIX、NYダウ、S&P500の3ヶ月チャートです。
こちらでも顕著に日経平均が強いことがわかりますね。
また、TOPIXもNYダウやS&P500を上回っています。
ちなみにJPモルガンの予想でも米国株よりも日本株のほうがリターンが高くなっていますね。
参考:それぞれの指標の違い
ちなみに今回みた日経平均、TOPIX、NYダウ、S&P500はそれぞれかなり毛色が違う指標です。
簡単に見ておきましょう。
日経平均
経平均とは東京証券取引所第一部(俗に言う東証一部)に上場する銘柄のうち255社を日本経済新聞社が独自の基準でピックアップしてそれを元に15秒ごとに平均を出した株式指標です。
ちなみに255社は定期的に入れ替えが行われています。
また、日経平均にはもう一つ大きな特徴があります。
日経平均株価の計算方法は簡単に言えば単純平均であることです。
255銘柄の株価を全部足して255で割って平均を出しているイメージです。
実際には分割や増資などを加味しているため255で割っているのではなく除数という数値を使っているためちょっと違いますがニュアンスは同じです。(実際の計算式は255銘柄の株価の合計÷除数)
そのため255社それぞれ均等に影響をもっているわけではなく、株価の変動の影響が銘柄によって大きく違います。
特に株価の高い値がさ株の影響を大きく受けます。
TOPIX
TOPIXは東証一部に上場している全銘柄の時価総額加重平均をとした株価指数です。
日経平均と違って東証一部全銘柄をみることになります。また時価総額を加重平均しています。ある意味日経平均株価の問題を解消しているんですよね。
そのため日本株全体の動きを見るならばTOPIXの方が反映しているのです。
ただし、ここ数年は日経平均に影響の大きい銘柄に資金を注入されていることもあり、TOPIXよりも日経平均のほうが強くなっている傾向がありますね。
なお、東証一部に上場している全銘柄といっても東証一部に上場してすぐにTOPIXに反映されるわけではありません。
ルールがありますのでそのあたりは押さえておきたいところです。
詳しくは下記の記事を御覧ください。
NYダウ
NYダウは正式名称を「ダウ工業株30種平均」といいます。
アメリカで最も古い株価指数でアメリカの株価の動向を示すのにニュースで最も取り上げられている指数ですね。
名前の通りNYダウはダウ・ジョーンズ社がアメリカ市場に上場している代表的な30銘柄を選び、その株価の平均値に特殊な修正を加えて算出されます。
日経平均株価の255よりさらに狭い30社の指標となります。
S&P500
アメリカの株式指標でもう一つ有名なのがS&P500です。
アメリカのスタンダード・アンド・プアーズ社が定めている株価指数です。
ニューヨーク証券取引所、NYSE MKT、NASDAQに上場している銘柄から、代表的な500銘柄を選定し、その株価から算出されます。
時価総額でアメリカの株式市場の約80%をカバーしています。
NYダウと違い時価総額の80%を占めていますのでアメリカ全体の株式の状況を見るときにはこちらが使われます。
日経平均のほうが米国株より強い現状から言えること
それでは最近の日経平均と比較して米国株があまり強くない現状からどういったことが言えるのでしょう?
一過性のものなのでしょうか?
個人的にはこう考えています。
しかし、すでに2000年ころのITバブルや大恐慌前の水準を超えている状況で高値感がすごくなっています。
そのため、日本株を含めてビットコインなど他の投資先にお金が向いているという状況なのでは・・・と考えています。
各指数が割高を示している
以前にも記事にしましたが、株式市場全体が割高か否かを判別するのによく使われるバフェット指数、シラーPERともかなり割高水準を示しています。
バフェット指数は100が基準となります。
100を超えていると割高と判断ですね。
現在はかなり割高な状況ということです。
1/23時点のシラーPER(S&P500)も34.92です。
シラーPERの平均は15.88倍、中央値は14.84倍ですからかなり割高な水準であることがわかりますね。
バフェット指数、シラーPERについて詳しく知りたい方は下記記事を御覧ください。
また、機関投資家や大口投資家の動きを見るスマートマネー指数も警報が出ている状態なんですよ。
つまり、いろいろな指標で注意が必要な水準に来てしまっているってことです。
詳しくはこちらを御覧ください。
まとめ
今回は「米国株の人気が高いですが、、、この1年は日経平均がS&P500やNYダウを上回っていた件」と題して米国株よりもここ1年は日経平均のほうが強かったという話をみてきました。
今後もこの傾向が続くのかどうかはわかりませんが、とくに米国株は高値圏にあることから注意が必要かもしれませんね。
個人的には
最後まで読んでいただきありがとうございました。
「シェア」、「いいね」、「フォロー」してくれるとうれしいです