【ヴィスコ・テクノロジーズ】新規上場株式(IPO)財務分析

12月13日に東証に新規上場するヴィスコ・テクノロジーズの財務分析をしてみたいと思います。

ヴィスコ・テクノロジーズが12月13日上場

ヴィスコ・テクノロジーズが上場する週は一家プロジェクト、カチタス、ヴィスコ、SGホールディングス、グローバルリンクマネジメント、エルティエス、アルヒ、イオレ、HANATOURJAPAN、マツオカコーポレーションと他に9社上場します。

ヴィスコ・テクノロジーズ自体はそこまで規模はおおきくありませんが、同じ週に上場するSGホールディングス(佐川急便)などは今年最大の上場となります。他にカチタスやアルヒなどはかなり大きめです。

そのため資金が分散する可能性があります。

なお、財務分析は目論見書で掲載されている直近2年によります。

ヴィスコ・テクノロジーズのビジネスモデル

ヴィスコ・テクノロジーズの事業内容は画像処理検査装置の製造・販売となっています。

それでは詳しく見ていきましょう。

ヴィスコ・テクノロジーズの経営理念

ヴィスコ・テクノロジーズの経営理念は「画像一筋」です。

潔いですね(笑)

また経営方針としては下記を掲げています。

  • 画像処理技術を広めることにより、豊かな社会作りに貢献する
  • 顧客満足度の高い画像ビジネスの “トータルソリューション” を創造し、
    画像処理システムクリエータとなる
  •  “究極の画像処理システム” を追求する
  • 面白い仕事をして、面白い会社にしよう!
    自分で納得行く仕事をして、納得行く結果を

ヴィスコ・テクノロジーズの経営理念

出所;ヴィスコ・テクノロジーズ目論見書より

ヴィスコ・テクノロジーズのビジネスの内容

ヴィスコ・テクノロジーズは最先端の画像処理技術を開発・製造・販売する画像処理検査装置メーカーです。
画像処理アルゴリズム、光学技術、電気・機械の知識と経験を兼ね備えた総合的なコンサルティングも可能とする、開発型のエンジニアリング企業です。

強みとしては超深度カメラをつかった全方位立体検査など特許取得済の検査工程があることでしょう。

それにより他との差別化を図っています。

ビジネスモデル

出所;ヴィスコ・テクノロジーズ目論見書より


ヴィスコ・テクノロジーズの収益性


売上高総利益率

次に粗利の部分にあたる売上高総利益率からみていきましょう。

売上高総利益率をみることでその企業の商品力をみることができます。

28年度52.39%

29年度51.72%

と少し下げていますね。

しかし、かなり高い水準ですから問題はないと思われます。

売上高営業利益率

次に本業の儲けを表す売上高営業利益率です。

28年度9.76%

29年度12.21%

こちらは大きく上げています。

こちらは売上が伸びたのもありますが、

販売費及び一般管理費の伸びをおさえた事が大きいです。

上場前はかさみがちですがこのあたりは評価されるべきポイントでしょう。

売上高経常利益率

次に利息や営業外収益を含めた売上高経常利益率をみていきます。

27年度7.67%

28年度9.40%

こちらも大きく伸びています。

売上高営業利益率との差は為替差益によるものが大きいです。

2年連続で為替差損が大きく計上されています。

為替の影響ですから一時的でしょうがちょっと気になる点ではありますね。

対策してないのかな・・・とか

売上伸び率

売上げの伸びはこんな感じです。

28年度+21.81%(単独)

29年度+11.61%(連結)

とそれなりに伸びていますね。

なお、28年度から連結となっているため28年度の伸びは単独、29年度の伸びは連結で比較しています。

ただし、開示された業績の中で1番売上げが高いのが25年度です。

まだそこから見るとマイナス水準にあります。

収益性まとめ

売上の伸びはよい。利益も伸びている。

ヴィスコ・テクノロジーズの安全性


流動比率

次に短期的な支払能力をみる流動比率です。

28年250.10%

29年253.91%

とこちらは少し良くなっています。

流動比率の目安は100%ですから全く問題ありませんしむしろかなり良さげです。

現金預金だけでも流動負債分を賄えるくらい確保していますので当面資金繰りで問題になることはないでしょう。

自己資本比率

総資産に占める自己資本の比率である自己資本比率はどうでしょう?

28年41.5%

29年41.0%

と少し落ちています。

しかし、もともとかなりよい自己資本の面ですしこの面は問題ないでしょう。

キャッシュフロー

キャッシュフローは28年度は

営業活動がプラス

投資活動がマイナス

財務活動がプラス

29年度は

営業活動がプラス

投資活動がマイナス

財務活動がマイナス

となっています。

フリーキャッシュフローは28年、29年ともにプラスです。

ヴィスコ・テクノロジーズに関しては当面問題なるになることは少なそうな感じはありますので問題ないでしょう。

安全性まとめ

資金面では特に問題はなさそう

ヴィスコ・テクノロジーズの株価


PER、PBR

PER、PBRをみると多少割安感があります。

株価的にめちゃくちゃ美味しい状態でありませんが。

既存株主

既存株主にはベンチャーキャピュタルもありますがロックアップもあります。

90日or1.5倍ですので1.5倍までは大丈夫そうです。

ロックアップがないのは日本政策金融公庫くらいです。

ストックオプションもありますが枚数が少ないのでそれほど問題はなさげ

まとめ


今回はヴィスコ・テクノロジーズの財務を中心に分析してみました。

業績も悪くなく、上場後の売りもそれほどなさそうです。

株価もそれなりに割安ですから初値が安い場合には狙い目かもしれませんね。

次回は初値予想をしてみたいと思います。

また、IPOをこれから始める方は下記ページを読んでいただくことをおすすめします。

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