楽天投信投資顧問株式会社から興味深い投資信託が登場します。
「楽天レバレッジNASDAQ-100(愛称:レバナス)」です。
最近流行りのレバレッジを掛けるタイプの投資信託でNASDAQ100の概ね2倍となることを目指して運用するとのこと。
人気となりそうですね。
今回はそんな「楽天レバレッジNASDAQ-100」を徹底レビューしてみます。
楽天レバレッジNASDAQ-100の概要
まずは「楽天レバレッジNASDAQ-100」の概要から見てみましょう。
なお、下記情報は楽天投信投資顧問株式会社から提出された有価証券届出書及び公式サイトの発表がソースとなっています。
元資料が見たい方は有価証券報告書等の開示資料を閲覧するサイトであるEDINETから「楽天レバレッジNASDAQ-100」と検索してみてください。
ファンドの名称 | 楽天レバレッジNASDAQ-100 |
運用会社 | 楽天投信投資顧問株式会社 |
ベンチマーク | NASDAQ100(米ドルベース)の日々の騰落率の概ね2倍 |
投資対象 | 米国株式市場の値動きを享受する円建債券および米国の株価指数先物取引 |
設定日 | 2021年11月17日 |
楽天レバレッジNASDAQ-100はNASDAQ100(米ドルベース)の日々の騰落率の概ね2倍となるような運用を目指す投資信託です。
楽天レバレッジNASDAQ-100の手数料
次に手数料を見ていきましょう
信託報酬率
楽天レバレッジNASDAQ-100の信託報酬率は
購入時手数料
3.3%(税抜3%)が上限
信託財産留保額
信託財産留保額は
楽天レバレッジNASDAQ-100の取り扱い金融機関
楽天レバレッジNASDAQ-100の取り扱い金融機関で今の所判明しているのは下記の証券会社です。
なお、当初申込期間:2021年11月5日より2021年11月16日までとなっています。
楽天投信投資顧問株式会社の投資信託は楽天証券にとらわれず幅広くいろいろな証券会社、銀行等で購入が可能ですから徐々に販売する金融機関は増えていくものと思われます。
楽天レバレッジNASDAQ-100の設定日
楽天レバレッジNASDAQ-100の設定日は
となっています。
楽天レバレッジNASDAQ-100の投資先、成績
楽天レバレッジNASDAQ-100は米国株式市場の値動きを享受する円建債券および米国の株価指数先物取引を主要投資先としています。
それらに投資をすることでNASDAQ100(米ドルベース)の日々の騰落率の概ね2倍となるような運用を目指す形ですね。
それではNASDAQ100とはどのような指標なのでしょうか?
NASDAQ100とは
NASDAQ100指数は名前のとおり、NASDAQ(ナスダック)を対象とした指数です。
NASDAQはアメリカの新興企業向けの株式市場で、IT系など比較的若い企業が多く上場しています。
ただし、NASDAQ100はNASDAQの全ての銘柄が対象ではなくNASDAQの中の時価総額が大きい非金融業100社の株式で構成される株価指数です。
NASDAQ100の対象となっているのはNASDAQ(ナスダック)全体約3,000銘柄のうち時価総額が大きい103銘柄になります。
100なのに何で103??って疑問に思う方多いかもしれません。
簡単に言えばGoogleのように1社で複数銘柄が上場しているケースがあることから、構成銘柄数にすると100銘柄を超えてしまっているのです。
実質は100銘柄ってことでね。
時価総額が大きい100銘柄が対象ですから、組入銘柄は皆さんご存知の会社が多いと思います。
参考までに同じNASDAQ100をベンチマークとしたiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスの2021年10月の月次レポートによる組入銘柄上位10銘柄をみてみましょう。
※スマートフォンの方はスクロールしてお読みください。
銘柄名 | 組入比率 |
Apple | 10.6% |
マイクロソフト | 9.6% |
Amazon | 7.5% |
TESLA | 4.3% |
ALPHABET INC-CL C (Google) | 3.9% |
ファイスブック | 3.6% |
ALPHABET INC-CL A (Google) | 3.6% |
NVIDIA | 3.5% |
INVESCO QQQ TRUST SERIES 1 | 2.8% |
PAYPAL HOLDINGS INC | 2.1% |
出典:iFreeNEXT NASDAQ100 インデックス 月次レポート10月
アメリカを代表する有名企業ばかりですね。
NASDAQ100の過去成績
NASDAQ100の過去成績はかなり高いものがあります。
iFreeNEXT NASDAQ100 インデックスの資料で過去20年間(2000年7月末〜2020年7月末)まで毎月3万円積み立て投資をした場合のシュミレーション結果が以下のとおりです。
NASDAQ100に投資をした場合は5.6倍になっているんですよ。
S&P500やNYダウ、TOPIXなどにも圧勝していますね。
出所:大和アセットマネジメント セミナー用資料(2020年8月)より
レバレッジを掛ける前のNASDAQ100でもこれくらいの成績が残せているのです。
そこにさらにレバレッジを掛けるというかなり挑戦的な投資信託となります。
iFreeレバレッジNASDAQ100の成績
楽天レバレッジNASDAQ-100と同じくNASDAQ100の値動きの2倍を目指す「iFreeレバレッジNASDAQ100」の過去成績も確認しておきましょう。
2021年9月30日現在のトータルリターンは以下のとおりです。
期間 | トータルリターン |
1ヶ月 | -10.92% |
6ヶ月 | 28.7% |
1年 | 60.28% |
設定来 | 242.78% |
iFreeレバレッジNASDAQ100は設定されたのが2018/10/19でちょうど3年近くとなりますが、242.78%のトータルリターンというかなりの好成績をあげていますね。
ここ3年間は上げ相場だったのでこの成績ですが、その逆もありえるということは知っておきたいところです。
2倍の値動きですから下げ時も当然2倍の値動きですからね・・・
ちなみに新型コロナの暴落では基準価格8,532円まで落ちてマイナスに転じています。(スタートは10,000円)
そこからのあげは凄かったですが・・・
金融庁は注意喚起
ちなみに金融庁はこの手のレバレッジ型の投資信託は長期投資に向かないぞと注意喚起を出しています。
出典:金融庁 レバレッジ型・インバース型 ETF 等への投資にあたってご注意ください より
日次ではなく2日以上の運用期間で見た場合には、上記の例に示すとおり、当該 ETF 等の価格は、参照する指数・指標の価格のレバレッジ倍にならない可能性があることに注意が必要なんですよ。
つまり、そもそも長期運用向けに設計されていないということです。
レバレッジ型の投資信託を買う場合はその辺りも認識しておいた方が良いかもしれませんね。
前述のようにそもそもNASDAQ100全体がずっと調子よく上がってきているのでその点を踏まえて人気があるんでしょうけどね。
詳しくはこちらの記事を御覧ください。
まとめ
今回は「楽天レバレッジNASDAQ-100登場。レバナス投資信託の本命なるか?」と題して楽天レバレッジNASDAQ-100について見てきました。
結論としては以下のとおりです。
評価:3
最近人気のNASDAQ100にレバレッジを掛けるタイプの本命となりそうな投資信託です。NASDAQがこれからも強いと思えばありな選択なのかもしれません。しかし、金融庁が注意喚起するようにレバレッジ型のタイプは長期投資に向かない部分もありますし、指数全体が落ち込んだ時は当然大きなマイナスとなります。そのあたりをしっかり認識した上で投資しましょうね。
楽天レバレッジNASDAQ-100は楽天証券で申し込みが可能となっています。
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