株式投資をするために決算書を読む事はとても重要です。
決算書をみればその企業の置かれている状況がよく理解できます。
また、将来の布石がどれくらい打たれているかなど今後の成長性なども予想する事ができるのです。
大きな話題となった中国恒大集団なんかでもちゃんと理解して決算書を見ていればよほどのことが無い限り買えない企業なんですよ・・・
つまり、決算書を読む力は株式投資をする上で必須と言ってもよいのです。(特に長期の個別株投資には)
そんな決算書の読み方についてのセミナーを実施したのですが、決算書の読み方を勉強する方法や決算書の読み方を勉強するためのおすすめ本についての質問をいくつかいただきました。
そこで今回は株式投資をするための決算書の勉強におすすめの本や決算書の読み方の勉強法をご紹介していきます。
決算書を読む力と簿記の知識はイコールではない
決算書の勉強というと簿記を思い浮かべる方が多いと思います。
しかし、それは厳密には間違いです。
決算書を読む力と簿記の知識はイコールじゃないんですよ。
簿記は決算書を作るまで
簿記は決算書を作るまでの話が主な部分なのです。(日商1級くらいになると決算書作成以降の部分も一部ありますが)
もちろん作る過程を知ればより決算書を読みやすくはなりますが、決算書を読む力とイコールというわけでもないのです。
私はボロ株(低位株)企業の前職で経理の責任者をやってましたので、監査法人の公認会計士、会計事務所の税理士、証券マン、銀行員、経理担当者など簿記の知識がある方と多く接点がありました。
しかし、中には会話が噛み合わないな・・・決算書をあまり理解できないよなって人を見受けられました。
逆に簿記の知識はないのに決算書をちゃんと理解できている方も多く見ています。
つまり、決算書を読む能力と簿記の知識はイコールではないんですよ。
株式投資のためだけなら簿記の勉強するのは遠回りだと思います。
決算書の読む勉強をしましょう。
ただし、簿記は株式投資以外にも役に立ち、費用対効果の高い勉強ですからやっても損はないと思いますけどね
決算書の勉強におすすめ本10選
それでは決算書の勉強におすすめ本をご紹介していきたいと思います。
初心者向け:世界一楽しい決算書の読み方
まずおすすめしたいのがTwitterフォロワー数9万人超の公認会計士の方が書いた「世界一楽しい決算書の読み方」です。
決算書の読み方をこれから学びたい方には最もおすすめしたいのがこれですね。
クイズ形式となっており、考えながら読み進めることができます。
簿記も同じですが、決算書の解説本の多くは枝葉からはいってしまっているケースが多いです。
そのため、今どこの勉強をしているのかが理解ができずに挫折する人が多い印象。
しかし、この本は大きな括りの話しが中心ですから初心者にもわかりやすいんですよ。
私も決算書の読み方セミナーをする際の参考にさせていただきましたね。
初心者向け:会計の地図
次は「会計の地図」です。
こちらもおもしろい本です。
貸借対照表などの財務諸表は数字が並んでいますので慣れていない方にはかなりとっつきが悪いです。
しかし、この本は図化することで理解をしやすくしてくれているのです。
私も簿記の勉強をしていたときボックス図を使って理解していましたが、それをわかりやすく図解化してくれている感じですね。
こちらも初心者の方におすすめできます。
初心者向け:超★ドンブリ経営のすすめ
次は「超★ドンブリ経営のすすめ」です。
こちらは経営者向けに書かれた本ですが、投資の際の決算書を読む際にも使えます。
決算書を理解できなくても経営においてのお金の流れが理解できるようになります。
私も決算書を理解できない人にお金の流れを説明するときにこの本の知識を使っていますね。
初心者向け:決算書の比較図解
次は「決算書の比較図解」です。
こちらは決算書を読む面白さがわかる本として書かれたものでいろんな企業の決算書を比較することで理解していこうというものです。
これを読むことで決算書の共通点、類似点、相違点が見つけやすくなり、業種で共通する特徴、各社の経営の現実(現況)やビジネスモデルの独自性を簡単につかめます。
投資をする上で必要な知識の一つの競合分析をする際にとても役に立ちます。
おすすめです。
初心者向け:ビジネス会計検定
初心者向けの最後は「ビジネス会計検定」のテキストです。
ビジネス会計検定は簿記と近いですが、以下のような違いがあります。
簿記は財務諸表(貸借対照表、損益計算書など)を作ることが中心。
ビジネス会計検定は財務諸表を読むことが中心の資格となります。
ですから株式投資に役立てたいならこちらの方が最適な資格なんですよ。
資格を取らなくてもこのテキストで勉強すれば株式投資に必要な決算書の読む力は付けることができるでしょう。
知名度はありませんから資格を取っても履歴書映えはしませんが、実利をとるならおすすめしたいですね。
中級者向け:ファンダメンタル投資の教科書
次は直接株式投資向けの本となります。「ファンダメンタル投資の教科書」です。
本書は2012年の初版から長年、企業業績をもとにした銘柄選びのバイブルとして、投資初心者からセミプロまで、幅広く支持され続けてきた本で四季報や証券会社の企業ページに記載のあるPERやPBRなどの指標の見方など株式投資をする上で必要な知識を網羅してあります。
ある程度、決算書の読み方を理解したあとに読むことをおすすめします。
中級者向け:決算書「3分速読」からの“10倍株”の探し方
次はツイッターなどでも有名なはっしゃんの「決算書「3分速読」からの“10倍株”の探し方」です。
四季報などからざっと10倍株になりそうな銘柄を探す方法などが書かれています。
ここに書かれている知識くらいあれば株式投資をする上での知識は問題ないでしょうね。
こちらもおすすめです。
中級者向け:最強のファンダメンタル株式投資法
次は「最強のファンダメンタル株式投資法」です。
こちらも株式投資に特化した決算書の分析本です。
財務諸表を投資にどう生かしていくのがいいのかが解説してくれています。
この手の本は多いですがその中で最もおすすめですね。
上級者向け:決算書の読み方最強の教科書 決算情報からファクトを掴む技術
次は「決算書の読み方最強の教科書 決算情報からファクトを掴む技術」です。
決算書を理解した人でも読みにくい有価証券報告書の実践的な読み進め方や、コングロマリット系の企業の分析はどうしていけばよいなど突っ込んだ決算書の読み方を理解できます。
少々難解な部分もありますのである程度決算書の読み方を理解してからお読みください。
上級者向け:企業分析シナリオ
最後は「企業分析シナリオ」です。
これは大学や大学院のテキストなどにも使われる本です。
私もこれの初版で勉強しましたね。
単なる決算書の内容だけでなく定性情報も合わせて企業の経営戦略や戦術をかんがえることができるようになります。
株式投資をする上でここまで考えられれば一番いいですね。
なお、こちらも少々難解な部分もありますのである程度決算書の読み方やファイナンスを理解してからお読みください。
まとめ
今回は「株式投資のための決算書の読み方を勉強するのにおすすめな本10選」と題して株式投資に役立つ決算書の勉強本をご紹介しました。
決算書の勉強をしてみたいけどなにからはじめたらいいのかわからない・・・って方は今回ご紹介した本から始めてみてはいかがでしょうか?
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最後まで読んでいただきありがとうございました。