【資産所得倍増プラン】NISA抜本的拡充の内容が漏れてきた。速報で解説

11月25日に開催された第3回資産所得倍増分科会でNISAの恒久化、非課税保有期間の無期限化など「資産所得倍増プラン」の概要がぼんやりとだけみえていました。

投資可能額などはでていませんでしたが、ようやく詳細な内容も新聞報道で出るようになってきました。

今回は新聞各社が報道しているNISA抜本的拡充の内容を速報で解説したいと思います。
ちょっとややこしいところもあります笑

報道各社共通の内容

まずは報道各社共通の内容から見てみましょう。

こちらはほぼ確定とみてよいかもしれません。

非課税期間の無制限化

まず、報道各社共通しているのが非課税期間の無制限化です。

前述の第3回資産所得倍増分科会でも下記のようにでていましたのでこちらは決定でしょう。

NISA の口座において購入した金融商品について、金融商品から得た利益 (配当金、譲渡益等)が非課税となる期間について無期限とし、金融商品の 長期保有へのインセンティブを抜本的に強化する。

出典:第3回資産所得倍増分科会 配布資料

もともと一般NISAは5年、つみたてNISAは20年が非課税期間でした。

それが無制限化というのは、非課税期間終了時の相場に左右されなくなりますのでありがたい話ですね。

また、NISAの非課税期間が長くなれば高配当株をNISA枠で買うというようなやり方も流行りそうです。

個人的にはあまり賛成できませんが、そう考える方がいることは理解できます。

年間投資上限枠の増額

次は年間投資枠です。第3回資産所得倍増分科会では下記のように増加としかでていませんでした。

NISA における非課税での投資の上限額に関して、一般 NISA 及 びつみたて NISA それぞれの投資上限額の増加を図ることで、資産所得の倍増の目標の達成に向けて、家計の投資環境を整備する。

出典:第3回資産所得倍増分科会 配布資料

こちらも報道各社同じ数字ですのでほぼ確定でしょう。

  • つみたて枠:年120万円(つみたてNISA)
  • 成長投資枠:年240万円(一般NISA)

つみたて枠として年120万円、成長投資枠として年240万円となるようです。

どうやらつみたてNISAの部分がつみたて枠、一般NISA部分が成長投資枠という位置づけのようですから

  • つみたてNISA年40万円→120万円
  • 一般NISA年120万円→240万円

こうなったってことですね。

どちらも大きく増えています。

なお、今までの制度だとつみたてNISAか一般NISAどちらかの選択制でしたが、併用が可能となるようです。

ですから最高まで投資をすると年360万円が可能となるということです。

ただし、後述する生涯利用可能枠がついてしまっていますが・・・

また、合わせてクレジットカードでの投信積立の上限が月5万円なのも改善してほしいな・・・

現行のルールは2023年で終了

もう一つの共通な報道は2023年で現行の一般NISA、つみたてNISAは終了。

2024年から新ルールが適用されるということです。

まだ詳細はでていませんので不明ですが、おそらく現行の一般NISA、つみたてNISAの部分は生涯投資上限枠には入ってこないと思います。



報道各社で分かれている部分

次は報道各社で内容がずれている部分です。

こちらは少し流動的かもしれませんね。

生涯投資上限額の設定

次は生涯投資上限額の設定です。

これがかなり大きい変更点ですね。

第3回資産所得倍増分科会でも下記のようにでていましたね。

NISA の投資に関する適切な生涯の上限枠を設けることを前提

出典:第3回資産所得倍増分科会 配布資料

こちらは報道各社で多少上限がずれていますのでまだ揉めているのかもしれません。

1,800万円と報道してるのが日経新聞と読売新聞。

1,500万円と報道しているのが朝日新聞と産経新聞です。

どちらにしても意外と少なめだな・・・ってのが個人的な意見です。

成長投資枠には上限

さらに全体の上限が1,800万円or1,500万円ですが、成長投資枠には上限がつくようです。

つまり、今までの一般NISA部分だけで満額は利用できないってことです。

具体的な数字はこちらも報道各社で金額が分かれています。

1,200万円と報道してるのが日経新聞と読売新聞。

750万円と報道しているのが朝日新聞と産経新聞です。

前述の上限の報道内容と報道機関がリンクしていますの下記の2つの意見で分かれているのかもしれませんね。

  • 生涯投資上限額1,800万円(成長投資枠は1,200万円まで)
  • 生涯投資上限額1,500万円(成長投資枠は750万円まで)

意外と少ないかも・・・

日経新聞で出ている数字を元に生涯の上限枠までの到達する年数を例で考えてみましょう。

  • すべてつみたて枠で年間120万円まで投資をした場合:15年分
  • つみたて枠120万円、成長投資枠240万円活用した場合:5年

つみたて枠だけで1,800万円埋めた場合には15年で上限まで到達します。

一方、つみたて枠も成長枠も上限まで活用した場合は5年で生涯の上限枠終了となります。

あとはずっと非課税で保有しているだけってことですね。

意外と少ないかもしれませんね・・・

個人的には成長投資枠はなくしてくれてよいから生涯投資上限額をもう少しあげてほしいと思ってしまいますね。

成長投資枠の再利用

もう一つは日経新聞のみ報道(たぶん)している内容です。

成長投資枠については簿価で管理して売却すれば枠を再利用できる
というもの
以前、個別株を非課税枠で投資をするのにはリスクが有ると書きました。

技術進歩によって衰退するビジネスもありますし、新たな企業に取って食われるリスクもあります。

さらにはそもそものそのビジネスの需要が消滅してしまうなんてことも普通にあります。

ですから長期で成功し続ける企業を狙い撃ちするのはかなり困難なんですよ。

しかし、このルールが適用されるならそのリスクはだいぶ緩和されますね。
ただし、NISA枠で購入した場合は損がでても他の株の利益と相殺することができないというデメリットは残ります
ですからよほど自信のあって長期で投資をしたいと思える企業が出てこない限り、個人的に非課税期間の無制限のNISA枠で個別株を買う気にはなれないですね。

IPO投資で活用?

ただし、IPO等で確実に利益がでそうな際に利用するのはかなりアリな戦法です。
枠が復活するならIPOでの投資は税金がかからなくなりかなり美味しいですね。(当たった証券会社でNISAを開設していればですが)
一度成長投資枠で消費した枠を売却したら、つみたて枠で再利用できるかどうかがポイントかな。。。



まとめ

今回は「【資産所得倍増プラン】NISA抜本的拡充の内容が漏れてきた。速報で解説」と題してNISA抜本的拡充の漏れ出てきた内容を速報で解説してみました。

正式に決まるまで多少ルール変更等もあるでしょうから参考程度にお考えください。

個人的には概ね評価していますが、成長投資枠はIPOで使うくらいになりそうでし不要かなってのと、生涯投資上限額が少ないのが不満かな。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。
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